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ドラマの感想など

【ネタバレ】日曜劇場#72 たぬきの休日(脚本/金子成人)

1983年12月4日 TBS

 

あらすじ

洞爺湖の観光カメラマンを務める木川田(大滝秀治)のもとに、長女のヤスコ(音無美紀子)が帰ってくる。夫とけんかをして、家を飛び出したのだ。そんな時、洞爺湖に不思議な魅力を持った美女(香山美子)が現れる。彼女を見た木川田は隠れて、彼女に向けてシャッターを押していた。そうしているうちに、木川田は彼女から「自分のヌードを撮って欲しい」と頼まれる…。

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音楽が「はね駒」の三枝さんだ!

 

観光カメラマンの木川田の家には長女のヤスコが夫婦喧嘩して実家に戻っていた。怒っているヤスコを無視して仕事に向かう。仕事後、みずうみ読書の家に入っていく美女を車に隠れて撮影していた。

www.town.toyako.hokkaido.jp次女のシンコは丸メガネで聖子ちゃんカットのいかにも80年代っぽい女子高生で、愛とは何か聞いてきたり、ヤスコには夫と別れるかもしれないと言われたり。悩んでいるのかと思いきや、撮影した美人の写真を現像しながらニヤニヤ。

 

ヤスコの夫は小林稔侍さん! 若いなあ。ヤスコの夫は木川田をたぬきと呼んだことがバレて木川田まで怒らせてしまう。小林稔侍さんは、コミカルな感じで大滝秀治さんとのやりとりも最高。

 

ある日、美女と鉢合わせし、写真を隠れて撮っていることを問いただされてしまった。謝って写真を返すと言う木川田にヌード写真を撮って欲しいと頼まれた。ウキウキしながら参考に?ヌード写真集を見ているシーンはボカシがかかってた。

 

夫と別れると言うヤスコや「野菊の墓」を読んで、愛とは死を超越するものなの?と思い詰めるシンコ。木川田は自ら「野菊の墓」を読んだ上で、もう一度愛について語ろうとしたら、愛は現実的なものよねとあっさりしたシンコ。

 

写真屋の親父が読書の家に入り浸っていると噂されるようになり、娘たちから母さんを忘れたの?と責められた。そしてヌード写真を撮ることも知られてしまった。

 

戦争は色のない時代で戦後ヌード写真に出会った。いいこと言ってる風で、ええ〜?! たぬきと呼ばれるのが嫌なのは、軍事教練で教官から呼ばれていて、みんなの前でたぬきの真似をさせられたり辛いことを思い出すから。

 

翌日、ヌード撮影の日。しかし、美女から急に断られた。昔、心中し、相手だけ亡くなってしまった。いつまでも昔のことばかりで、吹っ切るために写真を撮り、死んだ人の墓の前で写真を燃やし、忘れようと思った。

 

だけど、死んだ人のことを忘れちゃいけないと思い返した。私、間違ってますか?と問われ、首を振るしかなかった。隠し撮りした写真の束を手に読書の家に持って行ったが、外でタバコを吸っている美女を見とれていた。

 

家に帰ってぼんやりしていた木川田は、娘たちに愛は死を超越する。母さんのことを忘れてほしくないし、父さんのことも忘れてほしくないと言った。札幌からヤスコの夫が再び迎えに来て、愛について説教した。

 

観光業は中休みということで、観光業のカラオケ大会に出かけた木川田が歌うのは「氷雨」。それを撮影するシンコ。最初は楽しそうだったのに歌いながら、声は震え涙声になってしまった。

 

家に帰り、昔撮った家族写真を眺める木川田だった。(終)

 

わーわーうるさい家族だけど、楽しいドラマだったし、香川美子さんは美しかった。小林稔侍さんがこの時代にコミカルな役は珍しいような気がする。