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【連続テレビ小説】澪つくし(115)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

入兆が新体制となったその秋、久兵衛津川雅彦)とるい(加賀まりこ)はかをる(沢口靖子)に再婚の話をする。久兵衛は、梅木(柴田恭兵)を婿にし、この先の入兆とかをるを任せる心づもりだったが、かをるは、惣吉(川野太郎)以外の人は考えられない、と拒絶する。断られ、時期尚早だったかと反省する久兵衛。そんなかをるは夢の中で惣吉に、ついて来るなと言われ悲しくなる。久兵衛は梅木に、かをるとの結婚を考えるよう迫る。

 

うーん、ちょっと嫌な展開。

 

昭和7年「入兆」は番頭の小畑が勇退し、女中頭のハマも嫁いで若返り体制となった。そして、その秋…。

 

久兵衛とるいはかをるを呼びだしてこれからどうするつもりか尋ねる。かをるは醤油の製造販売に打ち込みたいと言い、それを受けてるいが「で、再婚する気もあるわね?」と聞くも「ありません」と即答。

 

英一郎のお嫁さんも来るし、出戻りのかをるは立場がないだろうと言うるいに、家を出てお弁当を持って通うとかをるは返した。久兵衛は「やっぱりつれあいっちゅうもんは必要なんや。特に女子の幸せは男の庇護によって生まれるんや。これホンマやぞ…」昭和初期の価値観としても今なら絶対書けないセリフだね。

 

家庭を持ったら仕事ができなくなるとかをる自身も言い、そんなお嫁さんもらってくれる人がいるかしらと笑うと、梅木がいると笑顔の久兵衛。るいは梅木は6年もかをるを思ってきた、それを察して番頭さんが引退し、この話を断ったら梅木は「入兆」を辞めちゃうかも…と脅しじゃないか!

 

梅木がどうこうじゃない。「貞女は二夫に見えず」だとかをるは言う。

dictionary.goo.ne.jp

少々強引なるいに対し、久兵衛はかをるに諭すように「子は親にとっては宝や。年とってからな子供がいてへんかったら、どんなに寂しいか分からん。お前かて…流産した時にあんなに悔しい悔しい言うて泣いたやないか。え? そやろ?」

 

かをるが部屋から出ていき、久兵衛は「流産の話は余計やったな」と言ってたけど、この辺のセリフは子供を望んでできなかった人には刺さり過ぎる。当時の価値観と言われればそれまでだけども。 

 

父の言う事が分からないではなかった。せめて惣吉の子を産んでいたらと思うと、かをるは改めて悲しくなった。

 

そして「澪つくし」名物。夢の話。

 

その夜、かをるは惣吉の夢を見た。夢は懐かしい潮来の風景に包まれていた。

 

かをるの前に現れた惣吉は「帰んな…。俺はいつでもお前のそばにいる。ついてきちゃいけねえ。お前のために」と去って行った。追いかけようとして転んだかをるは惣吉を呼び続けた。

 

悲しい夢であった。夢の中の惣吉はかをるの胸にやるせないしこりを残して消えた。

 

朝、かをるが店で掃除をしていると梅木が来た。挨拶されてじっと顔を見てしまい、梅木に不審がられる。慌ててはたきをかけようとして、はたきの先が取れて梅木に笑われた。

 

広敷では弥太郎が満州馬賊になると騒いでいた。もー、とっとと満州行ってくれよぉ! 広敷でいち早く兵役に行った人がいたけど、帰ってこないね。馬さ乗るから馬賊、キリンに乗ったら貴族。まんじゅう食ったら満足。はいはい。

 

ツエから広敷でも女中部屋でもかをると梅木が結婚するのではという話題で持ち切りだと聞かされた。

 

久兵衛は梅木に「女口説いたことあるか?」と尋ねる。はっきりしない梅木に「28にもなって色事の経験もないのんか?」と久兵衛はたたみかけるけど、梅木が純情ボーイぶってるのが腹立って腹立って! 松岸には行ってないけど、手近なところで済ませていただろ。ハマさんのことは完全にないことになったのね。知ってる人は誰もいない。

 

かをるを口説くことに父親からのGOサインが出たら「ありがとうございます。男冥利につきます!」と嬉しそうにしちゃってさあ!

 

梅木は影がありそうだけど、誠実な部分が好きだったので、ハマさんときちんと別れられなかった時点でないわ~。ハマさんは全部話してやる!と追い詰められたけど、そうはしなかった。

 

「皇国の興廃、この一戦にあり」

meiji.bakumatsu.org

 

 

「はね駒」の次の再放送作品が発表されたのはいつか調べたら、「はね駒」118話、2020年8月6日でした。ていうことは、そろそろ次の作品が分かるということでしょうか。

 

BS2でかつて再放送したことがある作品をやるんじゃないかとにらんでます。

1993年から2007年に再放送してた1980年代までの作品

おはなはん 1966年4月

雲のじゅうたん 1976年4月

マー姉ちゃん 1979年4月

・鮎のうた 1979年10月

なっちゃんの写真館 1980年4月(「はね駒」と同じ脚本家・寺内小春さん)

・虹を織る 1980年10月

・本日も晴天なり 1981年10月

・ハイカラさん 1982年4月

・よーいドン 1982年10月

おしん 1983年4月

心はいつもラムネ色 1984年10月

澪つくし 1985年4月

・はね駒 1986年4月

・都の風 1986年10月

チョッちゃん 1987年4月

ノンちゃんの夢 1988年4月

純ちゃんの応援歌 1988年10月

・青春家族 1989年4月

 

最初にハマったのが「あぐり」だからまた見たい気持ちもあるけど(草笛光子さんも出てます)、できればこの枠はずーっと古い朝ドラをやって欲しい。「おはなはん」はすごく人気があったけど、全話は残ってないとどこかで見たような。そろそろBK作品も見たいです。

www.nhk-ep.com

割と古めの朝ドラでDVD化されてる作品は、80年代だと「おしん」「澪つくし」「はね駒」だけだし(「はね駒」は昨年の再放送中にDVD化)、90年代は「ふたりっ子」「あぐり」くらい。今もそこそこ露出のあるヒロインの作品が選ばれるか、脇で意外な人が出てるのが選ばれるのか、舞台になった土地か。作品次第では次は見ないかもしれません。

 

おしん」から「はね駒」より「はね駒」から「澪つくし」の方が、「澪つくし」を誉めた口で「はね駒」は脚本がめちゃくちゃとセットでけなされるのが本当に嫌だった。

 

「はね駒」は「はね駒」でいい作品です。「おしん」も「はね駒」も女性脚本家、女性プロデューサーということで女性が本当に嫌なセクハラ描写はちゃんと避けて書いていたんだと「澪つくし」を見ていて思いました。

 

梅木の描き方を見ても「おしん」や「はね駒」には出てこない。梅木は、「おしん」の仁と似てるかもしれないけど、仁はちゃんとクズとして描かれるんだもん。セクハラをちょっとしたユーモア、クズな男を男の苦悩みたいに描くからモヤモヤする。