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【連続テレビ小説】あぐり (83)「母からの贈りもの」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

美佐(松原智恵子)はがんで、そんなに長くは生きられない、と言う五喜(井原由希)に驚くあぐり田中美里)。あぐりがバルコニーで呆然としていると、宮家の貴子妃殿下(西田ひかる)がパーマネントをかけたいと言っている、と使いの者(津島恵子)がやってくる。注文が多く不安を感じるあぐりだが、翌日訪れた貴子を、美佐が機転を利かせて貴子の好きなレコードをかけたりして和ませ、貴子は美容院を気に入って帰っていく。

美佐は今年の初めに声が枯れ、喉にものが引っかかった感じがして病院に行くと、喉にガンができていて、手術できないところにできていると言われたと五喜が話した。こっちに来てからも夜中に苦しそうにしていた。五喜から病気のことを知らないことにしてほしいと頼まれたあぐり

 

2階バルコニーで物思いにふけるあぐりに美佐が今晩はバラずしを作ろうと思うんじゃけどと話しかけてきた。美佐は「お弟子さんたちも食べてもらいましょうね。今日は久しぶりに腕をふるうわよ!」と張り切っていた。

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そこに、とめから下にお客様が来ていると言ってきた。綾小路貴子様のお付きの方が「若奥様がパーマネントをおかけになりたいとおっしゃっておられます」と来店したのだった。このお付きの大澤祥子が先日まで再放送を見ていた山田太一脚本の「兄弟」で静男と順二の母親役だった津島恵子さんだった。 

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あぐり」にもちょっと出たけど「澪つくし」の千代役の岩本多代さんといい、津島さんもお上品な役が似合う。現代劇だと都会のおしゃれでこぎれいなお母さんって感じ。 

 

大澤はパーマネントについてあれこれ質問していると、美佐が出てきて、あぐりをチェリー山岡の一番弟子だと言い、「心配ございません。必ずご満足いただけると存じます」と言った。星由里子さんも松原智恵子さんも言葉遣いが奇麗でいかにもお金持ちの奥様って感じだね。

 

「それでは明朝10時に若奥様はこちらにお見えになります。その前に私どもで店内をあらためさせていただきます。当然ほかのお客様は入れないこと」「それから…貴子様と直接話すことは許されません。必ず私と話すように。よろしいですね?」と注文を付けて大澤は帰っていった。

 

夕食にバラずしが出たが、あぐりは浮かない顔。美佐は「大丈夫じゃ。あすはうまくいくわ」「相手が綾小路家だからって緊張する事ないわ。ふだんどおりやっとれば大丈夫じゃわ」と励ました。そして、バラずしの作り方を書いた紙を封筒に入れて渡した。そこにエイスケさん登場で「懐かしいなあ」なんて言いながら食べ始めた。

 

ハンチングをかぶって出かけようとしているエイスケにあぐりが「ここで母と一緒に暮らしてもいい?」と話しかけた。エイスケは「いいよ。お義母さん楽しい人だしね」と軽く返事をするが、この間夜遊びした時に「あぐりをよろしくお願いします」と何度も言い、「ずっとそばにいてやってくれ」と言う事から一緒に暮らす気はないんじゃないかとも言った。「本人が好きなようにさせてくれるのが一番だと思うよ」と言い残し、さらっと出てった。どこ行った!

 

翌日、綾小路貴子様が来店。西田ひかるさん、この頃はもちろんとてもたくさんテレビに出てた人だった…のに、いつの間にか見かけなくなった。健康的な明るさでテレビドラマもCMもバラエティもたくさん見てたような気がします。歌も歌ってたね。

 

三上博史さんが昔は売れてたロッカー、西田ひかるさんがマネージャーだった「チャンス!」ってドラマが好きだったなー。1993年のフジドラマ。事務所の社長が森本レオさん。元気な女の子で三上博史さんをおぶって歩いたシーンもあった気がする。

 

あぐりが「今日はいかがさせていただきましょうか?」と話しかけ、大澤に注意され大澤に向かって話しかける。貴子が大澤に返事、大澤があぐりに話すと言った具合。

 

店に入ってきた美佐は蓄音機のレコードをかけ始めた。貴子はその音楽を聴いて「メンデルスゾーンですね」と反応した。「これはこの春帝国劇場でクーベリックのバイオリン演奏会がございました。その時演奏されて曲でございます。私、あの時の感動が忘れられなくて…」と貴子に直接話しかける美佐。

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昭和4(1929)年5月26日 演目: ジャン・クーベリック提琴演奏会

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↑読み方が違うけど、この人かな? バイオリンだし。

 

「私もあの時は参りましたのよ」と貴子が美佐に顔を向けて話しかけた。「もちろん存じ上げております。会場では貴子様のお美しさはひときわ目立っておいででございましたもの」とまたまた直接話しかける美佐。その度、大澤から注意を受けた。

 

このあと、演奏会の最後の曲として演奏されて「ツィゴイネルワイゼン」とお聞きくださいませ、と至れり尽くせり。やっぱり言葉が奇麗でいいなあ。

 

美佐が帝劇の演奏会に行ったかどうかはともかく、美佐の働きでその場が和やかに進行し、どうにかやんごとなきお方のパーマネントは無事に終了したのでした。

 

貴子は「とてもすてきになりましたわ。また来ることにしましょう」と直接あぐりに言い、美佐にも「今日は楽しく過ごせました。ありがとう存じます」と言葉をかけ、帰っていった。

 

吉行あぐりさんの顧客の中のこちらの方をモデルにしたのかな。

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昭和3年に結婚されたので”若奥様”と呼ばれてるのも合ってるし。

 

その日の夜、あぐりが美佐に聞くと、美佐が演奏会に行っていたのは噓だった。しかし、新聞で綾小路貴子様が演奏会に行かれた事やメンデルスゾーンがお好きなことを知っていて五喜が銀座までレコードを買いに行っていた。

 

美佐が見栄っ張りだという話から、あぐりがフランス人形の髪を切った話に…。

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ほんのひとときでしたが母の病気を忘れ、明るく語らうあぐりでした。

 

美しい言葉遣いを堪能した回でした。リアルタイムだと印象深いのは明日の回かもしれない。よく覚えてるシーンがあるはず。