徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】芋たこなんきん(97)「しもたっ!」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

一人で初めての海外旅行に行くと言いだした母・和代(香川京子)が心配な町子(藤山直美)。旅行は来月でないと意味がないという和代に、町子はなんとか仕事の休みを調整して同行しようとするが、結局調整はつかず、和代の一人旅の日が近づく。海外旅行のための予防接種の注射を受けに健次郎(國村隼)の診療所を訪ねる和代は、町子にはないしょで、健次郎にハワイ旅行の本当の目的をこっそり打ち明けるのだが…。

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昨日の振り返り

たこ芳前

町子「ちょっとお母ちゃん、ほんまにハワイ行くの?」

和代「ほんまに行きますで」

町子「私もついていくから休み取れるまで待っててえな!」

和代「来月でないと意味あれへんの」

町子「え?」

振り返りここまで

 

りんが店から出てくる。

町子「あら。こんばんは」

りん「あっ、いや~。町子さんやないの」

町子「あっ、そうや。母です。たこ芳の女将さんのおりんさん」

和代「まあ、いつも娘がお世話になりまして」

りん「いいえ。もう、こちらこそ」

 

みすずも店から出てくる。「町子!」

町子「みすず!」

みすず「ちょうどよかった。一緒に飲も」

町子「あんた、ちょっと酔っ払うてんのと違うの」

りん「今日は早うから来てくれはってね」

 

みすず「あれ? お母さんやないの!」

和代「お久しぶり」

みすず「お久しぶり! お母さんもじゃあ一緒に飲も!」町子と和代を見せの中に引っ張り込む。

町子「ちょっと、うちとお母さん巻き込まんといてよ。すいません。ちょっとちょっとお母ちゃんて足元気ぃ付けて。お母ちゃんな、相手してるからうまいこと言って抜けてちょうだい。スッと抜けてよ」

和代「はいはい」

 

みすず「町子、ここに座りなさいよ」

町子「座りましょ、座りましょ。あれ? 何で? 今日一人なの?」

みすず「一人で悪い?」

 

町子「何かあったん?」

みすず「う~ん…やっぱり若い男はあかんな」

町子「え? 年下君とデートしたんでしょ?」

みすず「うん。2回デートした。で『みすずちゃんの家、部屋、上がりたいわ』言うから『ほな上がる?』言うて上がらして、紅茶いれとってん」

町子「うん」

 

みすず「ほんなら、おもむろに…」

町子「おもむろに?」

みすず「『ちょっと都合つけてもらえませんか』て言うねん」

町子「え? 都合て何のこと?」

 

みすず「これや」手でお金のジェスチャー

町子「お金!?」

みすず「そう! 『ガールフレンドと旅行行きますねん』やて」

町子「え?」

みすず「『はあ!?』やわ!」

 

少し離れた席

りん「これは、え~っと…ハウ マッチ」

和代「ハウ マッチ」

りん「ハウ マッチ」

和代「ハウ マッチ」

りん「はい。そっくり。上手ですね」

 

町子「お母ちゃん、何やってんの? ねえ」和代たちの席に近づく。

 

りん「え~っと、じゃあね、え~、税関で聞かれた時は?」

和代「え~っと…サイトシーング」

りん「あっ、ノーノーノー。サイトスィーイング。スィー」

和代「サイトスィーイング」

りん「そうそうそう」

 

町子「何やってんの? ねえ。お母ちゃん、何やってんの?」

和代「せっかくやから通じるか聞いてもらお思て」

りん「いや~、なかなか。はい」

町子「ちゃっかりしてはるわ」

 

ガイドブックを見ながら

和代「この、バスに乗りたい時、その、バス停…」

りん「ああ。バス…バスストップ」

 

みすず「やっぱり桑山さんがええわ」

町子「ねえ、その後、桑山さんとどないなの?」

みすず「さあ、それでございます」

町子「うん?」

 

みすず「年下君のことがバレて連絡途絶えてんねん」

町子「ハハッ! そういうの自業自得というのよね」

みすず「あ~、すき焼き一緒に食べる約束してたのに!」

町子「すき焼き?」

 

みすず「あっ、りんさん、お代わり下さ~い」

町子「お願いしま~す。ちょっと残ってる」

みすず「桑山さんの奥さんな、東京の人やねんけどな、桑山さんは何よりもすき焼きが一番好きやねん」

町子「すき焼き?」

 

みすず「うん。その奥さんが作るすき焼きを見て、がっかりしてんて」

町子「え? 何で?」

みすず「割り下って知ってる?」

町子「割り下?」

みすず「うん。東京の人はすき焼き作る時、その割り下っていう中にな、白菜とかシイタケをバッとぶち込んでグツグツ煮込んで、その中にお肉も一緒にバッて入れんねんて」

 

