徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (59)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

昭(岩芝公治)と雄太(高岡俊広)の野球部の練習試合で野球部のレギュラーが決まる、と昭も雄太も朝から気合いが入る。ぬひ(西岡慶子)の店での仕事中、純子(山口智子)に秀平からの手紙が届く。番地が間違っていて、配達が遅れたのだ。読むと、純子には秀平に対する思いが募る。雜賀(桂枝雀)が退職して大阪にやってくると、純子は秀平のことを雜賀に打ち明け相談する。雜賀は東京のホテル気付で手紙を出すように勧め…。

シ軍、全日本軍と初對戰

  接戰・最終回に崩る

   全日本、初の先取得點

 

シールス 000 001 001 2

全日本  001 000 000 1

 

土井垣、殊勲の二塁打

 

縁側で新聞を見ている純子。昭は今日の放課後、まるやま中学と練習試合があるとあきに話していた。今日の成績次第でレギュラーになれるかどうか、多分決まる。今、昭たちの学校で雄太より速い球を放るものはいないので、多分雄太も投げる。

 

秀平は西宮から京都へ。休養日で保津川下りや嵐山見物をすると新聞には書かれていた。明日は名古屋へ。

 

木曜日は名古屋でもう一回、全日本と対戦する。

ja.wikipedia.org

昭和24(1949)年10月27日(木)  第5戦 中日球場なので、純子が新聞で見ていたのは、昭和24年10月23日(日) 第4戦 甲子園球場ということか。全日本以外にエキシビジョンとして極東空軍選抜とか米陸海合同軍などとも試合をしている。

 

スタルヒンや藤本が投げたらシールスにも打たれないと思うのにと雄太は語る。ドラマ内だと「シールス」とみんな言ってるけど、ナレーションは「シールズ」。

 

純子は切ない気持ちなのであります。ひょんなことから気まずい別れ方をした速水秀平がサンフランシスコ・シールズの一行と共に雄太と純子から遠ざかっていくからであります。

 

昭「雄太。お前な、もうちょっと外角の低めのコントロールつけなあかんで」

雄太「今日は見ててみ。三振10個は取ってやる」

昭「それがいかんのや。三振取ろうと思うから、どないしても体に力が入るんや。もっと楽に投げたらええやんか。スピードあんのやから。なっ?」

微笑ましく見ている純子とあき。

 

あきは純子の方から秀平に連絡を取った方がいいのではないかというが、純子は曖昧な返事。いつ帰るかも分からない。その会話に純子をチラ見する雄太。

 

昭「10月の30日が最終試合やから。神宮球場東京六大学とやんねや」

 

もう秀平には会えない。純子は諦めているのでありました。

 

純子が店の準備をしていると、魚屋の若者の1人が映画の割引券があるから行こうと誘う。純子は忙しいと断った。もう1人が彼氏がいるんやろ?と聞かれてもいないと答える。じゃあ俺とダンス行こと言うが、踊れないと断る。

 

ぬひ「もう、あんたらいつまで油売ってんねんな。嬢(とう)さんに手ぇ出したらな、おばちゃんがにらみ利かしてんねんで」

魚屋A「何や、おばはん。虫よけか」

魚屋B「けったいなおばはんや、ほんま」

ぬひさん、最高。

 

ぬひは純子が元気がないことに気付き、純子が生まれる前から奉公し、おしめも替えたこともあると話した。

ぬひ「出もせえへんおっぱいかて吸わしてあげたこともおます」えぇ~!

悩み事があったら言ってほしい、亀の甲より年の功だと言う。

 

店に小平治がやって来て、純子宛の手紙を届けた。番地が間違えていて秀平がアメリカから出した手紙が今頃届いたのだった。席を外すぬひ。

 

