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【ネタバレ】レベッカ

1940年 アメリ

 

あらすじ

アカデミー作品・撮影賞を受賞、巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督が、ハリウッドで最初に手がけたミステリー・ロマン。モンテカルロで大富豪のマキシムと出会い、結婚した“わたし”は、イギリスのマンダレーへやって来る。しかし、その邸宅は幽霊屋敷のようで、事故死した前妻レベッカを慕う使用人に冷たく迎えられるのだった…。イギリスの作家ダフネ・デュ・モーリアの小説をもとに、光と影を生かした映像美が印象的な名作。

2021.1.20 BSプレミアムシネマ録画。

 

冒頭は“わたし”が見た夢の話。わたしは「断崖」のリナ。

peachredrum.hateblo.jp

崖から飛び降りようとしている男に声をかけたわたし。わたしが散歩していると言うと、男は散歩なら立ち止まらずに歩きなさい、とわたしを追い払った。

 

モンテカルロのホテルでバン・ホッパー夫人のお供をしていたわたしはマキシム・ド・ウィンターと出会った。ホッパー夫人と知り合いのようでホッパー夫人が話しかけるが、急に席を立ってしまった。マキシムはさっき崖にいた男?

 

ホッパー夫人は急病で寝込んだ。ホテルの食堂でひとりで入ったわたしはテーブルの上の花瓶を倒してしまい、同じく一人でいたマキシムに声をかけられ、一緒にドライブに出かけた。

 

ホッパー夫人の部屋に戻ると、マキシムはレベッカという美しい妻を船の事故で亡くした、今でもレベッカを深く愛してると看護師に話しているのを聞いた。

 

翌日、テニスに出かけようとしたわたしはマキシムにドライブに誘われ、強引に連れて行かれた。ホッパー夫人はマキシム狙い? マキシムに看護師経由で手紙を渡したりしているが、返事は来ない。連日、マキシムとドライブに出かけるわたし。

 

しかし、ホッパー夫人は娘が婚約してニューヨークに帰ると言って、わたしに荷造りを命じた。雇われのお供というのは、話し相手や身の回りの世話をする人ということかな。マキシムに別れを言いに行くと、一緒にマンダレーに行こうとプロポーズされた。

 

マキシムは車でわたしを待っていたホッパー夫人を部屋まで呼び出した。ホッパー夫人はマキシムに誘われたと喜んでやってきたが、わたしと婚約したと告げられると、途端に母親がわりとして準備してやらなきゃと喜ぶ。しかし、マキシムが席を外すと、寝込んでる間にぬけぬけと、と怒りをあらわにして、せいぜいがんばることね、ド・ウィンター夫人と嫌みたらしく言って部屋を出て行った。

 

結婚証明書も取り、マンダレーの屋敷に向かう。大きなお屋敷に使用人がいっぱい。前の奥様の頃から仕えているダンバース夫人にあれこれ教わる。「ダウントン・アビー」ならヒューズさんかな?

 

わたしは、不動産管理人でマキシムの友人でもあるフランクを手伝おうとしたが断られた。わたしは何をしていいかわからなかったが、ダンバース夫人より長く屋敷にいるフリスに「前の奥様は居間で電話や手紙を書いていた」と言われ、居間で電話対応をした。表紙に「R」と書かれたレベッカのアドレス帳を見るわたし。

 

マキシムの姉夫婦が訪ねてきた。姉のベアトリスからダンバース夫人はレベッカを崇拝していたから、当たりが強いのだと教えてくれた。

 

姉夫婦が帰り、マキシムと犬のジャスパーと散歩に出た。海辺の小屋のドアの前でジャスパーが吠え、中から少し不気味な男が現れた。ただ片付けしていただけ、あの女はもう戻ってこないと言った。マキシムの元に戻ると、もうあの小屋には行くなと怒られた。涙を拭くハンカチにも“R”の刺繍がしてあり、複雑な気持ちになるわたし。

 

フランクに小屋のことや怪しい男のことを尋ねた。男はベンと言い、害のない男。わたしはレベッカと比べられて引け目に感じてしまうと話した。フランクのレベッカの印象は最も美しい人と聞き、わたしはショックを受けた。

 

ダンバース夫人と使用人のロバートがもめていると聞き、理由を尋ねるとキューピッドの置物がなくなっているということだった。置物は、わたしが居間で割ってしまい、机の引き出しに隠していた。正直に話すわたしにマキシムは許したが、「何かあれば私に」と言いながらダンバース夫人は怖い顔をしていた。

 