町子「それあかんよ!」

みすず「あかんよ! だから、お肉が鍋の中でヘナ~ッとなってるん見てな悲しくなったて言うてた」

りん「まあ、大層な…」

みすず「それ以来な、桑山さんは家ではもうすき焼きを食べへんなったって。だから『私がすき焼き作ってあげるわ』て約束しとったん…。もう~!」

ギョッとするりん。

 

これ、なんかいろんな意味でむかつくな。ほかの地域の調理法を否定し、だったら関西のうまいすき焼き屋に連れていくとか自分で作るとか教えるとかすりゃいいのにそれもしない。もし逆のシチュエーションなら大炎上するエピソードでもあるだろうな。でも東京をディスるのはOKみたいなところあるよね~。私は東京の人じゃないけど、こういう展開割とありがちだから腹立つ。

 

それと、桑山がみすずに妻の悪口言ってることや自分は不倫なのに、ボーイフレンドを作ったみすずを許せず音信不通になるなどなど。

 

 

和代「あっ、あの…もう一つだけ」

りん「はい」

和代「『ごちそうさま』はどない言うたらええんですか?」

町子「はい?」

りん「ごちそうさま…」

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町子、ため息をついて、カウンターに突っ伏す。

 

応接間

ソファにみすずを寝かせる。

町子「お母ちゃんは英語しゃべりだすし、みすずは酔い潰れるし…」

健次郎「ハハハハ。お疲れさん」

 

町子、茶の間に移動。「こっちの方はね、ほっといたかて『あしたのジョー』みたいに立ち上がると思うねんけど、心配なんはお母ちゃん。何かあったらどないするんやろ…知らん国でしょ。添乗員さんと離れてしもたら、それでおしまいやもん」

健次郎「子供やないねやから」

町子「私、ちょっとお休み調整してみよう」

健次郎「無理やろ? それは」

 

町子「ねえ、健次郎さん」

健次郎「うん?」

町子「『来月やないと意味がない』て、どういうことなんやろね?」

健次郎「うん…」

 

しかし、忙しい町子の都合が簡単につくはずもなく…

 

徳永医院の待合室

町子「ねえ、お母ちゃん」

和代「うん?」

町子「ほんまに行くの?」

和代「そうですよ。そのために注射してもらうんやないの」

 

町子「再来月やったら私もなんとか休み取れるんやけれどもね」

和代「前にも言うたけど、今、行かんと意味あらへんの」

町子「頑固やね~」

和代「あんたに言われたないわ」

 

健次郎「ほな、お母さん用意できたんでどうぞ」

和代「はい。すいません、お時間頂いてしもて…」

健次郎「いやいや、そんなことないですよ。はい」

町子、ため息。

 

診察室

目をつぶって注射される和代。

健次郎「はい、もう終わりました」

和代「ありがとうございます」

健次郎「いえ。ちょっともんどいてください」立ち上がって手を洗う。「お母さん、一つ聞いてもいいですかね?」

和代「は?」

 

健次郎「何でまた『今でないとあかん』て?」

和代「ああ…。娘にはてれくそうて言われしませんねんけど…。健次郎さん、ないしょにしてくれはります?」

健次郎「あ…分かりました」

 

和代「あのね、もうすぐ記念日やの」

健次郎「記念日?」

和代「亡くなった主人との結婚記念日」

健次郎「ああ…」

 

和代「生きてたら丸43年になりますやろか」

健次郎「そうでしたか…」

和代「結婚したての時にね、あの人、私に写真を1枚、見せてくれたんです。広い海と広い砂浜と見たこともない背の高いヤシの木が並んでて『これ、ハワイいうとこやで』って。きれいやった。主人、ハイカラなこと好きな人やったから…。『いつかこのビーチいうとこ歩いて、ほんまもんのビフテキ食べよな』て約束しました」

健次郎「へえ~、ほんまもんのビフテキ

 

和代「そやけどもう、戦争が始まってしもてて…。『戦争が終わって日本がアメリカと仲直りしたら、きっと行こな』って。こないだふと思い出して…。『そや! 今のうちにこの目で見とかんと天国行って徳一さんに話、してあげられへん』て、そない思て」

健次郎「なるほど」

 

一方、その夜、たこ芳では…

 

みすず、カウンターでため息。

桑山が入ってきて、みすずの隣に座る。「ここへ来たら会えると思てな…」

みすず、ちょっと笑みが浮かんでるな~。

桑山「あっ、女将さん、同じやつ」

りん「はい」

この関係はまだ続きそう!?

