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【ネタバレ】ベニスに死す

1971年  イタリア/フランス/アメリ

 

あらすじ

イタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督が、ノーベル賞作家トーマス・マンの小説を映画化。マーラー交響曲第3番、そして第5番、全編を彩る甘美な旋律も忘れがたい名作。作曲家のアッシェンバッハは、静養のためベニスを訪れ、ホテルに同宿するポーランド貴族の少年タッジオの美しさに心を奪われる。理想の美を追い求め、自らの命を削っていくアッシェンバッハ。その苦悩と歓喜を、ヴィスコンティ監督ならではの美学で描く。

2021.6.9 BSプレミアム録画。

peachredrum.hateblo.jp

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ヴィスコンティ監督作品、観たことあった。「山猫」が1963年の作品でカラー。「熊座~」は、その後の1965年なのに白黒だったのか。

 

そして、この映画のオープニングも聴いたことあった。クラシックの曲か。

観光船に乗っていた男が小舟に乗り換えリド島に向かおうとしている。船頭にちょっと言われただけで激昂するし、なんだかなあ。

 

リド島に到着。お金持ちの静養地なのか身なりのいい人々が歩いている。男はアッシェンバッハ教授とホテルマンに呼ばれ、部屋まで案内された。浜辺の見える部屋で外を眺める。

 

グスタフ・フォン・アッシェンバッハは作曲家だが、体調を崩して仕事復帰もままならない。

 

正装したグスタフはホテルのロビーをうろつく。新聞を手に取り、ソファに座る。ピアノとバイオリンの生演奏が流れる優雅な空間。夕食までの待機室みたいなところで席の準備ができたと声をかけられ、次々席を立っていく。

 

グスタフはロビーに入ってきた美しい女性に目を奪われた。女性は待ち合わせていた子供たちと一人ひとり挨拶していた。その女性と一緒にいた美少年がロビーを出るとき、ふとグスタフを振り返った。

 

グスタフは一人、食事の席についたが、目の前の美少年が目に入り見入ってしまう。

 

美について友人のアルフリートと熱く語り合うグスタフ。これはあのホテルの部屋と違うから回想?

 

一人で食事をしていたグスタフは、またしても美少年の姿を見つけた。

 

昼、グスタフは白スーツのまま、浜辺に出かけ、椅子とテーブルを出して書類を広げた。水着の美少年をまたまた目撃。海パンじゃなく上半身も隠れてるタイプの水着。時代設定が20世紀初頭くらいだから、海パンの人はいない。

 

女性たちが「タッジオ」と呼ぶ方向を見ると、あの美少年だった。寒かったでしょとタオルをかけてもらってけど、普通の海パンだった。イチゴが欲しいと母に言い、少年らしくはしゃぐ。

 

その後、グスタフの乗っていたエレベーターにタッジオが他の子供達と乗り込んできた。至近距離にドキドキ。2階で降りたタッジオは振り返ってエレベーター内を見つめて去っていった。

 

部屋に戻ったグスタフは、恐怖を感じて荷物をまとめ、翌日にはミュンヘンに帰るとホテルマンに言った。

 

朝食後、ロビーを出ようとしたグスタフはロビーに入ってきたタッジオとすれ違う。タッジオもグスタフのすぐ横で立ち止まるんだもん。ドキドキするよ〜。

 

ベローナ行きの汽車に乗ろうとしたグスタフだったが、荷物が手違いでコモ湖に行ってしまい、仕方なくリド島に戻ることにした。荷物の手違いを怒鳴り散らしたグスタフだったが、リド島に戻る舟では顔がにやけてないか!?

 

部屋に戻ったグスタフは浜辺を歩くタッジオを見つけて、浜辺へ。

 

回想。妻子と戯れるグスタフ。ホテルの部屋にも写真を置いてキスしてたもんねえ。

 

同年代の男の子と戯れて泥だらけになったタッジオを女性たちがタオルで拭く。母親や親戚の女性たちかなあ。無防備に体を拭かれてるのも可愛すぎる! やべ〜、グスタフと同じ気持ちだよ〜。

 

机に向かってペンを走らせるグスタフの目の前を白い大判タオルを巻いたタッジオが歩く。

 

ロビーのピアノで「エリーゼのために」を弾いていたタッジオ。グスタフは支配人に伝染病のことを聞く。

 

このままではヤバい!と思ったグスタフが娼婦を呼んだ? 下着姿にしただけでやめた? 他の人の解説を見たら回想シーンだったらしい。グスタフは老作曲家というけど、若く見えるなと思った。

 

夜、一人テーブルに着くグスタフの近くに立ってるタッジオがまたカッコいい! 黒い制服みたいなやつ。

 

流しの歌手になぜ街中を消毒しているのか聞くグスタフ。シロッコという熱風のせいだと答える。ホテルの支配人はベニスに伝染病が流行していることをホテルの客にはひた隠しにしている。

 

マルクとリラを両替したグスタフは、その店でも街の消毒について尋ねた。形式的なことだと最初は言っていた老紳士が別の場所に移り、数年前からアジア型コレラが流行っていると説明された。病院に空きベッドはないが、夏が稼ぎどきのベニスでは住人たちは口をつぐんでいる。

 

今日にでもたちなさいと言われたグスタフはタッジオの母?にすぐおたちなさいと話しかけ、タッジオの頭を撫でようと…ってこれはグスタフの妄想!?

 

回想。グスタフの娘は幼いうちに亡くなり、小さな棺が運び出された。

 

見た目を気にしなくなったグスタフは理容室で頭だけでなくヒゲも白髪染めした。仕上がりは白塗りのグスタフ。ええ!? ベニスで最初にいた白スーツの爺さんも流しの歌手も白塗りだった。

 

街中では至る所に炎が上がっていた。消毒??

 

夜。街中を歩くタッジオを追いかけるグスタフ。フラフラになりながらも歩き続ける。立ち上がれなくなったグスタフは一人笑う。

 

回想。指揮を終えたグスタフはひどく疲れた様子で妻は気遣うが、アルフリートはペテン師だと責めるようなことを言う。大絶叫してベッドから起き上がったグスタフ。

 

ホテルのロビーには大荷物。白塗りのグスタフがフロントに尋ねるとポーランド貴族のものだと言う。これがタッジオの一家?

 

浜辺にやってきたグスタフはフラフラ。椅子を出してもらい、タッジオが水着で少年と戯れているのを見ている。椅子に座っているグスタフは白髪染めも落ち、黒い汗が流れる。

 

タッジオは海へ歩き出し、グスタフを振り返り、海の方を指差す。グスタフは倒れ、浜辺で働く人たちがグスタフを運び出した。(終)

 

この監督の「熊座の淡き星影」の弟もめちゃくちゃかっこよかったんだよな〜。「山猫」はアラン・ドロンだしねえ~。ヴィスコンティ監督の審美眼素敵〜。

 

タッジオみたいな美しい人間が本当にいるんだ!?とドキドキしっぱなし。こんなやべー映画を半年も放置してしまうとは。タイトルは直球だね。

 

回想や妄想が入り混じり時系列を正しく理解してないんだろうな。感想や考察を探してみたいと思います。

 


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年老いても髪の毛がある、太ってないだけでも現状維持感がある。