公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
あぐり(田中美里)と林(高嶋政伸)が再婚して3年。光美堂のチェーン化は順調に進み、全国に15店舗を数えるまでになっていた。淳之介(山田純大)の書いた小説は芥川賞候補となり、発表の日にはとめ(細川ふみえ)や辰子(鈴木砂羽)も駆けつけるが、当の淳之介は岡山に雲隠れ。あぐりの家では、ごちそうも用意して電話を待つが、結局淳之介は芥川賞に落選してしまう。岡山から帰ってきた淳之介は、屋根の上であぐりと…。
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昭和27年(1952)1月
あぐりが林と再婚して3年。「ビューティーサロン光美堂」のチェーン化は順調に進んでいました。
光美堂は15店舗達成! しかしフィクション設定はイマイチ乗れない。現実はこの頃、元の場所でやっとお店を再開したばかり。
「 昭和二十四年、勧めてくださる方があり、新聞社勤務の辻復さんと再婚します。私も四十二歳になっておりました。あちらさんは娘さんが一人、こちらはすでに独立した淳之介を除き、長女・和子と次女・理恵の娘二人。五人の新しい生活が始まりました。
お店を再開できたのは、それからさらに三年後、昭和二十七年のことでした。辻さんが知っている建築家の方が、今でいうローンというのを教えてくださいましてね。毎月毎月、お金をお支払いすれば、お店を建てることができるから、その方法で美容室を建てましょうといってくださったの。」
淳之介が書いた小説「原色の街」が芥川賞候補に選ばれ、この日の夜には最終選考会の結果が発表されることになっていました。
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カフェ・セ・ラ・ヴィに世津子、森、燐太郎。燐太郎は芥川賞の選考委員で、世津子には「淳之介はあなたにとっては息子同然でしょ!」と暗に選考に手心加えろよ〜的なプレッシャーを与えるが、燐太郎は「僕は公平に選考しますよ」と当然の反応。
森「だからね、決して強要ではないんだよ。もし君が迷ったら…誰にしようかと迷ってしまったら、その時にはちゅうちょなく我が輩を思い出しなさい。世津ちゃんを思い出しなさい! そして何よりもあぐり君とエイスケを思い出してちょうだい! ねっ…」
燐太郎「強要してるんじゃないですか…」
森「違う! 脅迫」
燐太郎「ずるいなあ…」
家では和子が占いの先生に見てもらい、右足が幸運を呼ぶとして、家族に右足から部屋に入ることを強要していた。今日はほとんど後ろからのショットしかない馬渕英里何さんが和子。田中美里さんより年齢は2つ下。田中さんと同年代の女優さんはもれなくヒロインオーディション組!?と思ってしまう。印象深い役は「白線流し」の冬美や「ゲゲゲの女房」の戌井さんの奥さん。
1996年1月「白線流し」
1997年4月「ひとつ屋根の下2」
1998年4月「WITH LOVE」
いずれもフジ系ドラマで特に90年代後半はフジドラマばっかり見てたなー。逆にNHKのドラマは大河、朝ドラもほとんど見た事なかったと思う。
洋介は「芥川賞」おめでとうプレートというか看板?を書き、林も祝賀会の料理を作ると張り切り、すっかり仲良し家族という感じ。そこにとめが駆けつけた。とめが淳之介がどこにいるか聞くと、和子が昨日から行方不明だと答えた。
淳之介がいたのは岡山の望月組の事務所。妻五郎と将棋を指していた。磯辺も元気。妻五郎は淳之介の事をみんなで捜してるんじゃないかと話していると、磯辺が「あんたがあぐりお嬢様おいて東京へ行ってしもうた時は、もうどげえもこげえもならんかったのう」と淳之介をエイスケと間違えていた。「もう遊郭はおえんで…。奥様見とる」とかボケた感じがまたかわいい。
あぐり宅には報道陣が押し掛けた。「うわ~どうしよう私」となぜか心配するとめさん。今週は懐かしい人ウイークなのでこれ見るだけでも楽しい。
カフェ・セ・ラ・ヴィにいるのは民子。森は報道陣?に「本命が堀田君だ。さあ張った張った。武田君はね床屋さんだけに頭が根がりはつとこういうことになります。そして大穴が我らの淳之介だ! さあ張った! 張った!」とかける始末。モデルになった辻潤もやっぱり淳之介が芥川賞候補になってたのを知ったら嬉しかっただろうねえ。
あぐり宅には報道陣の他、辰子も駆けつけた。再会を喜ぶ沢子ととめ。辰子さんもあれで終わりかと思ってたから嬉しいなあ。だからこそ鈴音ちゃん不在が不自然にすら感じる。世津子さんみたいに芸者はやめて編集者になるとかいろいろあっただろうにな。
電話を今か今かと待ち受けるとき、電話が鳴った。相手は、とめの夫の冨士夫ちゃん。
辰子「全く紛らわしいんだから」
沢子「変わりませんね、間の悪いところ」
磯辺「花のパリかロンドンか鴇(とき)は泣いたかホトトギス。おお! メリーさんメリーさん。『私はあなたを愛します』。言われてメリーのハートは川の向こうはケンタッキー。川のこちらはバージニア…」
「花のパリか、ロンドンか、月が鳴いたか、ホトトギス、フランスはパリの町に今や起こる怪事件、銀行、会社、オペラ劇場、あるいは富豪の邸宅と」
— Ichidaimatsuda/松多壱岱 (@ichidai1970) October 28, 2018
舞台上を埋め尽くすこの口上は、実際の映画ジゴマで活弁士が前説で話していたとされるものです。
これを舞台にあげたのは壺阪のアイデア。#舞台ジゴマ pic.twitter.com/KGJXZdqDYY
一人しゃべり続ける磯辺。以前、夢は弁士と話していたっけ。
勇造「あ~、磯やん。今日は調子ええのう」
妻五郎「ああこの回路だけは不思議と切れんのじゃ」
次の電話は「関日新聞」の今村あて。「入選は堀田善衛。共同記者会見帝都ホテル!」
と電話を受け、他の報道陣も一斉にそちらに向かった。
昭和26年/1951年下半期
昭和27年/1952年1月21日決定発表/受賞 堀田善衛
森さんが言っていた武田君は候補者の一人の武田繁太郎か。
あぐり「全くこういう時に出てきて応援してくれればいいのに!」と宙に向かって話す。いや~、でも言うほどエイスケの幽霊って出てこないよね! あぐりの目にはもっと見えてたのかもしれないけど。
次の電話は沢子が落とした財布が見つかったというお知らせ。また勘違いコント。でも今回のは好きです。
東京に帰って来た淳之介は、あぐりのいる屋根に。前の美容院なら素敵なテラスがあったのにねー。あぐりは淳之介に美佐の言葉を教えた。
「誰だって転ぶの。大切なことはね転んだ時にどうするかなのよ。慌てたり泣いたりしないでまずは空を見上げるの。それから何度も何度も深呼吸して…それからゆっくり先のことを考えるの。起き上がるのはそれからでも遅くないわ」
お店の建築費が払えない!ってときね。
最終週と思うとやっぱり寂しいし、トータルすると楽しいシーンもたくさん浮かぶし、エイスケさんは好きだし、やっぱり面白い朝ドラに入れたい一作だな。田中美里さんのショートカットになってからの男役っぽいきりっとした感じとか見た目もホント好き。