1995年 アメリカ
あらすじ
リチャード・ドレイファス主演。30年にわたって音楽を教え続けた教師の生徒や家族とのふれあいを、時代を象徴するニュースや数々の名曲を織り交ぜて描く感動のドラマ。1965年、ホランドは、作曲家になる夢を捨てきれないまま、生活のため高校の音楽教師となる。ホランドは、やる気のない生徒たちに音楽のすばらしさを伝えようと日々奮闘し、やがて長男が誕生するが、最愛の息子コールは生まれつき耳が不自由だった…。
2024.10.8 NHK BS録画。洋画を見るのがめちゃくちゃ久しぶりに感じるほど最近は邦画ばかり見ていた。
6時45分に起こされたグレン・ホランド。今日から音楽教師として働き始めた。念の為の保険の為にとった教職で音楽教師になることは想定外だった。
初授業。音楽とはなんだろう?と質問してもおとなしい生徒たち。場面が変わると「運命」を演奏し出しててびっくり。当然下手だけど、そんな本格的なことするんだ?
昼休み、体育教師のビル・マイスターが話しかけてきた。ホランドは前職は地方回りのミュージシャンをしていたと話した。教師になったのは空き時間に作曲ができると思ったから。マイスターは空き時間なんてあったっけ?と言う。
帰ってから妻・アイリスに愚痴をこぼすホランド。
音楽の授業。生徒の一人に楽器は何年やってる?と聞くと3年。みんなそれなりにやってるのか。ホランドはガートルード・ラングに個人レッスンをした。
クラス全体のペーパーテストの結果が思わしくなく、厳しく言うホランド。ラングは上手く演奏できないと泣いた。
ホランドは定時に出勤し、定時に帰ることに生徒の羅針盤(コンパス)になっていないと校長に嫌みを言われた。
家に帰ってアイリスに愚痴ると、妊娠したことを告げられた。とっさのことで微妙な反応をしてしまい、アイリスは泣き出した。ホランドは横になったアイリスの体をさすりながら、惚れ直したと言う。
音楽の授業
生徒にどんな音楽が好きか聞く。ロックと答える生徒が多い。
ピアノで一節弾くホランド。「ラヴァーズ・コンチェルト」と答えた生徒たちだが、ホランドはバッハの「メヌエット ト長調」だと言う。
別の曲も演奏すると、生徒たちから笑いが起き、生徒からたくさん質問を受けたと家に帰り、ベビーベッドを組み立てながらホランドが言う。
授業の前、ラングがオケをやめたいと申し出た。音楽の授業は楽しまなきゃ、ハートだ、フィーリングだと楽譜なしで演奏を始めた。間違えるとすぐ演奏をやめてしまうラングに自分の姿を鏡で見て好きなところは?と聞く。夕暮れ色の髪の毛が好きだと言うラングは夕暮れを思い出して演奏を始めた。ほんとにきれいな髪色。
1965年度生
卒業おめでとう
卒業式にオーケストラが演奏した。ラングのソロあり。
ホランドは広い一軒家に引っ越し。生徒と教習車に乗ってるのはなんで?? 夏休みに教習所でバイトしてたらしい。
教習中に教習車で産科に駆けつけ、男の子を出産したアイリスに会いに行った。
授業でロックンロールを教えていることを校長、教頭に責められているホランド。ロックンロールは悪魔の音楽と信じる人にどう答えたらいいの?と校長に聞かれたホランドは音楽を教えていますとキッパリ。
今度はマーチングバンドをすることになったホランド。フットボール部の隣で楽器を持って行進の練習から始めた。軍隊経験のある体育教師のビルが行進を教える代わりに落第しそうな生徒を預かってほしいと生徒を押し付けられた。
楽譜の読めない体の大きなラスは大太鼓担当。レスリングのすごい生徒だけど、落第しそうで単位の取れそうな音楽クラスに入れたってこと? ホランドはラスのリズム感を養う個人レッスンをする。
ジョン・F・ケネディ高校マーチングバンドがパレードで行進しながら演奏する。
