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ドラマの感想など

【ネタバレ】総務課長戦場を行く!

1994.8.14 フジテレビ

 

あらすじ

当時のリアルな政情を巧みに織り交ぜた、三谷幸喜流社会派ドラマ。内戦中の国に駆り出されることになった、平和ボケした日本の象徴のようなサラリーマンを、沢田研二がコミカルに好演し、三谷の平和への思いを巧みに体現する。召集令状が届き、国際平和援助隊に派遣されることになった自動車部品メーカー勤務の山倉(沢田研二)は、同じ隊の職業も年齢も異なる仲間とともに、元傭兵の小森谷(阿部寛)が指導するスパルタ合宿に参加する。

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2022.5.2 日本映画専門チャンネル録画。

 

「警部補・古畑任三郎」の最初のシリーズが1994年4月期。昔は、終戦記念日近辺に民放でも終戦記念ドラマが放送されていて、それの1つかな。ほかのドラマを捜していて偶然見つけました。三谷作品だけど、当時も見たことない。と、思ったら、”1992年に製作されたものの、自衛隊PKO参加という社会情勢のなかで放送が延期されたという。”ということらしいので、古畑以前の作品なんだね。

 

脚本・三谷幸喜、プロデューサー・関口静夫、演出・鈴木雅之という組み合わせは90年代フジドラマでよく見た気がするな〜。

 

山倉(沢田研二さん)に召集令状が届き、国際平和援助隊に強制的に派遣させられることになった。妻は萬田久子さん。健康診断では腎臓結石の手術したという脇腹に大きな傷を持つ本多(前田吟さん)と知り合った。「マー姉ちゃん」の天海さんみたいなキャラクター。

 

妻はタダで外国行けるなんていいじゃないと明るいノリ。荷造りでは、写ルンです(懐かしい!)を入れようとしていた。明るく送り出したものの、山倉が去った後は寂しそうな顔。

 

山倉が配属された第3分隊にはホテルのベルボールの瀬戸(伊藤俊人さん)、歯科医の楠(加藤善博さん)、そして健康診断で一緒だった本多。演習場で7日間の訓練をし、その後、3ヶ月、ビバノンに派遣される。山倉は管理職ということ分部隊長に指名された。分隊長に指名したスタッフが石丸謙二郎さん。冒頭で山倉が新聞を覗き見した男は斉藤暁さん。

 

移動のバスの中、本多は48歳で昔は全学連学生運動の経験者ということで社長に指名されたと山倉に話した。

 

訓練の指導をするインストラクターの小森谷が阿部寛さん。若いな〜。武装ゲリラに襲われた時のために訓練をする。話が違うと楠が言う。

 

第3分隊の他は赤塚真人さん、梨本謙次郎さん。中野英雄さんもいるじゃないか。「愛という名のもとに」というドラマで中野英雄さんにパワハラする上司が加藤善博さんだったね〜。梨本謙次郎さんが広告代理店勤務の石川、オモチャ工場勤務の中野英雄さんが鴨田。赤塚真人さんがタクシー運転手の才野。石川がバスに乗るまでついていた部下が甲本雅裕さん。

 

危機感もなくふざけた態度の山倉たち。夜の親睦会、小森谷は、軍事オタクだと本多たちに陰口を言われ、笑われていた。楠は親睦会に不参加。

 

翌日も厳しい訓練が続く。ベルボーイの瀬戸はみんなの給仕をする。小森谷は傭兵。

 

榴弾の投げ方を説明する小森谷の説明を聞きながら、小森谷の似顔絵を描く瀬戸。それを見て笑う山倉、石川、本多。

 

夜になり、帰ると言い出す鴨田を何とかなだめる山倉たち。

 

夜中の3時、突如、小森谷に起こされた山倉たち。瀬戸の描いた似顔絵が小森谷の部屋のドアに貼られていて、その犯人探しをすると言う。山倉が「僕がやりました」とその場を収めるが、個々の性格を見るために小森谷自身がやったと白状した。

 

山倉、本多、石川が兵舎を抜け出してハンバーガーを食べに行った。小森谷にバレ、連帯責任として腕立て伏せ50回を命じられ、明日から自由参加でいいと言われた。楠、瀬戸、石川は渋々参加。

 

ビバノンについた山倉たち。山倉たちの仕事は現地にトイレを300個作ること。土建屋の本多が中心となり、歯科医の楠は細かい仕事が得意。広告代理店の石川はキャッチコピーを考えて働かない。

 

農家を借り切って地元の住人に民族料理を作ってもらっている。夕食後、鴨田はアコーディオンを弾き、本多と才野は酒盛り。石川と瀬戸はUNO。ゲリラが襲ってくることもなく平和。

 

夜中、爆撃音が鳴り、みんな起きた。味方の攻撃だと言うが、爆撃を見入ってしまう山倉たち。

 

今まで警備をしていた小森谷もトイレ作りに加わるが、意外と不器用なことが発覚した。車での移動。タクシー運転手の才野は、今までの雰囲気とは違い、運転しながらよくしゃべる。途中、昨日の戦闘で亡くなった兵士がそのまま道端に転がっていたのを見つけた。遺体の処理は僕たちの仕事ではないと言う小森谷だったが、みんなで遺体を埋め、手を合わせた。

 

ショックで食欲をなくす山倉たち。小森谷はいつも通り食事をする。

 

夜中、農家を抜け出した小森谷を追いかけた山倉は遺体に手を合わせる小森谷を目撃。帰りに生ゴミを埋めるために掘っていた穴に落ちて、足をくじいた小森谷。

 

翌日、ミサイルを発見し、小森谷が一人で車に運んで処理すると言う。しかし、小森谷は足を引きずっており、才野が運転を代わり海まで運ぶ。信管を抜く作業も器用な楠が代わるが、結局、信管がどれか分からない。

 

本多がミサイルを遠隔で爆発させるための時限装置を作る。山倉が鴨田の持ってきたオモチャのロボットのネジを巻き、走るが、転んでしまう。足の速い石川が助けに行った。手榴弾を爆発させ、ミサイルも爆発させることができた。

 

夜、分隊の仲も深まり、酒を酌み交わしながら東京に帰っても会おうと話していた。山倉も派遣が終わったら、会社の研修で団体行動を教えて欲しいと小森谷に言う。

 

そこに突然、飛行機が飛んできた。飛行機を写ルンですで撮影し、フラッシュが光る。飛行機から爆弾が落とされた。酔っ払った本多はその場を動けずにいるうちに浜辺で大きな爆発が起こった。浜辺に残されたのは焼け焦げた写ルンですだけだった。(終)

 

えー! こんな終わり!? エンディングでイマジンのインストが流れ、写ルンですで写された山倉たちの写真が映し出された。みんな死んじゃったってこと!?

 

しかし、いくら平和ボケしてると言われていたとはいえ、山倉たちはみんな親世代が戦争を経験した世代だろうし、ここまで危機感なくふざけているもんかなあ? 会話はコミカルで面白かったけどね。

 

伊藤俊人さんはその後の「王様のレストラン」のギャルソンを思わせるような役だった。沢田研二さんは私はあまり演じているところを見たことがなかった気がしたけど、「はね駒」の松浪先生であったり、結構いろいろ出てたんだね。