マキシムはロンドンに行ってしまい、一人になったわたしは不安でいっぱい。レベッカが使っていて、今は使われていない西棟が気になり見に行く。ダンバース夫人が部屋が見たいのなら言えばいいのにと衣装部屋を見せ、レベッカの話をした。ダンバース夫人は今でも奥様の足音が聞こえる、もしかしてお二人のことを見ているかもと言う。

 

涙を流すわたしはダンバース夫人を呼び出して、居間の机の引き出しの手紙を全部捨てるよう命じた。その手紙の中にはジャック・ファベルと浮気している証拠の手紙もあった。レベッカの物を処分することに抵抗を示すダンバース夫人に今はわたしが奥様よ、ファベルのことはマキシムには黙ってると言った。

 

わたしが主催した仮装舞踏会。姉夫婦も仮装してやって来た。わたしは何の衣装にしようか決めかね、ダンバース夫人におすすめされた先祖のキャロラインの肖像画に描かれたふわふわのドレスに着替えたが、マキシムは姿を見るなり早く着替えろと激怒した。

 

ダンバース夫人に騙されたわたしは泣いた。ダンバース夫人に外の空気を吸えば落ち着くと言われ、窓を開けてくれたが、あなたは邪魔、生きてる意味はないとたたみかけられ、わたしは今にも窓から飛び降りそうになるが、難破船が岩にぶつかる音で我に帰った。

 

マキシムがいなくなり探す。マキシムは海辺の小屋にいた。やり直したいというわたしともう手遅れだというマキシム。今度の難破船の他にレベッカの乗った船が見つかり、中にはレベッカの遺体があるという。一年前、墓に入れたのは身元不明の遺体で、レベッカはマキシムの手で海の底に沈めたと告白した。

 

美人のレベッカと結婚でき、幸せの絶頂にいたマキシムだったが、新婚4日目で妻の裏切りを知り、結婚4日目で離婚は体裁が悪いとレベッカも良妻を演じると約束してくれた。しかし、徐々にレベッカは家を開けるなど好き勝手な行動を取るようになった。

 

我慢できなくなったマキシムは小屋に呼び出し、レベッカと話し合ったが、浮気相手の子供を妊娠したとマキシムを挑発するようなことを言い、カッとなりレベッカを殴った。船具で頭を打ったレベッカはそのまま死んでしまった。そのレベッカをあらかじめ船の底に開けた船に乗せた。

 

わたしはマキシムは殺してないと庇い、墓の遺体は気が動転して遺体を間違えたと言えばいいと言った。

 

審問。ベンは何も見てないと言い張った。船の整備をしていた船大工・タブは船は中から穴が開けられたことを指摘した。マキシムは「夫婦関係は円満でしたか?」と尋ねられたが、カッとなり怒って言い返そうとした時、わたしが気を失って倒れ、うやむやに。

 

レベッカの浮気相手のジャックがマキシムとわたしが休んでいる車に乗り込んできて、レベッカが自殺を決意していたとはとても思えないとお金の無心をしてきた。マキシムとジャックは話し合いに二人で出かけていき、マキシムは車を出る時、わたしにジュリアン大佐を呼ぶように言った。

 

すぐにジュリアン大佐も来て、ジャックはレベッカが小屋に呼び出す手紙を見せた。さらにダンバース夫人も呼んで、レベッカが自殺ではないと証言させようとした。ここぞとばかりにレベッカが妊娠していたこと、それを知ったマキシムが殺したとジャックは言った。

 

ダンバース夫人に聞いたベイカー医師を訪ねると、レベッカはダンバースという偽名で診察を受け、妊娠ではなくもっと重い病気を抱えていたと証言した。自殺の可能性が強くなり、マキシムの疑いは晴れた。

 

マキシムはガンに侵されたレベッカがマキシムを挑発して殺すように仕向けたのだとフランクに話した。

 

ジャックはダンバース夫人にもレベッカがガンに侵されていたことを伝えた。

 

マキシムとフランクが屋敷に向かうと、夜なのに空が明るくなっていた。マンダレーの屋敷が燃えていた。マキシムがわたしを探すと、わたしはジャスパーと一緒に外に出ていた。ダンバース夫人が火をつけ、レベッカがいつもいた西棟に炎に囲まれて立ち尽くしていた。(終)

 

レベッカも悪女だったかもしれないが、すぐにカッとなるマキシムもなんか怖い。その後、わたしと平穏に暮らせたのかな? イメージだけど、“わたし”と言い、「断崖」のリナと言い、他の同時代の映画に出てくるアメリカ女性よりかなりか弱いタイプに見える。

 


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リメイク版があるのかー。”わたし”は「ダウントン・アビー」のローズだ!