 

そして、次の週末

 

徳永家、茶の間

テーブルの上に大皿に載った牛肉。

健次郎「はい!」

子供たち「うわ~!」

町子「お願いします」

 

和代「ただの旅行やのに壮行会なんて大げさですがな」

町子「いや、大げさなことないでしょ。お母ちゃん、海外旅行行くのよ。私たちだって行ったことないのよ。外国行くのよ!」

 

健次郎「徳永家ではね、すき焼きは僕の係なんです。え~、まず、この熟した鍋にね、この牛の脂をこうやってなじましていくんですわ」

町子「これがいいんですよね!」

健次郎「このお肉にね、ちょっと焼き色がついた頃にこの砂糖や。なっ。これをドッと豪快に。よし」

 

肉を直接鍋に敷いて、砂糖を結構たくさん振りかけていた。は~、やっぱりうちは関東風のすき焼きだったみたい。初めて見る調理法でびっくり。

 

町子「この煙でね、お部屋がベタっとするいうて、すき焼き嫌がる子いてるんですよ」

純子「でも、おいしいもののためなら多少の犠牲はね、必要です」

 

健次郎「この野菜から出る甘みがこの肉にしみ込んだ頃を計らって、おしょうゆを」

町子「見て。お肉がツヤツヤ、ツヤツヤしてきた」

健次郎「はい。このお麩を入れるんや。このお麩は水分、よう吸うてくれるからな、ちょうどええ具合になると」

町子「ちょっと待って。焼き豆腐と糸コンニャクは?」

健次郎・和代「あ~、慌てない」

 

健次郎「コンニャクはな、この肉と離して入れなあかん。肉がかとなってしまうからな、必ず離して入れる」

 

それぞれの具がいい具合に煮えてきた。

健次郎「そろそろかな…」

純子「うわ、怖い!」

健次郎「いくで! いけ!」

一同「いただきます!」

 

純子「お肉がいいですか? わ~、すごいすごい」

町子「よう、かみなさいよ」

純子「遠慮しないでね。はい」

亜紀「ありがとう」

町子「えらいすいません。いただきま~す!」

亜紀「いただきま~す!」

 

純子「はい、由利子ちゃん」

由利子「ありがとう!」

 

町子「おいしい!」

和代「おいしい!」

健次郎「あ~、よかった!」

町子「お母ちゃんが『おいしい』言うたらほんまもん」

健次郎「よかった」

 

空になった鍋

和代「ごちそうさまでした」

健次郎「いいえ、とんでもございません」

茶の間には健次郎、町子、純子、和代だけ。

純子「じゃあ、片づけていいですか?」

町子「それ~!」

純子「え?」

 

町子「そのまま置いといてください。ねっ」

純子「え?」

健次郎「それね、明日の楽しみなんですよ」

純子「だって何にも残ってませんよ」

 

和代「ちょこっとお肉の切れっ端とか残ってるでしょ。それで牛肉ごはんにするの」

純子「牛肉ごはん?」

町子「純子さん、あのね、このお鍋にお水かお湯を入れまして、新たに沸騰さすんですよ。で、沸騰してきましたら、このお鍋についてある、おこげあるでしょ。おしゃもじを入れて優しく溶かしていくんです」

純子「え~っ!?」

 

健次郎「ほんでこれ、ねぎの切れ端とかね、コンニャクの切れ端、これもみんな一緒にしてね」

町子「で、ごはん入れて煮汁をしみ込まして、ゆっくり炊いていくんですよね」

和代「おうどんかて、おいしいですよ」

純子「何かおいしそうですね」

一同の笑い声。

 

健次郎「まあね、あんまり上品な食べ方やないけどね」

町子「あ、そうや…お母ちゃん」

和代「うん?」

町子「これ」福島天満宮のお守りを差し出す。

 

和代「町子…」

町子「福島の天神さんへ行ってもらってきてん。あ…あの、お父ちゃんの分まで本物のビフテキを食べてきてください」

和代「男のくせにおしゃべりやね!」

健次郎「僕ね、こう見えてもしゃべりなんです」

笑い出す純子。

町子「何? それ」

 

和代「おおきに。わざわざ福島の天神さんで…」

町子「お母ちゃん、気ぃ付けて行ってきてね」

和代「イエス アイ ドゥ!」

町子「うわ~!」

 

健次郎「ハハハ! すごい」

町子「お母ちゃん、しゃべれるやん! ねえ、純子さんも飲んで、純子さんも飲んで」

純子「あっ、すいません」

町子「おいしい」

 

来週は「いつか光が…」

 

天童よしみさん!「私、カモカのおっちゃんに言うたったのよ」

 

・「完全になりきった別人やで」

「町子さんをかたってんのか?」

 

・晴子「泥棒! 誰か!」

町子「私! 私!」

 

・倒れる町子。

健次郎「町子」

 

・病室で顔に白い布をかけられた町子?

純子「先生~!」

 

・徳一「体だけは大事にせなあかんわ」

一緒にいるのは常太郎。

 

・健次郎「ほんまに歌うまいらしいわ」

 

ミニ予告

町子「おじいちゃん…」

常太郎「頑固なんはワシ譲りか」

 

来週の予告も気になる所だけど、すき焼きおいしそうだった~。料理がテーマの朝ドラじゃないのにいちいち料理がおいしそう。田辺聖子さんもおいしいものが好きだったのかな。ハワイ行きは信次にいちゃん関連かとなんとなく勝手に予想してたけど、そっちか。結婚記念日、納得です。