徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】悲しみは空の彼方に

1959年 アメリ

 

あらすじ

夫を亡くした女優のローラは、コニーアイランドで、白人の夫に捨てられた黒人女性アニーと出会う。同じ年頃の娘を持つ2人は、互いに同情しあい一緒に暮らすことに。やがてローラは舞台女優として輝かしい成功をおさめるようになるが…。メロドラマの巨匠ダグラス・サーク監督が、人種差別の問題を盛り込み、愛と憎しみ、別れをきめ細やかな演出で描く感動のドラマ。ゴスペル界の大スター、マヘリア・ジャクソンの出演も印象的。

2022.1.20 BSプレミアム録画。

Main Title

Main Title

1947年 謝肉祭

コニーアイランド

 

青い服を着たスージーという娘を探しているローラ・メレディスという白人女性は黒人女性のアニー・ジョンソンをサラジェーンという白人の女の子の世話係だと思ったが、サラジェーンは父親似の自分の娘だという。家がないというジョンソンを世話係として雇うことにしたローラ。

 

ローラも夫を亡くしたシングルマザーで裕福とは言えない。モデル事務所に登録していて犬のノミ取り粉の撮影に行った。

 

帰ってアニーに給料が払えないというが、サラジェーンがアニーの肌の色で辛い思いをしているのでここは天国みたいだと言う。給料のことは解決してない。

 

スージーを探している時に出会ったスティーブ・アーチャーが写真を届けに遊びに来た。陸軍で写真を撮っているという。スティーブはローラを食事に誘った。

 

ローラの亡き夫は舞台の演出家で、夫の死後、5年間お金を貯めてニューヨークに来たことをスティーブに話した。スティーブは今から目指すのは遅すぎではと言うが、ローラは前向き。スティーブとの食事の途中に仕事仲間からオーディションの話を聞き、夕飯を家で食べようと言って、ローラはレストランを後にした。

 

オーディションで面接したルーミスから有力者の集まるパーティーに誘われる。スティーブに断りの電話を入れるようアニーに指示したが、ルーミスと話すうち、若くもなく演劇学校出の理論派でもないが美しいローラはパーティー巡りをして顔を売って劇作家の先生と寝たり、演出家にヌードを見せるのも成功のためと言われ、バカにしないでと飛び出した。

 

家に帰ると、スティーブがいた。最初は明るくパーティーは楽しかったというが、侮辱されたと泣き出すローラ。他の道もあるというスティーブに舞台が好きだという。

 

ローラがスージーの寝顔を見にいくと、手首にケガをしていた。サラジェーンが黒人は別の血が流れているといじめられたため、スージーの血を見ようとした!? アニーの話だけなので具体的なことは分からず。サラジェーンちょっと怖い。

 

次の日、アニーがサラジェーンの学校に雨具を届けに行った。白人のふりをしていたサラジェーンはアニーが母親とバレて学校を飛び出した。家でも荒れ放題のサラジェーン。

 

5ヶ月も仕事のないローラは広告会社に仕事が決まったというスティーブにプロポーズされた。しかし、ルーミスから犬のノミ取り粉の広告を見た演出家からオーディションに参加しないかと言われたという電話をもらった。週給250ドル。

 

止めるスティーブを振り切ってオーディションに向かった。ローラの演技を見て頭を抱える演出家たち。しかし、ローラは私は演技派ですがこの芝居は向いてない、そもそもこのシーンが丸ごといらないと生意気な口を聞く。しかし、逆にそこが気に入られ、舞台に参加することになった。アメリカン・ドリーム!

 

舞台は成功。ローラのことはスター誕生と新聞に書かれた。喜劇作家のエドワーズはローラに愛の告白をし、ローラも愛してると返した。

 

それからも売れ続けるローラ。すごいな! 1958年。アニーは楽屋でローラの世話をしていた。疲れを感じているローラは仕事を辞めて、娘と過ごそうかと話している。

 

大きな屋敷に引っ越したローラ。エドワーズとの付き合いも続いている。喜劇を卒業したいというローラは新たな仕事を受けるが、エドワーズから新作喜劇を書いたと言われた。結婚したわけではないらしい? 怒ったエドワーズはローラに渡した台本を暖炉に投げ込んで燃やした。

 

舞台は成功。スティーブはルイーズという女性を連れて楽屋を訪ねた。10年ぶりの再会を喜ぶローラ。

 

舞台後、ローラの家でパーティーが開かれた。スティーブも来て、スージーやサラジェーンも喜ぶ。スージーは無邪気な少女という感じだけど、サラジェーンはちょっと怪しいなあ。

 

ローラの休みに家族とのピクニックにスティーブを誘った。元サヤになったローラとスティーブ。え、ルイーズは何だったの?

