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【ネタバレ】スリランカの愛と別れ

1976年 日本

 

あらすじ

スリランカを舞台に4つの愛の物語が展開する恋愛映画。木下惠介監督は脚本も手がけ、高峰秀子が久々に木下作品に出演。「デルス・ウザーラ」の撮影も担当した中井朝一がスケールの大きい映像を映し出す。インド洋のモルディブ共和国に、新工場設立のために日本から派遣された3人の会社員。責任者の越智(北大路)はそこから飛行機で数時間のスリランカに会社の連絡のため往来することが多い。そのスリランカで越智は、宝石の買い付けに来ている女性・慶子(栗原)と知り合う。暗い過去を背負って生きる慶子に越智は好意を抱くが・・・。

2021.12.14 日本映画専門チャンネル録画。

 

スリランカコロンボに来た青年・篤(とく)。篤は苗字かあ。バスに乗り合わせた現地の子供たちに「タバコやるよ」と話しかける。えー! 子供たちは「NO」と断る。

 

国連事務局スリランカ支部に松永(小林桂樹さん)、越智(北大路欣也さん)がいて日本に電話をつないで話していた。

 

松永の妻・喜代が津島恵子さん。篤は宝石を買おうとしていたが、松永から宝石の買い付け人・慶子(栗原小巻さん)を紹介された。篤はいなくて、慶子といい雰囲気になってる越智。どういうこっちゃ。

 

ホテルで食事をしていると、ジャカランダ夫人の姿が見え、越智と慶子は噂話をする。ジャカランダ夫人は白髪の高峰秀子さん。父親がインド人で夫もインド人のお金持ち。

peachredrum.hateblo.jp

あ、大石先生だ!

 

慶子は越智をジャカランダ夫人に紹介する。越智は洋南水産で働いている。現在30歳。あと2ヶ月で31歳。栗原小巻さん、細ぇ。

 

ジャカランダ夫人と食事している越智と慶子。ジャカランダ夫人は日本人と結婚歴あり。大東亜戦争が終わって4年目、お金が儲かるからと夫は息子を連れて日本へ帰ってしまった。息子は越智と同じ歳。最近、連絡を取り合うようになったという。

 

その後、貧乏が嫌になり、インド人で18歳年上、お金持ちのマハバリと結婚した。子供なし。現在はマハバリももう亡くなっている。

 

ジャカランダ夫人と乗っていた車を追いかけるスリランカの子供たち。越智もまた4歳の一人息子がいて、女房はどうでもいいけど子供が恋しい。実家の母がやっている水商売が当たって妻も商売が面白くなってしまった。女房に捨てられたと越智は言ってるけど、別れたのかな? 慶子は微妙な顔してたぞ。

 

車に寄ってきた子供にお金を渡したジャカランダ夫人。その中の1人の少年・ラリットは運転手に摘んできた花を渡し、コロンボを目指す。

 

栄一という若い男と再会する慶子。慶子は栄一の父親の元愛人? ジャカランダ夫人が言っていた去年亡くなった社長というのが慶子の働く宝石店の社長? 栄一は慶子を口説いている。栄一の母も慶子を気にしている。栄一の父親がかわいがっていた社員ということかな。

 

篤は、この島の女性と結婚するつもり。越智と同僚の橋本も反対する。宝石を買おうとしていたのはそのためだったか。

 

ラリットは列車や象を乗り継いでコロンボのホテルで働く兄に会いにきていた。

 

ジャカランダ夫人と食事している栄一と慶子。栄一は慶子を観光に誘う。4人乗りの観光用ヘリをチャーターできるとジャカランダ夫人に聞いて、松永夫妻とシギリアに出かけた。

 

シギリア観光から戻った慶子は喜代から越智が明日、島から帰ってくるが迎えに行けないので行って欲しいと頼まれる。しかし、車がパンクして3キロ先から走った。喜代が気を利かせて迎えに行かせたのだと分かっている慶子。はあ〜!? 奥さんは??

