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【連続テレビ小説】あぐり (49)「先生の醜聞」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

あぐり田中美里)がチェリー山岡(名取裕子)の内弟子となり1か月。光代(星由里子)が淳之介の面倒を見ているエイスケ(野村萬斎)の家には、健太郎里見浩太朗)に言われて、妻五郎(苅谷俊介)が光代を連れ戻しに来る。光代は、東京での生活が充実しているので岡山に帰らない、と言い、困った妻五郎はエイスケに相談しに世津子(草笛光子)の店に行くが、エイスケは相手にしない。翌朝、妻五郎はあぐりに相談しに行くが…。

あぐりがチェリー山岡の内弟子になってひとつきがたちました。…ということは大正14(1925)年の5月ということになります。

 

鼻歌を歌いながら弁当を作り、真知子と武史に持たせる。あぐりの「真知子ちゃん」呼びに怒る真知子。お嬢様と言わなきゃ返事もしないと以前、辰子さんが言ってたっけ。

 

チェリー山岡はその日会う人ごとに洋服を着替えます。チェリーの付き人になったあぐりはいつも一緒に出かけ、洋服、帽子、靴を持って歩くのが重要な仕事でした。

 

場面は変わり、エイスケ宅。光代は押売りからたわしを買ってしまい、うめに注意される。「いい? こう言うのよ。『ちょいと! あんた。ええ? このうちをちゃんと調べてきやがったのか? いくら脅かしたって屁のカッパよ! 聞いて驚くな? うちの亭主は泣く子も黙る特高の刑事様ときてるんだ! おまけに息子はね控訴院の裁判官様ときやがんだ! どうだ恐れ入ったか! へッ! みそ汁で顔洗っておととい来やがれ! このすっとこどっこいのおたんこナス!』」菅井きんさん、最高。

 

無邪気に喜ぶ光代にセリフを覚えさせる。微笑ましいいいシーン。そこに春子が男がウロウロしていると言ってきた。エイスケ宅に「ごめんください」と玄関に座り込んだ背中に「脅かしたって駄目よ。聞いて驚くなよ! うちの主人は屁のカッパなんじゃから。みそ汁で面洗っておととい出直してこい! このすっとこどっこいのおたんこナス!」と何とか言い切った光代。

 

岡山から妻五郎がやって来ました。

 

健太郎から光代を連れ帰れという命令でやって来た。光代は「私は岡山には帰りませんよ!」と言い切り、「あの人が心配しているのは世間体だけじゃわ」と見抜いていた。

 

光代「御大に伝えてちょうだい。『みそ汁で顔洗っておととい出直してこい! このすっとこどっこいのおたんこナス!』」さっきのたどたどしさと違ってスラスラ出てきた。こういうのうまいよねぇ~。

 

光代が洗濯物を干していることを驚く妻五郎。「こげえな事…誰かほかにやるもんおらんのですか?」

 

しかし、光代は「このうちのことは全部自分でやるんよ! 掃除、洗濯、買い物、炊事…。何でも自分でやるの。それがええのんよ。私がいないと…このうちは立ちいかんのよ。それが私にはうれしいの。『生きてる!』っていう感じ…。分かる?」。妻五郎にはイマイチ理解されず。「はね駒」の時もそうだったけど、頑なに女中を置かないよねー。「はね駒」は磯村さんの自伝をちらっと見る限り女中はいたけどね。 


隣で見ていたうめと春子は事情が分からず騒いでいる。そこに帰ってきた義蔵は「人を殺した事もある」と言われ、押売りからたわしの束を10円で買っていた。義蔵はリアルタイムで見たときには全く記憶になかったのに複数回出てたのか!