 

イタリアの映画監督・フェルーチからオファーされたローラ。ローラ曰くスカーレット級の大役。しかし、仕事優先の姿勢は変わらず、再びスティーブにフラれる。

 

アニーの前で病気のフリをしていたサラジェーン。スージーにはアイスクリーム屋のフランキーとデートしてきたと話す。スージーは興味津々。サラジェーンは親が黒人だと話さないで結婚したいと言い出す。スティーブと再会した時、スティーブを誘うような目をしていたのは気のせいだったか。

 

ローラが家で仕事相手と打ち合わせ中、わざとぞんざいな口調で客前に出るサラジェーン。ローラは毅然と叱る。サラジェーンの思考がよく分からない。

 

サラジェーンはフランキーと密会。フランキーは仲間からサラジェーンの親が黒人だと知らされ、何度もビンタした。いやいや、何でよ〜。

 

スージーの高校卒業パーティー。ローラは仕事を休んで参加。スティーブとアニーも来た。ローラは2週間後にイタリアに出発するという。ローラはスージーの相手をするよう頼む。ローラに馬を買ってもらったスージーはスティーブと乗馬や食事を楽しむ。

 

マンハッタン図書館で働いていると手紙をよこしていたサラジェーン。しかし、アニーが電話をすると、働いてないと言われた。サラジェーンは飲み屋?でセクシーな衣装で歌い踊っているのを見てしまったアニー。店の男に母親だとアニーが言うと、サラジェーンはクビを宣告された。

 

イタリアから帰ってきたローラ。アニーはサラジェーンから私は死んだものと思って探さないでという手紙をもらって落ち込んでいた。

 

ティーブに相談するローラ。すぐ探偵事務所に依頼してくれ、ムーラン・ルージュというナイトクラブで偽名を使って働いていることが分かる。たくさんいるダンサーの中にサラジェーンを見つけたアニー。

 

あんたが追えなくなるまで逃げると言うサラジェーン。体が弱って追えないというアニー。困った時に連絡したくないならローラさんに言ってと抱き合うアニーとサラジェーン。同僚のリンダが入ってくるとアニーはメイドのふりをして出て行った。

 

イタリア映画の試写に行くローラはスージーにベッドに寝付いているアニーの世話を頼んだ。スージーはアニーにスティーブを本気で愛してると言う。

 

帰ってきたローラはスージーにスティーブと結婚すると言った。スージーは口ではおめでとうと言うが様子がおかしいことに気付いたローラはアニーに相談。アニーからスージーがスティーブを愛してることを知らされた。

 

スージーはニューヨークから遠く離れたデンバーの大学の願書を書いていた。スティーブと別れると言うローラに悲劇のヒロインぶるのはやめてと2人の仲を認めてデンバーに行った。スティーブは全くスージーの気持ちに気付かないまま。

 

アニーの病状がいよいよ悪くなり、医師と共に牧師も呼ばれた。アニーは昔住んでいたアパートの牛乳屋さんに親切にされたことを今でも忘れずに毎年クリスマスプレゼントを贈っていたことをローラに話す。

 

ローラの葬式には黒人女性の歌うゴスペルが流れ、スージーや牛乳屋さんなどなどたくさんの人が訪れ、サラジェーンが泣きながら棺にすがりついた。それにしても盛大だな〜。楽隊が演奏し、馬車が棺を運んだ。車に乗っていたローラはサラジェーンとスージーを抱き寄せた。(終)

Trouble of the World

Trouble of the World

スージーがホントに童顔で子供が大人の格好してる子供そのものだった。サラジェーンが大人っぽく色っぽいから余計そう見えるのかな? スティーブがロリコンじゃなくてホッとした。スージーも結局は素直ないい子なんだよな。ローラに言えないこともアニーに話したりして。サラジェーンは母親には攻撃的なんだけど、かと言ってローラの子供になりたいとか言い出すタイプじゃないのもよかった。

 

元が小説で1930年代にも映画化されていることを知りました。

こっちは白人女性が女優志望じゃなく実業家として成功する話だそうで、こっちも面白そうだな。日本語タイトルが全然違うのね。

 


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