2021年3月20日
あらすじ
小説家の白石清(安田顕)の元に「きつ音なんかに負けるなと息子を励ましてほしい」と手紙が届いた。白石はきつ音を抱えていたのだ。特にカ行とタ行が苦手で自分の名前「きよし」さえつっかえてしまう。少年時代、自己紹介するたびに同級生から笑われ引っ込み思案になっていたきよし少年の心のよりどころは“きよしこ”。「きよし この夜」を「きよしこ の夜」と勘違いして想像した友達となら何でもスラスラ話せたのだ…。
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小説家の白石清は、編集者の野村に「個人的なお話」を書きたいと申し出た。白石は言葉がつっかえることがあり、読者から吃音の息子を励まして欲しいという手紙が来ていて、返事代わりに自分の子供の頃の話を書き始めた。
きよしは、転入した学校で自己紹介がうまく言えず、クラスメイトにからかわれた。クリスマスプレゼントに魚雷戦ゲームが欲しかったのに、自分でうまく言えないのが分かっていて言いだせず、かんしゃくを起こしてしまった。
きよしこという想像の友達を作った幼少期、転校先でまたどもってしまったけど、神社で出会ったどんぐりのおっちゃんとボールの代わりに松ぼっくりやドングリで野球の練習してるうちに野球がうまくなって、級友に野球に誘われ出した小学生時代。ドングリのおっちゃんの千原せいじさんがよかった。
高校生になったきよしは東京の大学に行こうと考えていた。早稲田大学の教育学部に入り、先生になりたい、何かを伝える人になりたいと父に思いを伝えた。
本は完成し、迎えに来た妻からリクエストされ「手をつないでもいい? これからもずっと」とプロポーズの言葉を再現。
一人川辺を歩く清がふと川を見ると、小さなころのきよしときよしこが仲良く遊んでいた。(終)
私は、吃音ではなかったけど、おとなしくて友達も少なく、授業中、手を挙げて発表することもできなかったので、もっとしゃべれって回りに言われるの嫌だったなあ。清は変わるきっかけがあったけど、私はそのまま年を取ってしまいました。
そういえば、知り合いに小中学生の頃に吃音のクラスメイトがいて、真似していたら、その人も吃音になってしまったという人がいました。でもネットを見たら思いっきり否定されてた。本人がそう言ってたんだけどな。
きよしは転勤族の子でしょっちゅういろんなところに住んでたみたいだけど、どこの方言なんだろうって思ったら、大学進学の時にちらっと”山口”と言うのが見えた気がするけど、重松清さんは生まれが岡山、中・高を山口で過ごしたそうです。~じゃ、みたいな言葉で「あぐり」っぽいなと思ってました。
うまく言葉にして伝えられない辛さが分かって、でも人との出会いや本人の努力で変わっていけた。いい話でした。
いま読まれています)
— 考える人|新潮社 (@KangaeruS) March 21, 2021
先週土曜日に放映されたNHKドラマ「 #きよしこ 」の影響で、「きよしこ」の原作者 #重松清 さんが『#吃音 伝えられないもどかしさ』の著者 #近藤雄生 さん @ykoncanberra の聞き手となったトークイベントの記事に注目が集まっています。https://t.co/E3tDMJYuOq#考える人