 

光代の話からあぐりが美容師の内弟子になったことを知る。そこに淳之介の泣き声が。「妻五郎ってちょうだい。そんな怖い顔見たら淳之介がひきつけ起こすわ!」

 

カフェ・セ・ラ・ヴィ。世津子から「最近のあなたの作品には必ず出てくんの、あぐりさんが…」と言われ、臆面もなく「彼女は実にチャーミングだからね」と言えちゃうエイスケさん。 世津子は燐太郎、鈴音、森、エイスケを集めて大事な話があると言った。

職業婦人気質

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 ↑実際読んであぐりを感じた作品。

 

そこに妻五郎がやって来た。「奥様に岡山に帰るように説得してくれんじゃろうか?」と言うが、エイスケは「それはおふくろと親父の問題だからね」とそっけない。「かわいそうな妻五郎…」と同情するものの、女性と一緒に店を出てしまった。

 

世津子から「ありのままを正直に伝えて、あなた岡山へ帰った方がいいわよ」と言われ、電話をかけたが、「近所のおばあさんが『奥様このごろ見かけんが病気か?』いうて聞かれて困っとるんじゃ。それにのう片上鉄道の現場じゃ『望月組の御大は奥方に逃げられて毎晩枕を抱いて泣いとる』という噂が広まっとるんじゃ。俺の立場も考え!」という答えに、光代の言う事も分かった妻五郎。

 

光代が言った「みそ汁で面洗え!」「おととい出直して来い! すっとこどっこいのおたんこナス!」をそのまま伝えて電話を切られてしまった。

 

翌朝、困った妻五郎は銀座山岡美容院へ。妻五郎の容姿を見て、あぐりの同僚たちに恐れられ、来店した客も怖がったので、あぐりとともにチェリー宅へ。

 

あぐりにお茶をいれられ恐縮する妻五郎。「内弟子になっていろいろ美容のこと覚えんといけんの。私ちっとも辛くないんよ。自分の夢をかなえるためじゃもん」と前向きなあぐりだったが、妻五郎の目の前で真知子が「ねえ今日のお弁当作ったの、あなた? もう少しまともなもの作ってよ! まずくて食べらんないのよ、こんなもん!」と弁当を台所の床にぶちまけた!

 

妻五郎は真知子に起こるが、あぐりが止めた。「お嬢様! あんた一体何しよんで? こがいな事が『夢』なんか!」「俺は情けねえ! 何で…奥様もボンもみんな…こんな…情けねえ! 俺は…」と涙を見せた。「こんなに手が荒れてしもうて…。この手はお嬢様の手じゃねえわ」

 

今日の回は全編に渡って妻五郎がどこに行っても顔が怖いと恐れられて、そこから話が転がる面白い話だと当時は思ってたけど、今は容姿をあれこれ言わなくなったから感じ方は変わったな。つまらなかったわけじゃないけど、これからはこういう話の展開はできないだろうなーって。

 

でも今の時代になってなくなってよかったのは、今日みたいに弁当をぶちまけるとか食べ物を無駄にするシーン。例えば奥さんが旦那さんの帰りを待つ。帰ってこないのでシンク、またはごみ箱に食事を捨てる。これ、すごく嫌いなシーンだけど昔のドラマには割とあった。昔のドラマは動物をいじめるシーンもホントに石投げたり水かけたりしてたしねー。そこはリアリティいらない。

 

もちろん「あぐり」に1票! まだ集計途中ですが「あぐり」1位。「ふたりっ子」2位。どちらも90年代作品では全話DVDになってるので人気の高さがうかがえます。90年代作品に関しては、視聴率と人気作が連動してない気がする(集計前なので今のところ)。

 

ただこういうのってストーリー云々の他に当時はまだ今ほどメジャーじゃない誰々が出てた、でまた変わってくるからなあ。「あぐり」の場合、野村萬斎さんはもちろんだけど、ほんの1シーンだけど、三浦春馬さんが出てたり、もう少ししたら生田斗真さんが出てたり、ブースト要素があるからね。

peachredrum.hateblo.jp

↑この回に90年代の朝ドラ視聴率表を載せてます。