速水秀平からの手紙

「ディア ジュンコ。お元気ですか。今日はおどろくべき、そして、よろこぶべきニュースをおつたえします。ぼくの心は天にものぼるようです。ぼくはふたたび日本へ行ける事になりました。サンフランシスコ・シールスというやきゅうチームが日本をほうもんする事は、もうそちらでも話(わ)だいになっていると思います。ぼくはシールスのつうやくとして日本へ行くのです。ざんねんながらせいきのつうやくではありません。とこうひとたいざいひだけはしきゅうされますが、きゅうりょうはなしです。さいあくのじょうけんですが、ぼくはよろこんでオーケーしました。純子さんにあえると思えば、きゅうりょうなんてよくばった事はいってられません。そうでしょう。ぼくにはさらあらいのバイトでたくわえたお金があります。ほんとうはカメラをかうつもりのお金ですが、なあに、お金はまたはたらけば手にはいります。しかし、君にあえるチャンスなんてそうあるものではありませんからね。次にシールスのにっていとよていされているしゅくしゃを書きます。」

peachredrum.hateblo.jp

以前もクリスマスカードを送ってきたことがあったけど、日系人の秀平は平仮名多め。

 

純子は泣きたい気持ちであります。神様も意地悪ですね。

 

ぬひは店に戻ってきて、手紙の中身を聞いた。そんな時、帽子をかぶった中年男性がぬひと純子の背中に指をさして「おい、金を出せ」と声をかけた。振り向くと、久助だった。

 

久助は昼頃、大阪に着いて、昭と雄太の試合も見てきた。久助が見ていた時は3対1。雄太がよく投げていて、昭もキャッチャーが板についてきた。純子のことも市場の売り子がすっかり板についたと褒める。

 

2~3日、大阪にいるという久助だが、教育委員会との馬が合わずに9月で小学校の校長を辞めた。大阪で児童文学の出版社をやらないかという話が起こった。

 

夜、あきと純子の前で改めて話す久助。東京で出版の仕事をしていた若い人が大阪で独立したいので力を貸してほしいと言われた。そこで、久助の退職金を融通することになった。

 

えっ、退職金サギでは!?と思ってしまった「3人家族」脳。peachredrum.hateblo.jp

大阪で事務所を持ち、若い人が社長、久助が専務となる。子供向けのまじめな本を出し、久助も童話を書く。

久助「けど、まあまあ、ほんまのとこは私の元校長という肩書が欲しいちゅうとこですか、向こうは。いや、それでも私、構わん思てますねん」

 

ふと仏壇の陽一郎の写真が目に入る。

久助「早いもんですなあ。この間、満州から帰ってきたと思たら、思いがけない野辺の送り…。四十九日…」

純子は今晩はうちに泊まるように言う。あきも歓迎。昭や雄太も帰ってきて、久助の顔を見て喜ぶ。試合に来ていたことも知っていた。試合は4対1で勝ち。雄太は6回まで投げた。

 

布団の準備をする純子。

久助「間違うてたら堪忍してや。やけどなんぞあんのと違う?」

純子「なんぞって?」

久助「まあ…つらいこととか」

純子「いいえ。何でですの?」

久助「いや…ちょっと明るすぎるさかいな」

純子「私が?」

久助「わざと明るくしてんのと違うかいなとちょっと思ただけや。いやいや、そやなかったら結構。ハハハハハハ」

 

久助は机の上のサインボールに気付いた。純子は秀平がシールスの通訳で日本に来ていることを話し、雄太のことも話した。

 

外で素振りしている昭と雄太。

雄太「秀平さんもシールスと一緒に帰ってしまうんやろな」

昭「決まっとるやないか」

 

久助に秀平からの手紙を見せた純子。秀平の気持ちも分かったものの雄太のことがかわいそうで秀平に大きな声を出してしまった。

久助「それやったらな、こっちから連絡取りなさい。待ってるのはいかんよ」

純子「電話はしてみたんです。宿舎の方へ。でも忙しいらしいてつながらしませんねん。明日は名古屋、そのあとは東京、そのあとはアメリカです。だんだん遠なってしもうて…」

久助「ほな、こうしなさい。とにかく、あの、東京のホテル気付で手紙を出しなさい。黙ってんのが一番いかんと思うよ」

純子うなずく。

 

その夜、純子は速水秀平に手紙を書きました。秀平が東京の宿舎に着いた時、その手に渡ることを念じて。

 

みんなが純子の秀平への好意に気付いていてさりげなく応援する。純子は明るくて応援したくなるタイプだなー。かわいい。