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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (10)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

純子(山口智子)は静尾(押谷かおり)に手伝ってもらって、秀平(髙嶋政宏)が探している場所を役場で探すが見つからない。子どもたちは、GHQが持ってきてくれる、というグローブをあてにして、皆素手で野球をしている。村に疎開に来た法律家の清原(浜村純)は、闇の物には手を付けない、と言いながら腹をすかしている。GHQから日曜日に約束の野球道具を持って来ると電話があり、純子と子どもたちは、朝から待ち構える。

興園寺つやから突然、食事宿泊費を払えと言われて、速水秀平は伐採現場で汗水流しているのでありますが、どうもこれには何やらいわくがある様子…なのであります。

 

太夫も現場にいて秀平に声をかけたが、仕事中の秀平にあしらわれた。

 

そして純子はと言えば秀平が亡き父親の遺髪を納めるために探しているという和歌山県の眠り谷という村を調べていました。

 

純子は役場で地図を調べていたが、昼休みの時間を利用していた。そのことを静尾に謝ると、静尾もお弁当を持ってきておらず、他の職員は農家が多く弁当を持ってきている人が多いため昼休みは外に散歩に出ていて暇だという。おにぎりやお弁当を食べる職員をうらやましそうに眺める純子。お昼食べないで午後の仕事するなんて辛すぎ。

 

静尾は本籍地が分かったら簡単だと言う。本籍は奈良県。秀平の父方の祖母が再婚して奈良に行った。秀平が探してるのは父の実父の墓。ひょっとしたら眠り谷というのは村の名前ではなく地区の名前ではないか?とひらめく純子。それだったら問い合わせてみると静尾が明るく答えた。

 

校庭で野球をする昭たち。手にグローブをしていない。

 

子供たちがなぜグラブを持っていないのか。いや、ついこないだまでは布のグラブを持っていたのですが、持っている者は進駐軍のグラブがもらえないといううわさが流れ、ご覧のとおり全員が持っていないことになってしまった次第。もっとも昭は別です。昭が手にしているのは大切な大切なお父さんのグラブ。そうやすやすと捨てたり隠したりできる代物ではありません。

 

一人の男が牛山家を訪れた。清原という男は田丸の前に持参したトマトを置き、うめにもらった苗を育てたが何がどういけなかったのかこんな小さなトマトしかならなかったと言い、ちょうど帰ってきたうめは肥やしと水をやり過ぎだと指摘した。

 

うめは”清原先生”と呼び、田丸にこんな村に来てもらえるようなお方じゃないと紹介した。清原は裁判所の判事で疎開している。

 

法律の先生と聞き、田丸は嫁が男を作って逃げたら法律上どうなるか?と聞いた。今のところ姦通罪(どういうわけか字幕は平仮名で「かんつう罪」だった)というものがあることはあるが、新しい憲法になったらいずれ刑法の姦通罪はなくなると答えた。

 

うめは清原にお昼を出すが、「今し方たらふく食べてきたので、いや結構です」と断った。しかし、清原のお腹が鳴っている。うめは「奥様にどうぞ」とおにぎりの包みを渡すとこれは受け取った。清原はフラフラになりながら帰っていく。

 

田丸はなぜ先生は遠慮するのか、うめに聞くと、闇のものは米どころか何一つ口にしない、裁判官をやった人間が闇の物に手を出すわけにはいかないと配給だけで暮らしているとわけを話した。

田丸「アホか。今時分、やみのもん食わなんだら死んでしまうわら」

しかし、奥さんには優しい人で奥さんにどうぞというと「すまん」と言って持って帰ってくれる。田丸は理解できないとご飯をかっ食らう。

 

清原の妻・澄は布団から起き上がって、夫を迎えた。澄におにぎりを差し出すと、あなたは?と聞く。清原は「私は下でたくさん頂いた。だからあなたが食べなさい」と渡すと、庭を眺めながら「私も久しぶりに白い飯を食った。うまかった。銀シャリとはよく言ったもんだ」と語る。澄も薄々気付いてる感じかな?

 

清原役の浜村純さんは今日から登場だったんだね。先日、1986年のドキュメンタリー番組を見たばかりでした。一緒に出ていた加藤嘉さん、花沢徳衛さん、そして同じ事務所で番組の前年に亡くなった藤原釜足さん、みんな20くらい若い奥さんがいるのに、浜村さんだけ同世代の奥さんで子供がいなく、食材の買い出しなども浜村さん自身が行っていたり、清原役がドキュメンタリーで見た浜村さんの姿に近くてびっくりしました。

peachredrum.hateblo.jp

興園寺家に帰ってきた正太夫。つやが「速水さんどうやった?」と聞いていたので、正太夫に仕事ぶりを見るように言ってたのかな。

 

突然、英語で電話がかかってきて、正太夫が慌てた。「北川さんか?」と思わず聞いてしまうつや。秀平に代わると、この間のGHQの大尉で今度の日曜日に野球の道具1チーム分を持ってくるという話だった。ユニフォームはないが、グラブ、バット、ボールを持っていく。

 

そしてその日曜日。子供たちは朝早くから峠の道でグラブを待ち受けているのであります。張り切っているのは子供たちだけではありません。野球用具一式が寄贈されるのを記念して日米親善野球を計画している正太夫たち。村の青年団もまた張り切っているのであります。

 

すんごい山道。子供たちも待ち疲れてきたが、ジープが見えて純子や子供たちが悪路を走る。車もげた履きもしんどいぞぉ~。

 

清原先生がご飯をちゃんと食べてくれますように。

 

マー姉ちゃん」と同時に始まった「純ちゃんの応援歌」。「マー姉ちゃん」の方が古い作品にもかかわらず、ツイッター上などで当時の思い出を語る人が多いのに対し、「純ちゃんの応援歌」はあまりそんな声を聞かないので、山口智子さんと唐沢寿明さんが出てるという一点で再放送が決まったのかと思ってたけど、見ると結構面白い。

 

戦争は終わったけど、食べ物に困ってる、帰ってこない人がいるなどまだまだ戦争の色が濃い時代を映し出してるし、まだ序盤だからかはたまたバブル期のせいかロケが力が入ってるように見える。「純ちゃんの応援歌」をやってる時期こそバブル真っただ中だから(1988年)。

 

あぐり」再放送時にバブルっぽいという感想を見かけて超氷河期でしたけど!?と怒りを込めて思ってたけど、今の心の貧しさに比べれば、ほとんどの人がバブルを経験して豊かな時代を知ってるから、景気は悪くなってたけど、そこまで人の心が荒んでなかったのかもと今は思います。物語を楽しむ余裕があった。