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【連続テレビ小説】あぐり (14)「謎の女」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

民子(笹峰愛)の父(春延朋也)が学校に、娘が駆け落ちしたのはあぐり田中美里)の結婚の悪影響だ、と怒鳴り込む。職員会議が開かれ、あぐりを退学させるべきだと意見が出るが、津島(佐々木功)は反対する。義姉の苳子(磯野貴理子)が、あぐりのせいで義母にいびられる、と泣きついてきて、光代(星由里子)もあぐりの退学を考える。学校ではあぐりの問題で保護者の会議が開かれ、エイスケ(野村萬斎)がその席に乗り込み…。

これもまた印象深い回の一つだった。 

 

朝食の席で民子の駆け落ちが話題になる。エイスケは「あの子そこまで行くと思ってたんだよね~。大変積極的でよろしい」とお気楽。

 

ここで弟の勇造が「男がだらしないんじゃ。男のくせに女を連れて逃げたりするのは卑劣じゃ」とまっとうな意見。

 

エイスケはさらに「今頃児島湾にプカプカ浮いてたりしてね…」と駆け落ちの次は心中だと言い出した。

文学をたしなむエイスケさんは劇的な展開が好きだね。

 

民子のことはクラス中の噂になっていた。 そして山神の元には民子の両親が来ていた。民子父の「私の娘はそれはおとなしくて引っ込み思案と言っていいぐらいの子なんです」と言ってる辺り、ちゃんと娘のことを分かってない感じ。山神を責め、既婚者であるあぐりがそそのかしたと責め、私の娘は被害者とまで言い出した。

 

職員会議が開かれ、津島は「そんな自分勝手な理屈が通るわけないじゃろう。中村民子の件と望月あぐりの問題は全く別問題じゃありませんか」と言うが、津島以外の教師もあぐりが他の生徒に悪影響を与えていると言い出した。山神はあぐりに自主退学を勧めるつもりだと言い、津島は「全くバカげた話だ!」と怒った。

 

あぐりが家に帰ると、苳子が来ていて、佐伯の義母が岡女の卒業生で、その上、同窓会の副会長でもあるので、ねちねちいびられたとあぐりに文句を言った。「でも私は悪い事なんかしてませんから。お義姉様がおしゅうとめさんにいびられるのは私のせいじゃありませんから」とはっきり言い返した。あぐり強い!

 

家を出たあぐりは「私が何したって言うのよ」と独り言を言った。「何もしてないよ」と答えたのは木の上にいたエイスケ。あぐりも一緒に来に登り、街を眺めた。

エイスケ「君がいつもこの木に登るのが分かるような気がするよ」「人間なんて弱くて愚かな生き物なんだ。ここから見てるとそれがよ~く分かる。だからここにいると自分を確かめる事ができる。そして落ち着くんだ。そうだろう? 何かあったの?」

あぐり「いえ…。何でもないです」

 

学校で父兄(セリフは”ふけい”字幕は父母)が集まることになり、光代が呼び出されて行くことになっていた。光代は苳子が嫁ぎ先で嫌味を言われていることを不憫に思い、学校を辞めさせようと考えていた。健太郎は「川村の奥様に申し訳が立たん」というが、やはり光代も実娘>嫁なのかね。

 

勇造から光代があぐりの学校に行く事を知らされたエイスケは神妙な面持ちで…

 

学校の黒板には”不純異性交際の風潮に就いて”と書かれ、先生や父兄が集まっていた。そこに現れたのはエイスケ。こういう時は夫の出番ですからと席に着いた。

 

あぐりが学校に来る事が迷惑、年頃の娘たちに結婚してる同級生がいるのはあまりにも刺激的、岡女の風紀が乱れると父兄からの声、山神からも生徒によい影響を与えているとは言い難いと散々な言われよう。

 

ここからエイスケさんの独壇場。

エイスケ「先生。『あぐりは一体何をした』っていうんですか? 結婚? これは悪い事? あぐりが皆さんの娘さんを惑わした? あぐりは純粋な子ですよ。人の心を惑わすような邪悪な人間じゃない。いつもみんなより高い所から物を見てるんだ。まるで天使のように優しくて清らかな目で見てるんだ。それでもあぐりが悪いと言うならいい機会だ。この事を世に問いかけましょう。幸い僕の友人に新聞記者がいるんだ。この『岡女の実態』をつぶさに取材させて公表してもらいますよ!」

「これだけは言っておきますよ。あぐりは僕の『大切な妻』です。『最愛の妻』です。皆さんはさっき『自分の子供を守る』と言ったが、だったら僕はあぐりを守るのが夫としての務めなんだ。不条理な言いがかりをつけるなら今後は僕が受けて立つ。従ってあぐりは学校はやめさせない」黒板に赤いチョークで”Love”(筆記体)と書きつけ、去って行った。

 

ずっと見ていたあぐりは自転車に乗って帰ろうとするエイスケに声をかけ、自ら「乗せて」と言って、相乗りして帰った。

 

あぐりが初めて男性としてエイスケを愛するようになったのはそんな出来事があってからだったのです。

 

物語の流れとして大恋愛の夫婦よりじわじわ夫婦になっていく感じの方が好きなんだよねー。「あぐり」といい「ゲゲゲの女房」といい、お見合いの成功パターン。

 

そういえば、シリアスだった「澪つくし」のあとということもあってか、ツイッターだと思いのほか「あぐり」が賛否分かれる感じになっていた。しかもエイスケさんよりあぐりのキャラにハマれない人が多い感じに見えた。親の言うこと聞いて親の言うとおりにすんなり結婚したのにね! 嫁としての苦労をしてないのが気に食わないのかな。普通に楽しい朝ドラだと思うんだけどなあ。