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ドラマの感想など

【ネタバレ】ニノチカ

1939年 アメリ

 

あらすじ

サイレント時代から活躍し、36歳の若さで引退したハリウッドを代表する伝説の大女優グレダガルボ主演の傑作コメディー。ソ連からパリにやって来た堅物の女性・ニノチカとプレーボーイの伯爵との恋と、革命で貴族から没収した宝石をめぐる大騒動の物語。ビリー・ワイルダーが脚本を担当、名匠エルンスト・ルビッチ監督の、洗練され風刺に富んだ演出、クール・ビューティーとして知られるガルボが笑う場面は話題となった。

2021.5.23 BSプレミアム録画。

 

物語の舞台はよき時代のパリ。“サイレン“が意味するのは警報ではなく美声の人魚。消灯と空襲は無関係だったーそんな時代の物語である。

 

ホテルのロビー。3人の男がバラバラに回転ドアをくぐり、ホテルマンに声をかけられたが、見てるだけとすぐ出てきた。男達はソ連貿易省の役人でアイラノフ、コパルスキー、ブリヤノフ。一旦外に出たもののこんなホテルに泊まってみたいと泊まることにした。

 

大きなカバンを収納できる金庫のある部屋というとスイートルーム、部屋の名前がロイヤル(王様)スイートと言われると、モスクワに知れたら?と一瞬相談したが、ロイヤルスイートに決めた。

 

金庫にカバンを入れ、宝石商のメルシエに連絡を取ったアイラノフ。今朝、パリに到着し首飾りも含め14点全て揃っています。スワナ大公女の宝石が14点と言っているのを聞いていたホテルマンは聞き耳を立てていた。

 

スワナとレオンという男女の部屋に今はホテルで働いているラコーニンが訪れた。さっきのホテルマンか。スワナの宝石をソ連から来た役人達が宝石商に売却する気だと話に来た。スワナはすぐに宝石がパリにあることを弁護士に相談した。

 

しかし、フランスはソ連とケンカする気はないし、訴訟を起こせばお金がかかると取り合わなかった。

 

役人達も宝石商との交渉がうまくいかない。そこにレオン・ダルグー伯爵が来て、スワナ大公女から不当に没収されたものだと宝石商に言い、役人達は国家の財産と言い張ったものの帰ってしまった。

 

レオンと役人達は昼食を取ることになった。たくさんの食事、酒、メイドたちで大盛り上がり、酔っ払って、レオンが長官に向けて電報を書いてくれた。

 

モスクワからの返事は「特命全権公使が木曜日 午後5時20分に到着。諸君の職権は失効する」と書かれていた。シベリア行きだと恐れる3人は、ロイヤルスイートは今日から特命全権公使が使うから一番小さな部屋に移すようフロントに電話した。

 

駅に迎えに行くと、若く美しい女性がいて特命全権公使ニノチカ・ヤクショーバと名乗った。ニノチカはポーターに荷物を持たせることなく自分で荷物を持って歩き出した。フロントのロビーに飾られた前衛的な女性用の帽子を見かけて「あれを頭に乗せる文化はいずれ滅びる」と断じた。

 

ニノチカをロイヤルスイートに案内し、1日2000フランの部屋だと言うと、「牛1頭が2000フランで1週間の宿泊費で人民に牛7頭買える。私にそんな価値が?」と問う。レーニンに顔向けできないとレーニンの写真をテーブルに置く。

 

スワナ大公女とも代理人とも会う気はないとタイプライターを叩く。タバコが欲しいと言うニノチカに役人がフロントにタバコを頼むと「あなた方、任務に対する認識が甘過ぎます」と3人に指示を出した。タバコを持ってきたのがキャピキャピしたメイド3人でニノチカ、ムッ!

