徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】黄昏

1951年 アメリ

 

あらすじ

ローレンス・オリビエ、ジェニファー・ジョーンズ共演。名匠ウィリアム・ワイラー監督がセオドア・ドライサーの小説を映画化。シカゴの一流レストランの支配人ジョージは、田舎からやって来た娘キャリーと恋に落ちる。ジョージは結婚していたが、冷酷で強欲な妻との関係は冷えきっていた。離婚もままならないジョージは、キャリーと2人でニューヨークへ駆け落ちするが…。愛するがゆえにすれ違う男女を描くメロドラマの名作。

2021.12.16 BSプレミアム録画。久しぶりに古い映画が観たくなりました。白黒作品

 

キャリーは田舎からシカゴ行きの汽車に乗った。汽車の中でチャーリーという男がなれなれしく話しかけてきたので姉夫婦を頼ってシカゴに行くのだと話した。

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チャーリー役のエディ・アルバートは「ローマの休日」のカメラマン・アービング

 

キャリーは姉夫婦に5ドル払って住まわせてもらい、靴の工場で働くが、仕事中にケガをしてしまいクビになった。このままでは帰れないと職を探すが見つからない。そこに偶然チャーリーが現れた。チャーリーは職探しの軍資金として10ドルを握らせて、高級レストランのフィッツジェラルドで食事しようと誘った。

 

家に帰ると、キャリーの同僚から仕事がクビになったことが姉にバレていた。チャーリーに10ドルを返すつもりでフィッツジェラルドに行ったキャリー。店員には女性1人はお断りだと冷たくあしらわれ、会えないとメッセージを残して帰るつもりがチャーリーが来店してきて食事を共にする。

 

チャーリーは明日から出張だから部屋に泊まればいいと鍵を渡して帰った。チャーリーの部屋にいると荷物を取りに来たチャーリーが帰ってきて、部屋を出て行こうとしたが、その前にキャリーにキスをして出て行った。え! キャリーは1人部屋に残されて泣く。

 

チャーリーの部屋で同棲を始めたキャリー。同じアパートの子供に話しかけるが、あなたと話すと叱られると言われた。結婚前の男女が暮らしてるなんて!って感じ!?

 

キャリーはチャーリーに結婚を迫るが、チャーリーははぐらかす。外に出たチャーリーは小型犬を散歩中のフィッツジェラルドの支配人であるジョージ・ハーストウッドと偶然出会い自宅に招待する。トランプを楽しむ3人。チャーリーは犬を抱っこして出張中も寂しくないぞと言ってたけど譲り受けた? 帰りは犬を連れてなかった。

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ジョージ・ハーストウッド役のローレンス・オリヴィエは「バニー・レークは行方不明」のニューハウス警視。

 

ジョージが家に帰ると娘のボーイフレンドが来ていた。酒を勧めるジョージだったが、妻のジュリアにはあなたの店じゃないんだからと厳しく叱責された。あまり家庭に居場所がない!?ジョージ。

 

キャリーが犬と戯れているとジョージが本を届けに来た。チャーリーは不在。口説きモードのジョージを毅然として断るキャリー。ジョージは調子に乗り過ぎたと詫びたが、観劇に誘った。はあ? 不倫の話!?

 

観劇の後、フィッツジェラルドの前の馬車の中で待っていたキャリー。ジョージが馬車に乗ってきて熱烈キス。え、最初はただのダンディなおじ様と思っていたのに…。キャリーは貧しいと親切にされると弱いと言っていたが、そういう問題!?

 

出張から帰ってきたチャーリーにキスされそうになるのを避けるキャリーは、姉に会うとあって出かけた。ジョージと会うキャリー。ジョージはチャーリーと別れるように迫り、土曜日にここをたつと言った。

 

キャリーはチャーリーとフィッツジェラルドでランチ。いや〜、キャリーは恐ろしい女だ。しかし、チャーリーからジョージが妻子持ちだと知らされ、ショックで店を出た。入れ違いでジュリアが来店。不倫がバレていた。ジョージはジュリアには別れてくれと言い、財産分与は任せると言った。ジュリアは財産は全てジュリア名義であると言い、今度キャリーと会ったらオーナーに言うと言い残し店を出て行った。

 

キャリーはジョージを独身と思っていて、泣き出した。ジョージはジュリアがキャリーにバラしたのだと思い、家に帰って逆ギレし、離婚を迫った。

 

フィッツジェラルドのカウンターバーにチャーリーが来ていた。ジョージに明日、キャリーと結婚すると告げた。チャーリーがさっさと結婚しなかったのも悪い。

 