 

ドライブに行き、愛し合う2人…

 

翌朝、慶子は車で帰って行った。浜辺でタバコを吸っていた越智の元へラリットが話しかけてきた。ラリットは大砲の下で野宿しているという。その内、兄が迎えに来て行ってしまった。

 

体の調子が悪いジャカランダ夫人。25年も仕えるローハンはジャカランダ夫人に想いを寄せる!?

 

松永から慶子と結婚すればいいのにと勧められる越智。仕事で日本へ帰るという越智に奥さんは離婚を切り出されるのを待っているかもしれないという喜代。みんなしてさっさと別れろみたいになってるの奥さんかわいそすぎ。

 

満月の夜、慶子と再会する越智。ん〜? 越智の同僚ではなく松永は国連の人なのかな。松永はローマ行きを断ってスリランカに来た。

 

越智は松永から慶子との結婚を勧められたことを話す。越智は夢のようだといい、慶子は夢でしょうか?と返す。

 

ジャカランダ夫人は松永に財産を喜んで使ってもらうにはどうしたらいいのか相談する。

 

ラリットの兄は交通事故に遭い、脚をケガした。ラリットは雨が降ってる中も大砲のそばで待っていたが、兄の同僚が傘をさして迎えに来た。

 

松永家にきた慶子は、喜代にジャカランダ夫人の夫は15年前に殺されたという話をインド人宝石商から聞いたと話した。キャンディの祭りに行ったまま行方不明になった。その前に青年も殺されている。ここにきてサスペンス要素!?

 

スリランカから日本に行くと言っていた越智が日本に寄らずに帰ってきた。迎えに行ったのは喜代。慶子は急用があると帰ってしまっていた。子供の顔が見るのがつらくて日本には行かなかったという越智。はっきりしてこいよ!

 

戻った早々、ジャカランダ夫人に会いに行く越智。ジャカランダ夫人は60年生きてきて何もない。しかし、子供だけが気がかり。去年の10月から1ヶ月ほど日本で入院していた。

 

12月の満月の晩、ローハンはジャカランダ夫人が胃炎ではなくガンだと教えてくれた。ようやく息子に連絡したものの迷惑そうな声だった。お金が目当てで近づいて欲しくなく、ゴールデンフェイスホテルで働いていると嘘を言い、満月の夜にホテルに電話をかけて欲しいと頼んだ。

 

しかし、満月の晩、日本からの電話に出られなかったジャカランダ夫人は日本に電話を掛け直したが、息子の奥さんから今後一切連絡してくれるなと言われた。

 

ジャカランダ夫人がつけていた指輪を越智にプレゼントした。

 

ローハン運転の車で帰る越智。ローハンは浜辺でジャカランダ夫人が愛していたニイマルをマハバリが殺し、それを知ったローハンがマハバリを殺した。ローハンはジャカランダ夫人が死んだら、自分も死ぬつもりだと告白した。

 

慶子を呼び出した越智。明日、日本に帰るという慶子に「女房とは離婚できても子供には離縁できない」と話す。ラリットと松葉杖をついた兄に会った。学校に通えることになったとラリットが言った。ジャカランダ夫人のお金の使い道?

 

慶子は日本で出直して独立するといい、つけていたネックレスを篤の奥さんにプレゼントして欲しいと越智に託した。豚肉を食べない、酒も飲めない回教徒になって島の娘と結婚した篤。

 

月夜の晩、ローハンは拳銃を握りしめていた。月を眺めていたジャカランダ夫人の胸部を撃ったローハン。「奥様!」という声とともに銃声が響いた。

 

ローハンもまたいつも手を合わせていた仏像の下で死んでいた。

 

ジャカランダ夫人からの手紙。私が死んだら遺骨はコロンボの海に捨ててくださいと書かれていた。越智は白い布に包まれた壺から遺灰を海に撒いた。そして、白いカラーの花も海に落とした。

 

越智の乗っている船を浜辺から見ている慶子とラリット。(終)

 

さっさと日本に行って離婚なりなんなりしろよ! 結局、越智はジャカランダ夫人と同じ道をたどることになりそう。ロマンチックな恋愛ものとは思えなかったな。