公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
町子(藤山直美)が、純子(いしだあゆみ)の父である久米夫(米倉斉加年)の緊急入院の立ち会いのため、先輩作家の出版パーティーに遅刻したことで、スキャンダル専門の週刊誌記者、井村秀樹(髙川裕也)に悪質なうその記事を書かれる。井村は、純子が会社勤めをしていたころの経済誌の元記者で、純子に逆恨みを持つ人物であった。責任を感じた純子は、町子と健次郎(國村隼)に秘書の仕事を辞めることを告げるのだが…。
昨日の振り返り
週刊ウォッチャーの記事
流行作家
花岡町子の利己的傲慢
先輩作家との確執
町子「何!? これ!」
純子「雑誌社に電話して訂正と謝罪記事、求めます」
町子「やめときましょ。向こうの思うつぼですから」
純子「でもこのままほっとくわけにはいきません」
町子「もういいんです」
純子「私の落ち度ですから…」
町子「純子さん…」
振り返りここまで
アムール前を歩いている純子。
井村「ああ、どうも。あ~、これから病院ですね」
純子「今から伺うところでした。どうしてあんなデタラメばかり書かれたんですか?」
井村「本当のことじゃない…」
純子「うそです! 訂正記事載せてください! じゃないとこのままでは済みませんよ!」
井村「ほう。どうされるっておっしゃるんですか?」
純子「どうしてこんなひどいことなさるんですか? 花岡先生に何か恨みでもあるんですか?」
井村「花岡先生には何の恨みもありません」
純子「あなた…」
井村「やっと思い出してくれましたか。矢木沢さん。僕、以前、経済雑誌の記者やってましてね、ユニオン化粧品さんには随分とお世話になってました。覚えていただいてたとは光栄です。僕はあの件のおかげで会社辞めたんですから」
純子「あの時の…?」
井村「花岡先生には何の恨みもないんですけれどもね」
純子「私のことを…」
井村「このままじゃ済まないのは、そちらさんの方かもしれませんよ。いやいやいや…まあまあ、今後ともどうぞよろしく」
笑いながら去って行く井村。無名塾出身ということで同じく無名塾出身の滝藤賢一さんっぽい感じもあるなとなんとなく思う。
徳永医院・待合室
藪下「行ってきます!」
鯛子「は~い」
藪下「あ…財布」弁当を2つ持っている鯛子に引いてる。「鯛子さん、まさか…。2つも食べはるんですか!?」
鯛子、ずっこけ。今週は貴重なお笑いシーン。
病室
寝ている久米夫を見守る純子。
久米夫「はあ…。おう、来とったか」
純子「気分、どげん?」
久米夫「ああ、昨日よりは、だいぶよかごた」
純子「お水、飲む?」
久米夫「ああ」
純子「うん」
久米夫「あ…」
吸い飲みで飲ませるが、こぼしてしまい、笑ってしまう純子。「フフフ…ごめん」
久米夫「あ~、よか、よか…。いつごろ帰られるとか?」
純子、ため息。「もうちょっとようなったらね」
久米夫「大したことは、なか。うん? いつ帰られるとか? 心配せんでもよか。お前に面倒はかけはせん。1人で帰る。来る時も1人で来たじゃんなかか」
純子「お父さん…」
久米夫「向こうにだって病院はある。紹介状頼んで書いてもらってくれ。なあ、頼む。はあ…もう少し眠る」
病院の待合室のベンチに座る純子。北野が来た。う~ん、どこかで北野と井村の役が逆だったらよかったのにというのを見たけど同意。井村役の高川さんもいしだあゆみさんより10以上年下なんだけど、RIKIYAさんは、それにしたってあんまりにも年下なんだもん。
純子「調べたんですか?」
北野「はい。井村という記者のことをいろいろと。前は経済誌の記者だったんですが、取材が強引で有名だったようです。一度、ある化粧品会社に独占禁止法違反のうわさが立った時に、まあ、もっともそれもデマだったらしいんですけど、その時にその会社の会長の自宅に押しかけようとしたんで、まあ、それから一切、その雑誌社は取材から閉め出されたそうです。それが原因で解雇されたらしく…」
純子「その会社に以前、私…勤めてたんです」
北野「え?」
純子「その時、閉め出したのは私なんです」
北野「じゃあ、それを? でも完全な逆恨みじゃないですか」
純子「でも…そのせいでこんなことに…。これ以上いれば…先生にもっと迷惑かけてしまう」
たこ芳
町子「そんなことがあったんですか。あの記者と…」
健次郎「ほんまに卑劣なやつやな」
北野「矢木沢さん、ものすごく責任感じてらっしゃるんです」
健次郎「まあ、あの人の性格やからね」
北野「このままいたら先生にご迷惑がかかるんじゃないかと思っていらっしゃるようで…」