ジョージは金庫から店の売上金に手を伸ばすが、戻そうとしたところ金庫が閉まってしまった。そのお金をそのまま手にして帰るとジュリアがオーナーに相談していて、オーナーはこれから給料は全部ジュリアに渡すと言った。

 

お金を手にしたまま家を飛び出したジョージは、キャリーの部屋に行った。二度と会いたくないとドア越しに拒絶したキャリーだったが、チャーリーがケガをしたと言って外に連れ出し、そのまま馬車に乗せた。汽車に乗った2人。ジョージは愛の告白をし、ニューヨークに行って結婚しようと言う。駅に着いて降りようとしたキャリーだったが、汽車を降りず、ジョージについていく選択をした。

 

犬(命名コロンビア)を置いてきたと言うキャリーに「ここまで追ってこれないよ」というジョージ。はあ!? コロンビアどうすんの!?

 

ニューヨークでハーストウッド夫人だとはしゃぐキャリー。そこに保険会社のアランという男が訪ねてきた。ジョージはオーナーに借金したのだと言うが、アランは当然、窃盗だと言う。預金や家はジュリアが差し出さないだろうとアランは言い、持ち逃げしたお金のうち、残っているものを差し出せと言い、お金を返した。

 

ジョージはキャリーに破産し、手持ちが50ドルしかないと言った。ジョージは庶民的なレストランでウェイターを始めたが、フィッツジェラルドにいたことがバレてクビになった。安アパートに引っ越した2人。ジョージは余裕をなくしてキャリーを怒鳴った。

 

1000ドル貯めて生活を立て直そうというジョージ。牛乳と新聞を買ってきてとジョージに頼み、キャリーは同じアパートの子持ちの主婦に子供を育てるのにお金がかかるか聞いていた。キャリーは子供ができていた。

 

職業斡旋所に行ったジョージ。仕事にありつけなかったが、若い男に譲ってもらった。

 

キャリーの元にジュリアとオブライエンという男が訪ねてきた。ジュリアは自宅を売却し、アパート式ホテルに移るという。共同名義の不動産を売却するのだから、売却額がもらえると思ったジョージだったが、ジュリアは重婚で訴えると言う。離婚したつもりでいたジョージだったが、ジュリアは離婚に応じていなかった。またまたショックを受けるキャリー。

 

ジョージはジュリアの条件を全て飲むから離婚してくれと頼んだ。

 

キャリーは流産してしまい、寝込んだ。ジョージは子供を育てるのは大変だとキャリーを慰めた。

 

キャリーは舞台のオーディションに行き、シカゴで「椿姫」を演じたと言い、合格を勝ち取る。

 

新聞で息子がシカゴの商工会議所の所長の一人娘と結婚したことを知ったジョージは正装して息子に会いに行こうとしていた。キャリーは同行せず、チャンスを掴んでとジョージを励まして送り出した。

 

新婚旅行から帰ってくる息子夫婦を船の乗降口で待っていたジョージだったが、ジュリアら家族に迎えられているのを遠目に見てそのまま帰って来た。

 

アパートに戻るとキャリーの姿はなく「息子さんと幸せに。不幸にしてごめんなさい」という手紙が残されていた。

 

キャリー・マデンダとして有名になったキャリー。舞台が開く5分前、シカゴから客が来ていると言われ、顔がこわばった。訪ねてきたのはチャーリーだった。シカゴで金を盗んだジョージをかばい続けていたと言うチャーリーの話を聞いて初めて、ジョージが金を盗んだために職が見つからなかったり、友人に援助を求められなかったと合点がいったキャリー。

 

以前住んでいたアパートを訪ねるとジョージは部屋を追い出されたことを知る。シカゴに帰ったわけでもないらしい。

 

浮浪者の一時保護施設?にいたジョージはそこも追われた。キャリーの舞台が行われている劇場に行ったジョージは楽屋から出てきたキャリーに声をかけ、食べ物を恵んでほしいと言った。やつれたジョージの姿にショックを受けるキャリー。

 

施しを受けにきたというジョージに財布の札束を渡すキャリーは事情を知ってやり直したいと泣いた。過去を引きずるなと復縁は望んでいないジョージ。お札を崩してくると部屋を出て行ったキャリー。ジョージは財布から小銭だけを持って出て行った。(終)

 

ハリウッドお得意の年の差カップルの話かと思ったけど、実年齢は一回りしか離れてなかったし、ジョージ役のローレンス・オリヴィエとチャーリー役のエディ・アルバートは同世代だった。

 

みんな不幸になった…でもないか。キャリーは舞台女優として成功し、チャーリーは全然変わらずお調子者だった。財布の紐を握られてジョージかわいそう!な話なのかな。キャリーみたいな女性を好きになったジョージがよくない。

 

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原作者が同じと知って納得。転落する人を書く人なのね。