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【ネタバレ】山猫 完全復元版

1963年 イタリア/フランス

 

あらすじ

巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督が、貴族の没落と変革を華麗な映像美で描く傑作。1860年、イタリアは近代国家統一の歴史的改革のときを迎え、山猫の紋章を持ち長年シチリアを統治してきた名門サリーナ公爵家にも激しい時代の波が押し寄せていた…。バート・ランカスターアラン・ドロンクラウディア・カルディナーレほか国際的な豪華キャスト、ニーノ・ロータの名曲に彩られた一大叙事詩カンヌ映画祭パルム・ドール受賞。

2021.11.4 BSPプレミアム録画。3時間超えの作品。

 

大きなお屋敷で聖書を読む人々。しかし、外が騒がしい。庭で兵士の遺体が見つかり、町中大騒ぎになっていた。

 

サリーナ家の当主のファブリツィオ役のバート・ランカスターは、晩年「フィールド・オブ・ドリームズ」の終盤に出てきた町医者を演じた知り、へえ〜〜〜!

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なかなか話に入り込めず、映画や出演者のWikiを見ちゃった。バリバリのアメリカ人なのにイタリア貴族を演じてるんだな〜。

 

イタリア統一戦争中のシチリア島。街中で撃ち合いやスパイが縛り首にさせられるなど殺伐とした空気の中、サリーナ公爵家は何台もの馬車に乗り、休暇を過ごすため移動した。ドン・カロージェロ・セダーラの屋敷に行く。ファブリツィオはちょっと見下した感じ?

 

カロージェロの娘・アンジェリカが現れるとアンジェリカの美しさに男たちの目の色が変わる。ファブリツィオの甥・タンクレディもその一人。へえ~、この人がアラン・ドロンか。私の親世代くらいでいい男の代名詞という感じだったけど、あんまり若い頃を見たことなかった。確かに端正な顔立ちをしている。

 

タンクレディは赤シャツのガリバルディ軍に参加。右目を負傷して大尉になった。食事の席でタンクレディが下ネタ?を話すと、アンジェリカは一人爆笑し続け、食事会はお開きになった。なんだろな〜? 男の下ネタに一緒になって笑う女性って一定の人気があるのかな?

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昔は感動する映画と思っていたのに、去年観たら見方が変わってしまった映画の一つ。主人公が好きになる女の子が主人公の友達の下ネタに大笑いし、自分ものっかって、さらに下ネタをいうみたいな展開が、何だか受け付けなかった。

 

教会のオルガン奏者、ドン・チッチョと狩りに行ったファブリツィオ。ドン・チッチョは反ガリバルディ派? 話してる最中、後ろに映る木に吊るされたウサギを見るのが嫌。ファブリツィオが銃で撃った獲物。ファブリツィオは政治のことよりドン・カロージェロの評判を聞きたかったのかな? どんな人かどんな家族か。

 

チッチョの話によれば、カロージェロの妻は美しかったが、動物的で読み書きもあやしく、しゃべることもままならない。夜の営みだけはできて、アンジェリカの父親は領地の借地人。どこまで本当なのか? アンジェリカが生まれて2年後、鉛玉を背中に受けて転がっていた。

 

タンクレディに好意を持つ娘・コンチェッタはファブリツィオの娘? ファブリツィオの妻はコンチェッタとタンクレディを結婚させたがっていたので、ファブリツィオがタンクレディとアンジェリカを結婚させようと思っていると知り、怒り、泣き出す。

 

しかし、翌日も狩りに行ったファブリツィオはチッチョにタンクレディとアンジェリカを結婚させようと思っていることを話した。

 

カロージェロに結婚の許しを請いに行ったファブリツィオ。カロージェロは受け入れた。タンクレディの父親は浪費家で多くの財産を失った。カロージェロは、やり手の男で婚礼の際に金20万オンスを贈ると言った。由緒あるサリーナ公爵家だけど、財政的には厳しい?

 

タンクレディが黒い軍服姿で帰ってきた。右目を覆う黒い布はなく、髭も生えている。髭ない方がいいな〜。何年か経った? ガリバルディ義勇軍解散後、イタリア国王軍に入隊。アンジェリカも屋敷に呼ばれ、熱烈歓迎する。

 

コンチェッタはタンクレディと同じ軍服を着たミラノのカヴリアギ伯爵からアレアルディの詩集をプレゼントされた。タンクレディがコンチェッタのために用意した結婚相手!? しかし、コンチェッタが全く乗り気でないことは伯爵も気付いていた。伯爵とコンチェッタは一緒にいるけど気まずい雰囲気。

 

ファブリツィオはシチリアの名士として上院議員に推されるが断った。

 

豪華な舞踏会。タンクレディはアンジェリカを招待客に婚約者として紹介する。ワルツを踊るタンクレディとアンジェリカ。

 

別の部屋では貴族の若い娘たちが集まってキャッキャッとはしゃいでいた。猿みたいだと呆れるファブリツィオ。やたら疲れているように見えるのはなんでだろう? タンクレディとアンジェリカがファブリツィオのいる部屋に来ると、ファブリツィオは墓を修繕しないとなどと、やたら死について語る。

 

アンジェリカがファブリツィオをダンスに誘う。タンクレディはファブリツィオへの嫉妬からアンジェリカがダンスに誘うことを止めていた。え、ファブリツィオとアンジェリカのこの雰囲気は何よ!? おっさんドリーム? ファブリツィオ自身がアンジェリカを気に入ったから、タンクレディの結婚相手に選んだのかな? 注目の的となり、ファブリツィオの妻子は複雑な表情。

 

声をかけてきた軍人の自慢話に声を荒げるファブリツィオ。

 

週に3日の舞踏会にうんざりのコンチェッタに対し、舞踏会がずっと続いて欲しいというアンジェリカ。

 

誰もいない部屋で涙を流していたファブリツィオは歩いて帰るとタンクレディに告げて屋敷を出て行った。

 

タンクレディ、アンジェリカ、カロージェロは馬車で帰途へ。

 

ファブリツィオは一人暗い街並みを歩いて行った。(終)

 

やっぱり3時間は長い。一つ一つのシーンが長く感じた。傑作だという感想が多かったけど、あんまり良さが分からなかった。

 

コンチェッタみたいな堅い女よりアンジェリカみたいな魔性の女が好かれるのは分かるんだけど…ファブリツィオは外ヅラがよく妻子には冷たい人に見えた。思えば長い映画の中、ファブリツィオがコンチェッタと会話するところなんてあったっけ?

 


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