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【ネタバレ】クレージー作戦 先手必勝

1963年 日本

 

あらすじ

口も八丁手も八丁の上田ヒトシ(植木等)は、資本いらずの商売、喧嘩の仲裁"よろずまとめ屋"を始める。最初は犬の喧嘩や夫婦喧嘩の仲裁が精一杯だったが、やがて大口の仕事が舞い込んできて、最後はなんと米ソの対立を仲介…!?ラストに流れるクレージーの「ホンダラ行進曲」は名曲。 

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上田ヒトシがいるのは留置所。口がうまく大学教授と偽り、魚屋の親父と言い合いになったせいだった。迎えにきたのは、お勝(池内淳子さん)。めちゃくちゃ美しい。しかし、会社はクビ。

 

お勝は奥さんではなく飲み屋の女将さんで、独身寮を出されたヒトシは住まわせて欲しいというが、それなら正式に…とお勝は結婚を望んでいる。親しき仲に礼儀あり、とヒトシは1ヶ月8000円で住まわせて欲しいと言った。

 

祭りの神輿同士の揉め事を偶然解決したお礼に金一封もらったのをいいことに、喧嘩の仲裁“よろずまとめ屋”を始めた。夫婦喧嘩の仲裁に1500円。普通の八百屋に妾がいた時代かあ。

 

ヒトシは留置所で知り合った安井(安田伸さん)、犬の飼い主同士の喧嘩を止めに来た花木ハジメ(ハナ肇さん)、車の修理をしている犬養(犬塚弘さん)、佐倉(桜井センリさん)、谷村(谷啓さん)などクレージーキャッツの面々が集まりだす。

 

石山英太郎役の石橋エータローさんは女言葉でゲイバーで働いてたけど、辞めたから働かせて欲しいと来た。このバケモノが、とか今ならギョッとするような言葉が浴びせられる。大学の法科で学んで、法律に詳しくて採用。

 

最初は仕事の依頼もなかなかなかった。金貸しの大福(加東大介さん)は借金で縛り付けてる女・恵子(淡路恵子さん)がいたが、ヒトシは恵子の事情を聞いて気の毒になり、大福を説得して店の権利書を恵子のものとしたが、恵子は店を売って恋人と結婚していなくなった。ヒトシも恵子から受け取るべきお金を受け取れなかった。

 

今度は中山ミエ(中尾ミエさん)が依頼してきた。団地の奥さん達が駅前商店街から買い物をボイコットしていた。中心の山野夫人(沢村貞子さん)が特価品のナイロンパンティを買ったときに福引券が付いてこなかったというくだらない理由だったことが分かって、団地の奥さん達は怒って帰ってしまった。中山ミエは会社の顧問として“よろずまとめ屋”で働き始めた。

 

株式会社よろずまとめ屋としてオフィスを構えたが、細かい仕事を断り始めた。ミエはそうやって仕事を選り好みし始めたことに嫌気がさして辞めると言い出した。お勝がミエを連れ出して説得してる間に、恵子が派手な格好で訪ねてきて、以前もらい損ねた10万を払ってくれたが、大福の名前を出したら帰って行った。

 

次の依頼は山形屋という老舗煎餅屋を立ち退かせること。ピントカメラの新社屋を建てるためで、父親の龍平と息子の孝吉が対立していた。龍平はピントカメラのライバル社のパッチリカメラなら売ってもいいと思っていた。

 

龍平には小唄の師匠が孝吉にはバーのマダムがそれぞれのカメラ会社の差し金で色仕掛けされていた。ついに議員や暴力団までどちらに土地を売るか言ってきた。

 

山形屋の孫のみゆきのことを考えて欲しいとみゆきの先生から言われたことで、土地を売らずに煎餅屋を続けるよう親子を説得した。ピントカメラとパッチリカメラを結果的に裏切ることになり、ヒトシの会社は訴えられてしまった。

 

ミエは16歳で花嫁修行をするため辞めると言ってきた。相手は坂本九さん! 急だな。

 

会社の金を持って逃げたヒトシは留置所へ。留置所を出たヒトシを迎えたお勝と社員たち。国内の仕事はやめてアメリカに行くと歌って踊る“よろずまとめ屋”の面々だった。(終)

 

この監督は私の好きな映画「南の島に雪が降る」の監督でもある。

加東大介さんも全編に出てきてた。

 

山形屋の孝吉は奥さんを亡くしたことで仕事のやる気を失い、立ち退きに応じてもいいかなという考えになっていたけど、その話したときにヒトシが「だったら新しい奥さんもらえば」的なこと言ってるのに衝撃だった。

 

しかし、80年代くらいのドラマや映画見ていても、死んだのはどうしようもないから、新しい人って感じで、昔の方がドライに感じる。昔の方が家事に手間がかかるし、逆に旦那さんを亡くした人も女手一つで暮らすには厳しい時代だったということなんだね。

 

会社は大きくなっているけど、一つ一つの案件はこれはちゃんと解決してるかあ?!と全編思ってしまった。