 

街に出たニノチカはパリの紳士に話しかけ、エッフェル塔の場所を聞いた。口説きモードの紳士に言い寄らないでと言って、その場を去った。ニノチカが気になった紳士はエッフェル塔についてきてニノチカが知りたいエッフェル塔の構造上の情報を調べて教えた。

 

展望台までついてきた紳士にニノチカは研究的興味を覚え、家についてきた。執事に対して、こんな老人を働かせるのかと驚く。少しは僕を好きになった?という紳士に見た目は不愉快じゃないと返した。ニノチカは軍曹だったと生い立ちを話した。表情も変えずにキス。

 

ん? この紳士ってレオン・ダルグー伯爵だったの? 顔がサッパリ分からん。敵同士と気付き、ニノチカは帰ってしまった。

 

ニノチカは仕事の合間に労働者向けのレストランに行った。レオンも常連だと偶然を装って入ってきて、やっぱり口説きモード。ニノチカに笑って欲しくて笑い話をするが全く笑わなかったのに、レオンが誤って椅子から転がり落ちると初めて爆笑した。レオンは思わぬことで笑われて最初は怒っていたが、ニノチカの隣で一緒に笑った。

 

役人達との会議中、突然ニノチカが思い出し笑いをした。役人達への接し方もやや柔らかくなり、みんなを外出させ、ホテルのロビーで見かけた前衛的な帽子を一人かぶっていた。

 

ニノチカが帽子をかぶってニコニコしながらレオンの部屋を訪れた。それにしても変な帽子〜。今日は最初からいいムード。ニノチカは以前、レオンの部屋に来た時に銀の写真立てに女性の写真が飾られているのを見ていた。写真はスワナ大公女で今は引き出しにしまわれていた。ニノチカは引き出しにしまわれるのは耐えられないから写真を欲しがらないでと言った。

 

レオンとドレスアップしたニノチカがディナーへ。初めて飲んだシャンパンを一気飲み。同じレストランに来ていたスワナ大公女が声をかけてきた。スワナはレオンの席に座ってペラペラしゃべった。スワナはにこやかだけど嫌味でニノチカバチバチ。スワナがいなくなるとレオンに笑い話をリクエストした。

 

来週の木曜日の裁判で全てが終わり…パリでの仕事も終わるので、スワナの言葉に落ち込んでいたニノチカだが、僕たちに木曜日は来ないよとレオンとダンスを踊った。化粧室に行ったニノチカは女性達に共産主義を説いた。

 

ニノチカの泊まるロイヤルスイート。あなたにキスすることで国の理想に背いたと酔っ払ったニノチカは言う。金庫を開けてスワナ大公女の王冠をつけ、演説。そのまま寝てしまい、レオンは帰った。枕元のレーニンに「笑って」と話しかけたニノチカ。写真のレーニンが…笑った!

 

スワナはまだ寝ているニノチカの部屋にきて、早くパリから出ていくように言った。ニノチカが頭に手をやると王冠は消え、金庫の宝石もなくなっていた。ニノチカは宝石は国家の財産だと言うが、ニノチカが今すぐ帰れば、所有権を放棄すると言った。

 

ニノチカの部屋にレオンから執事を解雇した金で買ったと大きな花籠とヤギミルクが届いた。感動の涙を流すニノチカ

 

スワナ大公女を訪ねたレオンは恋をしたと真剣に話すが、ニノチカは役人達と飛行機に乗っていたことをスワナに知らされた。

 

レオンはソ連に女性に会いに行きたいと言うが、個人的な理由ではビザはおりないと言われた。

 

ニノチカの家はいろんな人が共同で暮らす場所? おじさん、子供、いろんな人がいる。ニノチカの部屋でチェロの練習をしていた女性は親友でニノチカがパリから持ち帰ったドレスを欲しがったのであげた。

 

3人の役人達がニノチカの部屋を訪ね、それぞれ卵を持ち寄りオムレツ作りを始めた。4人でパリの歌を歌う。そこにレオンからの手紙が届いたが、検閲済みで真っ黒く塗りつぶされていた。

 

冬。3人の役人達はトルコに毛皮を売りに行かせたのに遊び歩いているという噂があり、ニノチカが見に行くよう命令が下された。ニノチカは役人達から歓迎を受け、3人はレストランを開く計画を立てていた。バルコニーにはレオンがいてニノチカを国外に出すため全てレオンが仕組んだことだということが分かった。(終)

 

カッコいい女性のニノチカが恋を知り変わる。あの無表情で仕事ができる感じが好きだった…けど、あの時代、こういう女性像が描かれているのが面白かったな! そしてやっぱりもっと歴史を知らないとな〜。ロシア革命が分かっていれば、もっと理解できたはず。

 


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