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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (72)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

純子(山口智子)は食堂をやめるため、久助桂枝雀)に、わらべ出版で雇ってもらえないか、と相談するが、久助は、会社は赤字続きで新たに人を雇うことは出来ない、と断る。久助に、お母さんに言いたいことがあるなら話してみろと言われ、逆に何も言えなくなってしまい、反省した純子は食堂に顔を出し、ぬひ(西岡慶子)に謝る。もも(藤山直美)はぬひの家に下宿して、下宿代を払わない代わりに、給料を減らすということになる。

久助のわらべ出版に行く純子。

久助「そうか…食堂やめるならやめなはれか。あきさんもえらいきついこと言うたもんやな」

純子「そやから私、意地でもやめなあかんようになってしもて」

久助「ハハ、まあそやろな」

 

純子「それであのもしよかったら、わらべ出版を手伝わせていただけないやろかと思て、それで来てみたんです」

久助「あっ、ここか。いや、ここはあかんねや。いや、あの実はな4年の間に赤字がコツコツコツコツたまってな。正直なとこ、高木社長も僕も本来の給料の3分の2ぐらいしか取っとらんねや。ボーナスなんかもないしな。ここでもう一人、人を増やすちゅうようなことはもうでけんこっちゃ。はあ~吉井君の給料払うのが精いっぱいちゅうとこやでな」

 

節子「雑賀先生、聞こえてます」

久助「あ、聞こえましたか」

節子「もう、ないしょ話やったらもっともっと小さな声でしてほしいわ。そやないと私かていづらくなりますやんか」

久助「ごめんなさい」

 

純子「そうですか」

久助「まあそんなことで。すまん」

純子「私は母に思い上がってるって言われたんがショックやったんです。私は母や弟たちのためになりふり構わず働いてきたいう気持ちがどっかにありましたし」

久助「いや、純子ちゃんは立派ですよ。まあ若いのやさかいな、遊びにも行きたい、ええもんも着たい。我慢してんのやさかい、僕は立派やと思うよ」

 

純子「そやけど母は私がてんぐになってる言うんです。ぬひさんをどっか気持ちの中で見下げてるからやて、あんまりです」

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久助「それで僕のところへ相談に来たんか」

純子「すんません」

久助「よう来てくれました。こういう時はな胸の中のもんをすっかり表へ出してしもたら胸がすっとする。はい、ここだけの話にしときましょう。何でも言いなさい。お母さんの悪口でも昭君や雄太君への不満でも何でも構わん、聞いたげる。さあ、僕が聞き役や。言いたいだけのことを言いなさい。お母ちゃんのどこが気に入らん? どうしてほしい? 言いなさい」

 

さあ、母親に対する不満を言ってみろと言われてもなかなか言えないのであります。いや、何か言おうと考えれば考えるほど不満なんて最初から何もないような気持ちにすらなってしまうのであります。

 

純子「校長先生、ずるい」

久助「フフフ、何でや?」

純子「ずるいわ」

久助「うん? 不満があんのやろ? 言うたらええやないか。僕はあきさんに告げ口なんかはせんよ」

 

純子「ええんです。私は母の悪口なんか言いとうないんです」

久助「何でや? 不満があるのやろ? 言うたらええやないか」

純子「そんなん…。そんなん言うたらお母ちゃんかわいそうやし」

 

久助「ハハハハハ、そうか。いや、それやったらこんなとこに長居は無用。さあさあ帰んなさい。ハハハハハハ。純子ちゃん。仲ようするんやで」

純子「はい」

久助「さあ僕も忙しい。さあさあ帰った帰った。ハハハハハ」

純子「失礼します」

久助「はい」

 

帰る時に振り返って「おおきに」。純子はそのまま純ちゃん食堂へ。食堂は純子がいないせいで客がいなくて暇そう。

 

純子はぬひを店の外に呼んで「私、おばちゃんに謝りたいことがあるのや」と言った。

純子「堪忍してな。私、食堂やめるやなんて強がり言うて」

ぬひ「何を言うてはりまんねんな」

純子「ほんまに私、意地を張ってただけなんや。ただももさんだけは働かせてあげてほしいねん。お願い」

ぬひ「嬢さん。嬢さんがそれでよかったら」

 

ももも純子に気付いて店に出てほしいと頼む。

ぬひ「奥さん、何と言うてはりました?」

純子「お母ちゃん? えらい怒られたわ」

ぬひ「そんな」

 

純子「ほんまにお母ちゃんの言うとおりやてそない思たもん」

ぬひ「わての方こそほんまにすんまへんでした」

純子「何言うてんの。謝るのは私の方やんか」

ぬひ「嬢さん」

 

純子の姿を見て常連客がやって来た。ももの接客に一瞬渋い顔をするのが細かい。

 

夜。純子が帰ると昭と雄太が台所に立っていて、5時半ころにあきは風呂に行ったというが7時過ぎてもまだ帰ってこない。

雄太「女の長風呂や」

なんぼなんでも1時間半というのは長いと純子は指摘するが昭たちは大して心配してない。純子が夕食を作るから昭に見て来いというが、女湯なんかのぞかれへんてと断る。雄太が口もぐもぐしてたのは手に持った生の大根かじってた!?

 

夏の大会のくじ引きがあり、1回戦は、まるやま高校。昭は守備固めで出してもらえるかも?くらいの感じ。

 

純子がやっぱり見に行くと言うと、雄太が行ってくるという。大根をポンと純子に投げる。雄太が外に出ると、あきが久助に背負われて帰ってきた。「僕、代わります」と雄太があきを背負う。

 

家に入り、純子に手当てしてもらうあき。

あき「この間からな、右の足首が痛うてミシン踏むのつらかったんや」

純子「何で言うてくれへんのん」

あき「そうかてみんなが心配するやろし、デパートの仕事、休むわけにもいかへんもん」

雄太「ミシンの踏み過ぎで関節炎起こしてるのかもしれん。我慢してるさかい、どんどん悪うなってるのや」

 

久助は純子の顔を見に来てたまたまあきに会った。久助はあきを背負いながら純子の話をしていた。

あき「そやけど重かったでしょう」

久助「いやいや、純子ちゃんの時のことを思えば半分ですか」

純子「嫌やわ、もう」

昭「ほんまや、ほんまや」

皆で笑っているが、失礼な。

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久助が純子をおんぶしたというのはこの回のことかな。

 

純子「お母ちゃん、ミシンは私が踏むさかい、休まなあかんよ」

あきは純子の食堂のことを気にしていた。純子はぬひに謝ったと話した。

 

ももはぬひの家の2階に下宿することになった。

ぬひ「部屋代払うつもりでお給金の方、ちょっと辛抱してくれはらへん? 人一人雇うのな、嬢さんかて大変なんやねん」

もも「へえ」

仲よくやっていけそうな感じ?

 

雄太「お母ちゃん、頑張るだけが能やないで。少しは休んでえな。ほんまにミシン踏めんようになったらどないするんや」

久助「いや、そのとおり。あきさんも純子さんも張り詰めとってばっかりではいかんのかもしれんな。どっかで気を抜くこと覚えんと」

 

太夫がビッグニュースだと家に来た。正太夫の劇団の和歌山公演で美山村に寄ることになった。費用はお母ちゃん持ちじゃ故郷へ錦を飾ることにはならないんでは…。純子も誘われ、ももに店を任せて行くことにした。

 

丸く収まってよかったなー。久助のカウンセラーぶりもいいし、あきを心配する雄太もいいし、素直に謝る純子もいいし、いいことだらけだ。