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ドラマの感想など

【ネタバレ】ロープ

1948年 アメリ

 

あらすじ

天才映画監督ヒッチコックが、実話をもとにした舞台劇を映画化したサスペンススリラー。2人の青年、フィリップとブランドンは、自らの優秀さを証明するため完全犯罪をたくらみ、友人をロープで殺害、部屋に死体を隠す。2人は、その部屋に被害者の親や婚約者を呼んでパーティーをするが、大学教授のルパートは2人の異常な行動に気づく…。上映時間とドラマの進行時間を一致させ、長回しの映像で描くなど、斬新な演出の異色作。

BSプレミアムシネマ。これも1940年代でカラー映画か。日本では昭和23年と思うとすごい。

 

部屋の一室で男が2人で男の首をロープで絞め殺した。なんちゅー始まり! 窓を開けると、結構豪華な部屋で窓から見える景色は摩天楼。

 

2人の男は完全犯罪を企んでいて、殺されたデイビッドは殺したブランドンに言わせれば凡人のハーバード大生。フィリップは少々後悔してる。ブランドンは構わず遺体を隠したチェストの上に燭台や本、皿を並べた。

 

そこにミセス・ウィルソンという年輩女性がパテを持ってやって来た。チェストの上に燭台が置かれているのをおかしいと不審がるが、チェストに布を被せ、燭台や料理を置いて、祭壇みたいだろ?とブランドンは平然と言う。ロープは台所の引き出しに隠した。

 

デイビッドの恋敵ケネス、デイビッドの恋人ジャネットも来た。ケネスとジャネットはお互い気まずい。ジャネットはデイビッドの前にブランドンとも付き合っていた。

 

その内、デイビッドの父ヘンリーとヘンリーの義姉アニータも来た。平然としているブランドンに比べ、フィリップは動揺し始めていて、グラスが割れているのにも気付かず握りしめていた。

 

そこに寮監のカデルが来た。カデルもチェストに料理が置かれていることを不審に思った。ジャネットもヘンリーもデイビッドがなかなか来ないことを気にし始めた。

 

ブランドンはフィリップが料理に使う鶏を絞め殺そうとしたが、うまくいかなかったという話をする。大声で否定するフィリップにカデルは近づいて、殺人の話を始める。ブラック・ユーモアにはついていけないというヘンリーに、ブランドンはニーチェの超人思想を持ち出して殺人を肯定した。

 

ヘンリーは文明を貶めていると怒り出し、カデルはブランドンに殺人の計画があるのか?と尋ねるが、ブランドンはもちろん否定した。

 

チェストの前でケネスとジャネットが話していた。ブランドンがケネスにチャンスがあると言ったことで口説きモードになっていた。ジャネットはデイビッドとは金持ちだから付き合っているんだろうと言われ、ケンカになり、ブランドンにも怒った。

 

カデルはミセス・ウィルソンからチェストの中の本が出されていたことやテーブルに並べた料理をチェストの上に移動されたこと、買い物に行かされ帰って来た時にブランドンとフィリップがケンカをしていたことを聞いた。

 

フィリップにあれこれ聞くカデル。フィリップは動揺し始めた。

 

その間にミセス・ウィルソンはチェストの上の料理や燭台を片付け始め、台所から本を運び始めた。今にもフタを開けそうになった時、ブランドンがそれは明日でいいと止めた。

 

デイビッドが姿を現さず、家に電話をかけたらデイビッドの母も連絡がつかず心配していると言っていたので、パーティーはお開きになった。ヘンリーはブランドンから数冊蔵書を譲り受け帰って行った。

 

帰り際、ミセス・ウィルソンがカデルに帽子を渡したが、カデルのものではなかった。帽子の裏側に“DK”の刺繍があった。

 

ミセス・ウィルソンが後片付けしている間、ブランドンとフィリップは話し合う。休暇を取るとか言ってたけど社会人? 大学生だと思ってた。

 

ミセス・ウィルソンに鍵を預けて返した後、カデルからシガレットケースを忘れたと電話があり、迎え入れた。カデルは二人の前で推理を始めた。ポケットからロープを取り出すといよいよフィリップは動揺し、拳銃を頭に当てた。

 

拳銃を取り返そうとして手にケガを負ったカデルが拳銃を手にしたままチェストを開け、デイビッドの遺体を発見した。ブランドンは劣った人間の命はどうでもいいとかつてカデルと話し合ったと言い始め、カデルを絶望させた。

 

カデルは拳銃を窓の外に向かって撃ち、外はパトカーのサイレン音で騒がしくなった。(終)

 

自分は頭が良くて優れた人間だと思っているブランドンの愚かさよ! 一番怖いのは実在の事件をモデルにしたことかも。

 


Rope (1948) Official Trailer #1 - Alfred Hitchcock Movie