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【ネタバレ】陽のあたる場所

1951年 アメリ

 

あらすじ

貧しい家庭に育ち、出世を夢見る野心家の青年が破滅していく物語を通じて、資本主義社会を痛烈に批判した、セオドア・ドライサーの代表作「アメリカの悲劇」を、「シェーン」のジョージ・スティーブンス監督が映画化。名優モンゴメリー・クリフトエリザベス・テイラーのかれんな美しさ、薄幸な女性を演じるシェリー・ウィンタースの名演技が印象に残る。アカデミー監督、脚色、撮影など6部門を受賞したヒューマンドラマの名作。

2021.9.9 BSプレミアム録画。

 

ジョージ・イーストマンは伯父のチャールズ・イーストマンが社長を務めるイーストマン社を訪ねた。シカゴのホテルでベル・ボーイをしていたが、チャールズに声をかけられ、ベル・ボーイをやめ、チャールズの水着工場で働くことになった。

 

水着工場は90%が女性従業員で従兄弟には従業員との恋愛は禁止だと言われた。多くの女性従業員のいる工場で働き始めるジョージ。

 

しかし、映画館で女性従業員の一人・アリスと偶然会う。ジョージが社長の甥だということは知られていて見習い期間が終われば幹部になるだろうと噂されていることを知る。アリスとデートを重ねるジョージ。

 

ある日、工場見学に来たチャールズはジョージに役職を与えよと部下に言い、15日のパーティーに来るように言う。パーティーに行ったものの手持ちぶさたでウロウロ。ビリヤード部屋を見つけ、一人でプレイしていると、社長宅で一度顔を見たお金持ちの娘・アンジェラ(エリザベス・テイラー)が部屋に入って来た。

 

ジョージは母一人子一人で母は伝道活動に夢中。それで伯父一家とも疎遠に!? チャールズはジョージにすぐに昇進したことを母に伝えるようにいう。

 

パーティーで帰り始める人もいる中、アンジェラと踊る。15日はジョージの誕生日でもあるので、すぐにパーティーを抜け出すとアリスに言っていたジョージだったが、パーティーには4時間いた。

 

アリスはジョージのためにディナーの準備をしていたが、あまり遅いので、自宅のベッドでウトウトしていた。そこに訪れたジョージ。アリスはパーティーにアンジェラがいたことやアンジェラが好きなんだろうと指摘して泣いた。そして妊娠を告げた。

 

翌日、よそよそしいジョージとアリス。その夜、ジョージの自宅にはアンジェラから電話がきた。アンジェラの運転する車に乗っているジョージ。到着したのはパーティー会場だった。アンジェラから愛の告白をされるジョージ。

 

アリスは22歳。結婚3ヶ月と偽り、生活が貧しいので堕胎をしたいと言うが、産婦人科医に根掘り葉掘り聞かれ、お金のことはどうにでもなると励まされたので、ついに夫はいないと涙ながらに訴えるが、両親に相談しなさいと中絶手術をしてもらえなかった。ジョージに結婚を迫るアリス。

 

猛暑で亡くなる人、交通事故、避暑地の湖での水死というニュースを耳にし、思い悩むジョージ。しかし、アンジェラが会いたいと自宅を訪れると家からすっ飛んで愛の言葉を囁く。こいつ、バカ。アンジェラに湖畔の別荘に招待され、両親に紹介すると言われて、有頂天。アリスには1週間待って欲しいと言って別荘に行った。

 

水着で湖に飛び込むアンジェラ。冷たさに上がって来たところをジョージがお姫様抱っこして湖に落とすふりをしてイチャつく。アンジェラが見つけた湖で人が来ない、去年はボートに乗っていた男女が水死したと聞かされた。

 

アリスはジョージからの手紙を待ってポストを覗く。ジョージからの便りはなく、新聞にはアンジェラとジョージがボートに乗っている写真が載っていた。アリスは別荘に電話をかけた。バス停まで来ていて、30分以内に来ないと別荘で全てをぶちまけると言われて、やむなく別荘を出た。

 

明日結婚してとアリスに言われ、二人は裁判所へ。しかし、労働者の日で休みだった。今日一日、湖でピクニックしようと誘うジョージ。ガス欠だと言って車を置いて、湖まで歩こうと誘った。ボートを借り、漕ぎ出す。

 

他にボートの客もおらず、2人だけの世界だと喜ぶアリス。流れ星に願い事をした。夜になったの? もう絶対離れないよと調子のいいことを言うジョージ。知らない町でやり直そうと言い、結婚生活についてあれこれ話すアリス。

 

ジョージは怒り、ボートの端に移動した。怒らないでと立ち上がって近づこうとしたアリスだが、ボートが揺れて2人ともボートから落ちた。一人助かったジョージは元の道に戻らず、山道を通って車を置いた場所に出て、そのまま帰った。

 

別荘に戻ったジョージ。テニス観戦していたアンジェラが戻ってきて歓迎する。両親が結婚を認めてくれて、クリスマスには婚約発表をすると言う。駆け落ちしようというジョージだったが、全てが順調だとアンジェラは言う。

 

湖ではアリス捜索が始まり、ボートの管理人はジョージが車で逃げたこともわかっていた。

 

アンジェラの仲間たちも新聞記事を読んで事件のことを知っていた。アンジェラの父と話す。生い立ちを聞かれ、学校にほとんど通わず、街頭で布教したり、聖歌を歌ったりしたが、貧しく13歳で学校を辞め、皿洗いやキャディーをして生きてきたという話をした。母一人子一人で宗教活動って…人のためにはなってるかもしれないけど、子供は犠牲になってるね!?

 

アリスのアパートにも刑事が聞き込みに来ていた。

 

アンジェラがスピード違反で捕まり、助手席にいたジョージも名前を聞かれ、がっくりうなだれる。

 

アンジェラと別れて山道を歩いていたジョージはついに捕まった。アンジェラの父とジョージの伯父の話し合いで娘の名前は絶対に出すなと言うことになり、チャールズもまた弁護士に10万ドル払って無実にすると言う。

 

ジョージが収監された半地下の拘置所は事件を知った市民たちが棒で窓を突いて割ったり、大騒ぎになった。

 

検事側は電気椅子送りにすると言い、裁判は始まった。ジョージは証言台に立ち、不慮の事故だと言う。検事は法廷にボートを用意し、オールでアリスを殴って湖に落としたという主張をした。いやー、見てたけどそんなことしてないよ。

 

陪審員裁判により有罪となった。ジョージは母に手紙を送った。母は牧師と共に独房を訪れ、殺していないと言うジョージに、牧師は本当はアリスを助けられたんじゃないかと指摘した。

 

別の日にはアンジェラが一人で訪ねてきた。今でも心から愛してると言うアンジェラ。犯した罪を身をもって償うべきだと気付いたジョージはアンジェラに忘れるように言う。

 

午後5時。ジョージは独房から出され、他の死刑囚から別れの言葉をもらい、アンジェラを思い出しながら執行室に向かった。(終)

 

なーんか腹立つ話だな。あらすじにあった資本主義がなんちゃらじゃなく、ただひたすらに女にだらしないだけの男だよ! 最期まで思い出すのがアンジェラかよ。出世を夢見るなら女にうつつを抜かす暇ないだろ。

 

しかし、宗教活動のせいで貧しい暮らしを送ってきたというのは同情の余地があるかも。宗教活動するなら、子供を育て上げてからやるとか、子供を持たない決断をするかにして欲しいよ。

 


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