町子「けど…そのことで辞めるっていうようなことはないですよね?」
北野「…」
町子「純子さん、言うたの?」
北野「…」
町子「おかしいよ! それは、あかんよね! おかしいって、そういう話!」
健次郎「落ち着き、落ち着き。そんな性急なことする人やないて」
町子「する人やないの。上司ひっぱたいて辞表出したんやから!」
北野「!?」
町子「けど、今度はそんなあっさり辞められたら困るんやから…」
病院の廊下を歩く純子。
茶の間
晴子「純子さん、まだしばらくお休み?」
町子「はい。お父さんの病院」
晴子「そう…」
健次郎「何や?」
晴子「いや、あのね…こないだからちょっと思てたんやけど、純子さんのこと」
町子「はい」
晴子「最近のふさぎこみ方とか神経が不安定な感じとかイライラしてるとことか見てたら、もしかしたら更年期障害違うかなて」
町子「ああ…」
晴子「人によってそれぞれ症状は違うんやけど…」
町子「そういうたら前、言うてはったことあったわ。何か急にのぼせてきてね、体、熱なったと思たら、汗、噴き出すんやって」
晴子「そう。そしたら、まだそれが続いてるかもしれへんね」
健次郎「それは気ぃ付かへんかったな…」
町子「そうか…。そうかもしれへんねえ」
晴子「もし、そやったら、うちの病院にも専門医がいてるし…。相談して」
町子「ありがとう」
徳永医院・出入口
藪下「あれ? 鯛子さん、お弁当は?」
鯛子「うん? いや…それがね、あの子、実はお料理が趣味で一度、お弁当を作ってきてくれたの」
藪下「え?」
鯛子「そしたら私よりおいしかったんよね! そやから『僕が毎日2人分作っちゃるきに』て! フフフ! 今日は何やろなあ! フフフ!」
藪下「は…ハハハハ…」
病室
医師「まあ、このまま経過が良好でしたら7日ぐらいで退院して大丈夫でしょう」
純子「そうですか!」
医師「ただし、しばらくは通院で様子を見なあきません」
久米夫「はい」
医師「福岡の大学病院やったら紹介状書きますけど」
純子「え? お父さん、そんな話、したの?」
医師「ちょっとよろしいですか?」
純子「はい」
廊下
医師「経過の方はさっきも申しましたように順調です」
純子「ありがとうございました!」
医師「ただ、次に発作が起こった場合、手術しないといけないという可能性が大きいんです。何分、ご高齢ですので食事と投薬、それから入浴、適度な運動。ご家族の心配りが大事です」
純子「はい」
医師「九州の方にご家族は?」
純子「いえ…私一人です」
徳永家の門から外を伺う由利子。
健次郎「何や?」外に出ていく。
男「あ…あの関東テレビ『真昼のワイドショー』なんですが、『週刊ウォッチャー』の記事について…」
健次郎「あの…お帰りください」
男「花岡町子先生にお話、伺いたいんですが…」
健次郎、小さく頭を下げ、門の中へ。
男「いや、あの…インタビューお願いしますよ! インタビューお願いします!」
玄関から様子を伺う町子。
健次郎「相手にしな」
町子「はい…」
物音がして、健次郎が玄関を開けると、純子が玄関に背を向けて立っていた。
町子「あ…」
純子、申し訳なさそうに頭を下げる。
茶の間
町子「純子さん、今、何て…」
純子「お暇を頂きたいんです」
町子「えっ?」
純子「この度は先生にとんでもないご迷惑をおかけいたしました」
町子「あれは純子さんのせいやありません。北野さんから全部事情聞きました。完全に向こうの記者の逆恨みやないですか!」
純子「でも…これ以上、私がこちらにいればまだまだ何が起こるか分かりません」
町子「そんなことはありません!」
純子「先生…」
町子「絶対にあきませんよ!」
健次郎「大きな声出して…」
町子「健次郎さん、訳分からんこと言いだしてはんねよ、純子さん! 何とか言うてよ!」
健次郎「落ち着きて…。あのな、純子さん…」
純子「大先生、ご迷惑をおかけいたしました」
健次郎「そんなアホなこと言うたらあかんわ。なっ」
純子「それに…父の看病のこともありますし、地元に帰るとなると今の状態では一人にできません」
町子「こっちやったらあかんのんですか? 純子さんの近くにいててもろて。いや、もちろんお父さんね、落ち着くまで、そばにいててあげてください。けど…『辞める』なんて言わんといてください。お願いやから!」
純子「先生…それだけじゃないんです。原稿のこともいろいろありまして…。大切な原稿…あんなことにしてしまって…本当に申し訳なくて…」
町子「純子さん…」
ミニ予告
貞男「あんな記事書きやがって! お前やったんかい!」
明日1日でうまく解決したらいいなあ。今週はいろいろつらい。