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ドラマの感想など

【ネタバレ】ライムライト

1952年 アメリ

 

あらすじ

かつてはロンドン一だった道化師・カルヴェロ。自殺を企てたバレリーナのテリーを助け、励まし、再び舞台へ戻すが……。年の差ある男女が織りなす感動的な人間ドラマを描く。

 

 

BSプレミアムで放送していたチャップリン映画もこれで最後。オープニングで流れた曲、知ってる。というかチャップリン映画は見たことなくても知ってる曲がこれまでも結構あった。

 

体の動きは軽やかだけど、すっかり白髪頭のチャップリン。酒浸りの道化師カルベロは、ある日、アパートの下の階の若く美しい女性が自室でガス自殺しているのを発見し、診療所から医師を呼んだ。

 

医師とカルベロの部屋に運んだ。医師には自殺とバレると逮捕されるから寝かせておけばいいと言われ、そのままカルベロの部屋で寝かせていた。年老いた大家は、その女性をよく思っておらず、家賃も払わず逃げたと思い、怒っていた。

 

大家にカルベロの部屋にいることがバレたが、カルベロは夫婦ということにしてくれと言った。

 

女性をベッドに寝かせているので、ソファで寝るカルベロ。壁には若い頃のカルベロの写真が飾られていた。道化師として舞台で歌ったり、芸を見せていたのに、客席には誰一人いなかったという夢を見ていた。

 

カルベロはメイドを雇って、女性の身の回りの世話をさせた。メイドには夫婦と言っていて、目を覚ました女性には元気になったら離婚だと言った。

 

女性はテリーと言い、バレリーナだった。リューマチで5ヶ月入院していたこともあり、踊れなくなり、生きているのが虚しくなったとカルベロに話した。話を聞いていたカルベロは寝るときは、部屋を仕切って寝た。紳士だ〜。

 

また道化師として歌って踊る夢を見ていた。相手役の女性はバレリーナのテリー。サイレント映画のときにはなかった、歌ってしゃべってのチャップリン。いい声。

 

カルベロはテリーと舞台に立ってる夢を見たと話すが、テリーは脚の感覚がなく、マヒしていると泣き出した。カルベロも半年前に余命宣告を受けたが復活したと励ました。

 

カルベロにエージェントから連絡が来て、ミドルセックスで1週間、カルベロではなく、その他大勢の一人として仕事が来た。カルベロの名で仕事が来ないなら名前を変えるよと冗談を言ったのに、それはいいアイデアだとエージェントの男は喜んだ。

 

母を早くに亡くしたテリーに姉がバレエを習わせてくれた。ある日、友達といるとき、姉が通りで売春しているのを知ってしまった。16歳でバレエ団に入り、2年後、その時の友人がバレエ団に入ってきて脚が動かなくなった。

 

テリーの脚に異常はなく、心理的なものだと聞いたカルベロはテリーを励まし、テリーを立たせて歩く練習を始めた。カルベロはテリーに説教するうち、自信がついて酒も飲まなくなった。しかし、仕事は順調ではなく、家賃を払って欲しいと大家に催促された。

 

ミドルセックスの初日。舞台に立っても、漫談を始めると客がどんどん帰り始める。名前を変え、シラフでもダメで1日で契約を切られた。シビアだねー。今度はテリーがカルベロを励ました。立ち上がって話していたテリーは自身が歩けることに気付いた。

 

6ヶ月後、エンパイア劇場。舞台で踊るダンサーの中にテリーがいた。バレエ監督のボダリンクにカルベロに仕事があると言われ、帰ってくるとカルベロが仲間と演奏していた。大家も含め、酒を飲んで酔っ払っていた。

 

バレエの道化役を依頼されたカルベロが劇場に来た。カルベロはボダリンクの推薦でポスタントの前で即興ダンスを踊り、プリマドンナにすると言われた。演奏してくれたネビルは貧乏な時代にテリーが働いていた文具店に五線紙を買いに来ていた常連だった。

 

舞台の片隅にいたカルベロにテリーは愛してると告白した。その後、ネビルから文具店で働いていたときに励まされたと言われた。貧乏で内気なネビルを哀れに思っていたテリーは、五線紙やお釣りを多めに渡していて、ある時、店長にバレてクビになっていた。今でもテリーに好意を持っているネビルにもうすぐ(カルベロの)奥さんになるの!と無邪気に言うテリー。

 

舞台稽古が始まる。主役のテリーと道化役のカルベロ。舞台袖でナーバスになったテリーは脚が動かない!とパニックになるが、カルベロがビンタして舞台に出ろ!と送り出した。今まで通り踊れるテリー。舞台は無事に終わり、大きな拍手に包まれた。幕が閉まり、大勢の人に囲まれたテリーはカルベロに泣きながら抱きついた。

 

パーティーでカルベロは飲んだくれ、テリーが探しているのに先に帰ったと言われ、テリーも帰ることにした。馬車で送ってくれたネビルは、若いのだからカルベロとの結婚は間違っていると言った。ドアの向こうで聞いていたカルベロは身を引く覚悟をした。

 

ポスタントは道化役をおろそうとしていたが、名前を変えたカルベロと知り、そのままにすることにした。しかし代わりの役者を呼んでいて、それがカルベロの知り合いで道化役のオーディションに来たことを告げられ、テリーに黙ってアパートを出て行った。

 

街角の大道芸人としてシルクハットにお金を入れてもらう生活。軍隊に入隊したネビルに偶然再会し、テリーは元気だと知らされた。ポスタントやテリーとも再会。

 

カルベロの記念公演が行われることになった。チケットは売り切れ。ポスタントにテリーがサクラに笑いどころは仕込んであると言っていた。やりたいことがあると言っていたカルベロのためにテリーが客を集めたのかな。

 

舞台は開き、観客は笑い声であふれ、ポスタントも涙を流して笑っていた。持ち時間を3分超過していたため、あとがつかえてると一旦カルベロを引っ込めさせるが、ポスタントにアンコールさせろと言われ、再び舞台へ。

 

カルベロのパートナーはバスター・キートンチャップリンハロルド・ロイドと世界の三大喜劇王と呼ばれていたそうだけど、この映画が初共演だったそうです。

 

オチで思い切り舞台から転落して太鼓にはまっても演奏を続けたが、舞台袖で背中と心臓が痛いと訴えた。太鼓にはまったままカーテンコールをするカルベロ。心臓発作を起こし、今夜が峠と言われた。

 

舞台に出るため、テリーは行った。ポスタントはカルベロのベッドを舞台袖に運んだ。テリーの舞台中にカルベロの死亡が確認された。(終)

 

カルベロ~~~(涙)

 

落ちぶれた道化師という役どころが悲しいし、今まで見てきたチャップリン映画の中で全編通して切ない。

 

1952年公開だけど、舞台は1910年代? 途中でネビルが兵役で~とか言い出したのは第一次世界大戦(1914~1918年)のことらしい。観客の服装がクラシカルなはずだ。バスター・キートンの出演作を見たことがあれば感動もひとしおだろうな。

 

ネビルがチャップリンの息子というのもビックリ。