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【ネタバレ】新幹線大爆破

1975年 日本

 

あらすじ

ある日の朝9時48分に東京駅を出発した新幹線ひかり109号が博多に向かう途中、国鉄本社へ、109号に爆弾を仕掛けたという沖田ら犯人グループからの電話が。沖田の説明によれば、109号が時速80kmより遅く走ると爆弾は爆発するといい、109号は止まれなくなってしまう。沖田らは、国鉄が500万米ドルの現金を支払わないと、爆弾の解除方法を教えないと脅迫。109号が博多に向かう一方、警察は捜査を開始し……。

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BSプレミアムシネマをリアルタイム鑑賞。出た―! これ見たかったんだ。

 

北海道・夕張の貨物車?をうろつく怪しい男。古賀(山本圭さん)が沖田(高倉健さん)に電話をかける。「計画通り実行しよう」

 

東京から出発した新幹線の森本運転士が小林稔侍さん。護送される犯人、ロック歌手などが乗っていた。ロックミュージシャンの中に岩城滉一さんがいたらしいけどよく分からなかった。

 

沖田の元には古賀の他、数人の男が集っていた。

 

国鉄公安本部長(渡辺文雄さん)の元に「ひかり109号に爆弾を仕掛けた」という電話がかかってきたところでオープニング。メインの青木運転士が千葉真一さんで、小林稔侍さんは隣でぼんやり映る程度。

 

時速80キロ以下になると爆発するということで新幹線を止めずに、客席の下を調べるが特に何も出ず。しかし、夕張で貨車が爆破され、電話が嘘ではないと分かる。

 

もう一度客席を調べまわる。田代車掌長が福田豊土さん。「澪つくし」の頃よりぽっちゃり。客が何かあったかと騒ぎ始める。

 

倉持運転司令長は宇津井健さん。須永警視庁刑事部長が丹波哲郎さん。出てくる人、出てくる人すごいわー。刑事の中に浜田晃さんがいる。刑事の面々もみんな濃い!!

 

沖田が500万ドルを要求する電話をかけた。高倉健さんが犯人側か。

 

国鉄総裁が志村喬さんで、一緒にいた山内明さんは内閣官房長官

 

犯人一味の古賀は昭和23年生まれの学生運動家だったことが分かる。古賀を追う刑事の中に北大路欣也さん。若い。しかし古賀は取り逃した。

 

名古屋で止まらないことが判明してパニックになる客。ギャーギャー騒ぐ妊婦をビンタで黙らせるオッサン。時代だね。里帰り出産の予定だったのに産気づいてしまった。

 

混乱させないため真実を伏せていた田代車掌長と言い争っていた菊地(竜雷太さん)は鉄道公安員で、あまりにパニックになっているため、車内放送で「爆弾を仕掛けられた」と話した。

 

500万ドルをヘリコプターで飛ばせと指示する沖田。埼玉県寄居の高校のグラウンドにヘリコプターをおろし、次の指令。今度は小さな船でジュラルミンケースを運ぶ。長瀞ライン下りだって。

 

釣り人のふりをして見守る沖田。ジュラルミンケースは断崖の上にいた若者が紐で引き上げていたが、大学の柔道部員達が走り込みをしていたのを見張っていた刑事達が見つけて、男を捕まえるよう呼びかけた。

 

ジュラルミンケースは川に落とされ、男はバイクで逃走するが、木に衝突し死亡。沖田と男は街で偶然出会った。沖縄から集団就職で出てきた浩という若者で、働いていた工場が倒産し、職を転々。沖田の会社で雇ったが、沖田の会社も倒産。女房に逃げられたが、浩はついてきた。沖田は目の前で死んだ浩に何も出来ず、野次馬に紛れてその場を後にした。

 

北海道・静内の古賀の実家に刑事が聞き込みに行った。古賀の兄が田中邦衛さん。「北の国から」の五郎みたいないでたち。

 

古賀を発見した長田刑事が浜田晃さんだった。逃げられそうになり、拳銃で撃ったが見失った。死んだらどうするんだよ!

