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【ネタバレ】大いなる驀進

1960年 日本

 

あらすじ

東京発長崎行きの列車に、様々な事情で乗り合わせた人々の人間模様を綴る大作。国鉄全面協力を得た貴重な場面を盛り込む臨場感とともに、新藤兼人の脚本によるスリリングな群像劇が展開する。松崎(三國連太郎)が車掌を務める特急さくら号で給仕係として働く矢島(中村賀津雄)は、発車間際に密かに同乗した恋人・君枝(佐久間良子)の反対をよそに退職を考えていたが、相次ぐ列車内のトラブルや土砂崩れなどに同僚や乗客と対処する中、仕事への誇りを取り戻していく。

大いなる驀進

大いなる驀進

  • 中村賀津雄
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2022.10.14 日本映画専門チャンネル録画。

 

東京駅前で「辞めないで」と矢島に言う君枝。しかし、結婚するためには今度の長崎行きで最後にすると言って、君枝と別れた。矢島は運転士じゃなく給仕係なのね。

 

大物政治家っぽいおじいさん、新婚旅行に出かけようとしている夫婦、マフィアっぽい黒スーツの男たちなど様々な人が特別急行列車さくら号に乗り込む。

 

松崎から結婚のことを聞かれた矢島は仕事を辞めようと思っていると話す。同僚の立花から君枝が乗っていると知らされた矢島は、君枝の所へ向かい、デッキに呼び出して静岡で降りるように言う。

 

松崎に言われて客を見に行った矢島。君枝は松崎に結婚したくてもできない事情を話した。君枝には病気の父がいて、家にお金を入れなければならないため今はまだ結婚できない。矢島は給仕係の給料だけでは食わせていくのが難しいので、錦糸堀で喫茶店を共同経営して君枝の家族を丸ごと養う気でいる。

 

静岡駅。マフィア風の男が殺人容疑で公安官に連れて行かれた。ここからも新婚旅行の客あり。会社の同僚が歌って送り出した。

 

君枝は松崎から長崎行きの2970円の切符を買う。君枝の隣の少女・年子は危篤の母がいるため、博多に到着する時間を気にする。

 

名古屋駅。大物政治家の坂ノ上は支持者たちに挨拶をし、また列車に乗り込む。食堂車でビフテキを注文。

 

寝台車で坂ノ上の時計が盗まれたと言う。秘書が「しぇんしぇい、しぇんしぇい」言ってる。矢島は客の中にスリの大会で優勝したカメレオンの松がいることに気づく。スリの大会って何さ? 松崎はお金を払った以上、みんな客だという。

 

大阪駅。夜中でも坂ノ上の支持者がいる。寝巻きのまま挨拶に行く坂ノ上。長崎に血清を運ぶ看護婦・数子が乗り込む。

 

矢島はただの友達と思っているが、ウェイトレスの芳子は矢島に好意があるのか君枝の存在を知り、矢島に対してツンケンした態度をとる。

 

寝台車で寝てる人と普通の座席で座りっぱなしの人といるんだね。君枝は鉄道員を辞めないと約束してくれるなら次の岡山で降りてもいいという。しかし、早く結婚したい矢島は、考えを変えない。

 

寝台車に乗っていた吉田という年配男性が服毒自殺した。意識はあり、列車を降りないと言い張る。

 

岡山駅到着。夜中の2時15分。医師が寝台車で応急処置をする。坂ノ上は吉田が去年潰れた竹下炭鉱主であることを秘書に話していた。吉田は激しく嘔吐する。

 

岡山に到着した時から降っていた雨が激しさを増す。台風が来ている。

 

線路上に土砂崩壊があり、列車が急停車。山陽線三原駅から2キロくらいの位置だという。電話も繋がらず、ジャックボックスも故障。

 

坂ノ上の秘書、血清を運ぶ看護婦・数子、母親が危篤の年子などいつ到着できるのか専務車掌の松崎まで聞きに来た。

 

カメレオンの松は花沢徳衛さん。若いなあ〜。半分白髪だけど。

 

父親の会社から50万持ち逃げしたという男女が東京へ引き返そうという。男は女を「お嬢さん」と呼んでいる。

 

矢島たち鉄道員は外に出て土砂を掘り続ける。君枝や数子も石を避けたりびしょ濡れになって手伝う。定刻より32分遅れでさくら号は出発。君枝と数子はウェイトレスたちから感謝され、服も貸してもらえた。矢島と君枝はうなずき合う。それを見ていた芳子も笑顔に。

 

保線係に大声でありがとう、ご苦労様と声をかける乗客たち。保線係もお気をつけてと声をかけた。

 

広島は38分遅れの5時23分到着予定。台風も抜けていった。

 

芳子は君枝に矢島は鉄道を辞めないと思うと声をかけ、松崎も結婚すればなんとかなると声をかけた。

 

朝日を浴びた原爆ドーム

 

台風一過で快晴。食堂車は客でいっぱい。

 

徳山駅。持ち逃げカップルの男の兄が迎えに来ていたが、ホームに着いた早々、弟を殴りつけ泣いた。

 

問題解決で下関で帰るという君枝にもっと話し合おうと長崎まで行こうという。

 

すっかり元気になった吉田は医師にお礼を言う。医師はつりに行く予定だったが、予定がフイになり、下関で引き返すという。

 

下関駅。静岡駅て。降ろされた男を密告した男が降り、大阪駅から乗った密告された男の弟分にホームで刺された。またしても列車に逆戻りすることになった医師。

 

博多駅。年子も吉田も下車。年子の姉が迎えに来て、母も待っているという。

 

列車に乗り込んだ矢島の汗を拭く君枝。カメレオンの松は洗面所で時計を拾ったと松崎に渡した。坂ノ上坂一郎(すごい名前!)からお礼を言われても、特にリアクションしない松。お礼でも要求するのかと思った。

 

次は佐賀駅

 

終点・長崎駅。30分遅れの12時55分到着。少しずつ遅れを取り戻してた。乗客がそれぞれ目的地に向かう。坂ノ上の前を通り過ぎる松。やっぱり何か盗った? 無人のホームで待つ君枝。乗務員たちは車内の片付けをする。

 

矢島は松崎に辞めてたまるかってんだといった。(終)

 

旅気分になれたけど遠いなあ〜。結局、矢島と君枝の結婚は何か具体案があるわけでなく、結婚してしまえば大丈夫だろう的な感じ。松崎役の三國連太郎さんがめちゃくちゃカッコいい!!