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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (81)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

純子(山口智子)があき(伊藤榮子)に黙って、雄太(唐沢寿明)の実の母に送った手紙の件で、純子とあきが気まずくなっているのを不審に思う雄太と昭(西川弘志)。純子が意を決してあきに謝ると、あきは雄太の試合を見に来ないか、と自分が手紙を出してみる、と言う。恭子(松本友里)は、秀平(髙嶋政宏)に結婚したい人がいるか探ってもらうよう西川(北京一)に頼むが、西川は、秀平のことを好きなのは恭子だと勘違いして…。

ミシンを踏んでいるあきをチラ見している昭と雄太と台所にいる純子。

 

純子とあきの間に気まずい時間が続いていました。原因は純子があきにないしょで雄太の生みの母・昌代に連絡を取っていたことであります。

 

ごちそうさん」と食器を持ってきた昭と雄太。純子の両側に立つ二人。

雄太「なあ、お母ちゃんどないしたんや?」

純子「別に」

昭「お母ちゃんとけんかでもしたんか?」

純子「そんなことあらへん」

昭「何かおかしいやん、だって」

純子「何でもない言うてるやんか」

雄太「それやったらええけどな」

 

昭と雄太は納得できない様子だったが、部屋に戻り、純子はあきの横に立つ。

純子「ごめんな。雄太には何も言うてへんよって。なあ」

あきはミシンを止めた。「ええのんや。純子は何にも悪いことあらへん。雄太に本当のお母さんがいることは事実やし、お母さんかて雄太のことを気にかけてはるんやから、純子があの子のことをあちらさんに知らせんのは当たり前のことや。ほんまやったらお母ちゃんが手紙書かなあかんとこや。お母ちゃんがずっと黙ってたんは純子のしたことを怒ってたわけやあらへん。自分のことが腹立たしゅうてな」

 

純子「そんな、お母ちゃん…」

あき「頭では分かっとるんやけどな。やっぱり生みの親の方が育ての親より強いと思てしまうんや。向こうのお母さんについついヤキモチをやいてしもた」

純子「ほんまにごめんな」

あき「そやな。『一遍、雄太の試合を見に来てください』ぐらいのことは言うてあげた方がよかったかも分からへんな。雄太かてもう高校3年生や。今更お母さんが出てきはったからいうて、どうということはないかも分からへん」

 

純子「お母ちゃん。雄太はもうお母ちゃんのことをほんまのお母ちゃんと思てるし。私もそない思てるねん」

あき「分かったある。せや、お母ちゃん今度手紙出そか」

純子は笑ってうなずき、あきの肩をもんだ。こっそり覗いていた昭と雄太。

昭「どないなってんねや一体…」

雄太は黙って首を振る。会話の内容は聞こえてなかったのね。

 

恭子が西川を訪ねた。恭子ちゃん、かわいいなあ。秀平は奈良の方でお寺で写真を撮ると言って朝早く出かけていた。恭子は秀平に誰か結婚したいと思ってる人がいるのか聞いてほしいと西川に言った。心の中で思っている人がいるのなら西川さんから上手に聞き出して欲しい。恭子が知りたいと聞き、焦る西川。西川は今日は久しぶりに仕事。京都の中学校の講堂で生徒たちにパントマイムを見せる。

 

村山はきもの店の前では村山が子供たちと共に紙で作った兜をかぶって応援練習をしていた。「フレー、フレー、オノー!」。微笑ましく見ていた純子ともも。

もも「奥さん幸せですよ。奥さんが連れてきはったお子さん、あがいに新しいお父さんになついてたある。なかなかできんことや。なあ?」

久代「そら、そうでんなあ」

もも「実の親子以上や。アハハハハ」

その会話を聞いている純子。

 

西川宅で鼻歌を歌いながら机に向かっている秀平。

西川「誰か心の中に思てる女の人おらへんか?」と直球で聞く。

戸惑う秀平。

西川「ほな、ずばり聞くけどもな小野さんとこの妹さん、恭子ちゃん」

秀平「恭子さん…ですか?」

西川「どない思う?」

秀平「どないて…。僕にとっては妹みたいなものですけど」

 

西川「妹ではあかんねや。女としてどない思うて」

秀平「女としてと言われても…。そういう目で見たことないですから」

西川「ほんまか?」

秀平「ほんまです」

 

西川「結婚したいとか好きやとか」

秀平「とんでもない。恭子ちゃんとの結婚なんて夢にも考えたことありませんよ。おかしなこと言わないでくださいよ。一体どうしたっていうんですか? 西川さん」

西川「いや、それやったらそれでええのや。そうか…」

いやいやいや、西川の聞き方が悪い。まあ、恭子から言われたら誤解するかあ。恭子のことは何とも思ってないと言われ、あからさまにホッとする西川。

 

夕方まで家にいるという恭子をこっそり呼ぶ西川。「がっかりしたらあかんで」と前置きし、秀平の言葉をそのまま伝える。妹みたいな存在という言葉に一瞬、疑問を持つ恭子だったが、西川にお礼を言う。西川は「速水君だけが男やないで」と励ます。

 

恭子はそのまま純ちゃん食堂へ。純子を呼び出し、西川から聞いた言葉を伝える。

純子「ほな、あれはどういうことやったの? 『ウィル ユー マリー ミー?』って『僕と結婚するか』って言わはったんは」

恭子「知らんけど、冗談やったのかも分からへん」

純子「冗談?」

恭子「そやから危ない場面やったから冗談を言うてお姉ちゃんを元気づけようて思て。そやからあれっきり何にも言わへんねんわ、速水さんは。お姉ちゃんの方も冗談として聞き流してると思ってはるんやないやろか」

 

純子「分かった」

恭子「とにかくそういうことやから」

純子「分かったって言うてるやんか」

恭子「『おおきに』くらいは言うてほしいわ」

純子「おおきに」

恭子「お姉ちゃん!」

 

店に戻った純子は会計を間違えてももに指摘される。店に秀平が来た。

秀平「純子さん、雄太君たち明日いよいよ4回戦だね」

純子は返事をせず、野中商店にお金をもらってくると店を出て行った。秀平には純子の態度が理解できない。

 

おやおや、どうも妙な成り行きになってしまったようですね。ええ、ええ、男と女の間にはえてしてあるんですよ、こういうことが。ま、どうなりますことやら。

 

マー姉ちゃん」にしてもとにかくナレーションがよい。間に人を立てるのはよくないな。あきさんはやっぱり誠実な人だし、陽一郎が生きていてもやっぱり純子みたいに昌代に手紙を出したりしそう。まあ、陽一郎なら正面切ってあきに言うかな。