 

犯人を取り逃がして、苛立つ倉持運転司令長。古賀は沖田の元に戻ってくるが、太ももから出血していた。長田は古賀の恋人の元を訪れた。2年半も面倒見てやったのに半年前に別れたという女は、古賀が3年前に内ゲバで何を信じたらいいか分からなくなったと言っていたと語った。

 

浩が死に、古賀が怪我を負い、沖田は弱気になるが、仕事をやり遂げようと古賀がハッパをかけ、沖田はバイクに乗り、次の作戦に移った。

 

もう金はいらない、新幹線は爆破するという電話をかけ、一方的に電話を切った。しかし、また電話をかけ、逮捕しない、現金に探知機をつけないと約束させ、また現金の受け渡しを指示した。

 

赤い旗を立てた軽トラックにジュラルミンケースを乗せ、それをバイクにくくりつけ逃げた沖田。隠していた作業員風の服に着替え、バイクを置いて別の車で逃走。

 

産気づいていた女性の赤ちゃんは亡くなった。ありゃ。ここは感動の出産じゃないの? 母親も気を失ってしまい、母体の状態も悪い。女医が藤田弓子さん。

 

浩の身元が割れ、沖田精機製作所で働いていたことが分かった。社長の沖田哲男の名前が上がる。

 

沖田は爆弾解除の図面は喫茶店にあることを電話するが、その喫茶店は火事で図面は焼失。これは計画的だったの?

 

大学のラグビーを見ていて知り合った沖田と古賀。浩が工事現場で怪我したときは、古賀が現場監督とケンカして治療費をもぎ取ってくれた。浩が働いていた大東建設に復讐するとか、実名大丈夫!?

 

新幹線に爆弾を仕掛けるため、浩は新幹線の清掃会社に就職。これが成功したらそれぞれの夢を語る。浩はバイク旅行。古賀は革命の成功した国へ行きたい。沖田はブラジルへ。

 

刑事にアジトを突き止められた古賀は手製の爆弾を刑事達の方に投げ込むが最期は自爆した。沖田は浩と古賀の写真が貼り付けられ、別の名前が書かれた偽造パスポートを燃やす。

 

警察は当てにならないと、倉持は85キロまでスピードを落としてもう一度撮影をするというと青木運転士が気楽なもんですね、とキレた。

 

沖田哲男40歳! 渋いなあ〜。テレビで倉持が沖田に語りかける。沖田の妻は靖子。離婚して今は富田。偶然にも富田靖子だ!

 

会社が倒産し、金策がうまくいかない。ガス自殺しようとした靖子を止めた沖田。別れたら靖子の親が肩代わりしてやると言われたことから離婚。靖子が親類に頭を下げて500万工面したと言ったら、そのための親類だろ!ってひどいな。

 

新幹線の客の一人の男が騒ぎ出した。沖田をゆすった男だった。あー、最初の方で浩の後をついてきて、沖田のアジトに来た奴! 偽造パスポート作りを手伝っていた。

 

ついに爆弾の場所を突き止めたが、簡単に外すことは出来なかった。ひかり109号に救援車が並走。わー新幹線が2台並んでるぅ。爆弾?は思ったよりでっかい。青木運転士が線を切断した。喜びに沸く本部だが、写真をみるともう一つあるのでは!?という話になる。

 

しかし、ゼロ地点は変えられないと止めることにした。新幹線は無事停車。乗客も喜びを爆発させた。あとは自衛隊が処理して30分後に出発。

 

テレビでは109号が無事なことを公表せず、沖田に呼びかけた倉持のメッセージを流し続けた。刑事が沖田をワナにかけたのだった。倉持はもう一つ爆弾がついていたかもしれないのに停止させた責任を感じて、明日辞表を持ってくると帰って行った。

 

武田俊介の名前で搭乗し、外国へ逃げると思われていた沖田はサクマゴロウと名乗り、搭乗手続きをしていた。電話をかけ、爆弾の外し方を教えた沖田は搭乗口へ向かう。そこには別れた妻子の姿があった。刑事が隣につき、「あのおじちゃんはパパじゃないよ」という息子の声で、搭乗口を離れる沖田。

 

警官に取り囲まれ、「逃げると撃つ!」と刑事部長に呼びかけられたもののそのまま逃げて撃たれた。(終)

 

もっとネタ映画っぽい感じかと思ったら違った。高度経済成長期で昔は良かったと言われがちだけど、1975年だとオイルショック後だし、バブルの頃の映画やドラマでも意外と経済的に困った人が出てくるんだよね。そんなものか。

 

働く女性は電話交換手の志穂美悦子さん、女医の藤田弓子さん、空港職員の多岐川裕美さん、喫茶店のウエイトレスくらいかな。今、映画化したら(しないけど)、犯人の一人が女だったり、警察や国鉄側にも女性がいるだろうななんて関係ないことを思いました。ものすごい男率だったので、つい。

 

手に汗握るハラハラぶりでしたが、全体に面白かったけど苦い感じで爽快感はない。