突然、後ろを走る消防車がけたたましい音を出し見物客が耳をふさぐ中、ホランドの息子・コールだけはベビーカーで寝ていた。アイリスはコールの耳が聞こえていないことに気付いた。家に帰ったホランドも背後から手を叩いたり、呼びかけたりしたが無反応だった。
病院で耳が聞こえていないことが判明したコール。普通の子として接してください。ジェスチャーにはジェスチャーで返さないようにとアイリスに注意した。
音楽の授業で耳が聞こえなかったというベートーヴェンの話をしたホランド。
コールが発声の訓練をしているときに流れるのが「イマジン」
今のオーケストラが練習しているのは「カンタータ第140番」
練習を見にきたコールはホランドの指揮の真似をする。
コールを国でいちばんのろう学校に入れようと話し合うホランドとアイリスだったが、コールは騒ぎ出し、上手くコミュニケーションが取れないことに混乱するアイリス。学校を見学に行き、両親も手話を学ぶことになった。
音楽の授業
クスリでラリってクラスメイトに絡むスタドラーを注意するホランド。
課外授業でスタドラーを葬式に連れて行ったホランド。ラスは軍人として戦死した。
卒業式。校長は夫との約束で退職することになり、ホランドに羅針盤をプレゼントした。夏休みはいつもの教習所のアルバイト。時代のニュースが流れる。
1980年度、新学期。最高学年の出し物の話し合いをする教師たち。体育教師はフットボールの猛者たちに踊らせると提案した。
レビューのオーディションで歌が上手く、美しいロウィーナに個人レッスンをするホランド。危うい距離感に見えちゃうな〜。
ホランドは手話が完璧ではなく、コールとうまくコミュニケーションが取れていない。
作曲活動でロウィーナのテーマを作り、アイリスに突っ込まれるとノルウェー神話のヒロインとごまかす。
レビュー本番
本格的な演奏とダンス。ロウィーナは夜行バスですぐにでもニューヨークに行こうとし、先生も一緒にとホランドを誘う。おいおい。
ロウィーナのソロ曲を会場で聴いているアイリスとコール。歌詞がホランドとロウィーナの関係性を表しているような曲なのね。
待ち合わせ場所のドラッグストアに行ったホランドは昔のバンド仲間に連絡を入れていて、その夫婦を頼るようにメモを渡した。ロウィーナはメモをポケットに入れ、立ちあがってホランドを見つめ合う。唇のすぐ脇にキスするホランドにおえーっとなっちゃった。おっさんドリームが過ぎないか!? ロウィーナはバスに乗って行ってしまった。
家に帰ったホランドはベッドで寝ているアイリスに愛してるといい、キス。はーっ!?
ジョン・レノンの訃報にショックを受けるホランド。アイリスと悲しみを分かち合っていると、コールはホランドから音楽が理解できていなく、疎外されていると感じ、手話で訴えかけた。
ろう学校の先生にコールが音楽を理解できるよう相談した。演奏中、光を点滅させる。
次にホランドが手話付きで歌う。
家に帰ったコールはレコードを聴いていた。
さらに時が経ち、ホランドもすっかり髪が白くなった。予算削減で音楽、演劇など芸術科目が削られることになった。60歳になったホランドは自ら教育機関に話をしに行った。老け方が自然過ぎる。
コールはろう学校の先生で別の学校から誘われていると手紙をよこした。
体育教師と話すホランド。荷物運びを手伝いに来たアイリスとコールはホランドを連れて講堂へ。多くの生徒から拍手で迎えた。スタドラーだ。
アイリスがステージでスピーチをしていると知事のガートルード・ラングが駆けつけた。私たちが先生の交響曲だと言う。ホランド作曲の「アメリカン協奏曲」の指揮をとるように言う。
ラング知事やかつての教え子たちもオーケストラに参加している。演奏を終え、拍手が起こる。(終)
時代と絡めてすごく感動的でいい映画と思った反面、ロウィーナとの淡いロマンスにおえーっ! アイリスは手話も完璧でホランドとコールの間に立っているというのに何やってんだよ。だけど全体にはとってもいい映画でした。