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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (52)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

困って、なんとか一家に出て行ってもらえないかとこぼす小平次(曽我廼家文童)に、小野さんにはお世話になったからそれは出来ない、と突っぱねるぬひ(西岡慶子)。純子(山口智子)は、あき(伊藤榮子)と恭子(松本友里)と相談した結果、出て行くとぬひに話すと、ぬひは反対する。午後4時の期限に、立ち退きを迫る男たちがやってくると、北川(細川俊之)は進駐軍の中尉とともに現れて、責任者を連れてこいと一喝して…。

ぬひの家の前には「洋裁いたします」と書かれた木の看板が風に揺れていた。

 

あきは夜中布団から体を起こし「どないしょな」と純子や恭子に漏らした。恭子はぬひさんとこから出て行けばいいという。ぬひがあの場所から移らないのは純子の給料を払ったり、小野家の面倒を見ようと思ってるからで、ぬひの世話に世話にならないと言ったら問題は全部解決する。

 

恭子「やっぱり美山村に残ってた方がよかったんや。生活力もないもんが大阪へ出てきたのが間違っとったんや。うちはそないに思うわ」

純子「今更美山村へは帰られへん」

恭子「やっぱりうち宝塚へ行く言うたんは間違いやったな」

純子「何言うてんの。恭子はちゃんとすることしてればええんよ」

恭子「ほなどうすんの。ほかに何かええ知恵があんの?」

あき「北川さんが任せとき言うてはったけど」

純子「ひょっとしたらまた偽の進駐軍にならはるんやろか」

恭子「うちはそう思うけど。偽進駐軍は北川さんのおはこやさかい」

純子「そやけどそないに何回もうまいこといかへんと思うけど」

あき「そやな」

純子「明日の4時や」

恭子「明日やないよ。お姉ちゃん、もう今日の4時や」

 

どう知恵を絞っても何の解決策も見つからない純子の一家でありました。そして一方では…。

 

ぬひと小平治の寝室。小平治は酒を飲んでいて、かねまさのあとへ移った方がいいんじゃないかとぬひに言っていた。間に立ってくれている組合長にも迷惑をかけている。一度は移ってもいいと言っていたぬひは、直後にあきから手紙をもらい今の店を動くわけにはいかなくなった。

 

小平治「出て行ってもらうわけにはいかんのか」

布団に寝ていたぬひも「しつこい男やな~」と起き上がった。

ぬひ「メチル入ってんのとちゃうか」

 

小平治はここまで世話することはないと首をひねる。

ぬひ「わてな、二十歳の時に奉公に上がって純子嬢(とう)さんのおしめの世話までさせてもろたんや。小野さん一家にほんまにようしてもろたんや。旦さんがええ人でな。やめてからかていろんなことに相談に乗ってくれはってな。あんたと一緒になったんかてそうやで。旦さんがな親がなかったらふびんや言うて嫁入り道具一とおりそろえてくれはったんや。あのたんすかてな、あっち側にある茶だんすかてみんなそん時のもんや」

小平治「まあお前にそこまで言われたら、わしは何にも言えんようになってしまうけど」

ぬひ「今度はわてがお世話する番やねん。なあ? あんた、分かってえな。なあ? 今な純子嬢さんら放り出したら人間やないで」

ぬひさんの説得に小平治も覚悟を決めた。陽一郎さんの善行が家族を救った。

 

朝、雄太が昭の足を持って昭が手で歩いていた。体を鍛えないとレギュラーになれないと純子に語る雄太。野球部は43人もいる。

 

実は純子もあきもそして恭子もゆうべはほとんど寝てないのであります。

 

いつも通り、小平治の布団を動かしているぬひに純子がやっぱりここを出て行くという。これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。

ぬひ「嬢さん、怒りまっせ。まだな負けたちゅうわけやあらへんねんさかい。それになうちのんかて頑張らなあかんな言うてくれてまんねん」

 

しかし、純子たちは荷物をまとめていて、4時になったら出て行こうと言っていた。

あき「こうなったらお母ちゃんサバサバした。しばらくはどっかで野宿したかてええやんか。人間、生まれた時は丸裸や」

純子「そやね。一から頑張ったらええやんか」

あき「そや」

 

店に行くとぬひは店の柱に体を縛りつけていた。

ぬひ「嬢さん、いつも言うてはりまっしゃろ? 何やったかいな…ほら野球はツーワットからちゅうあれでんがな」

 

店に来たのは、この間、北川を追いかけていた3人組だよなあ? 

北川が「何事ですか!」とやって来て一緒に来た外国人が英語で「何だ、君達は! 出て行け! 出て行き給え!」という。

北川「こちら進駐軍のダグラス中尉。寺内さんとは非常に親しい方です。この店にこれ以上迷惑がかかるならば進駐軍が乗り出すと言っておられます。どうしますか? アメリカ軍を敵に回しますか?」

中尉「(英語で)弱い者いじめはいい加減にしたらどうだ!」

 

進駐軍は関係ないと男たちは言うが、寺内さんの友人で不正行為があれば米軍がこの店を守ると北川が言う。君達のボスを呼べという北川。中尉は本物の将校で北川の話を聞いて同情してくれたという。これにて一件落着…?

 

ところが、これが妙な成り行きになったのであります。

 

ボスというのは神永という男。

 

さよう。この男、実は偽進駐軍に化けた北川に綿布などの隠退蔵物資をごっそりとだまし取られたボスだったのであります。

 

北川「純ちゃん。こうなったらしかたがない。警察呼んでくれないか」

小平治が警察へ走った。

北川「神永さん。僕も逮捕されますがね、あんたも物価統制令違反でぶち込まれますよ。共倒れ。いや、相打ちってやつですね」

神永「貴様…」

 

かくて北川は逮捕され、ボスの神永もまた逮捕されて寺内商店は安泰となったのでありますが…。

 

まだ事は解決しきってない!? しかし、北川さん、よく純子たちのためにやってくれたなー。ぬひさんも最初は騒々しくて、雄太を悪くいったりちょっと苦手だったけど、やっぱりいい人だったな。