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連続テレビ小説 おしん(218)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

突然の終戦は、前日まで空襲におびえ、食糧難に苦しみながらも、日本の勝利を疑わなかった日本の国民には、大変なショックであった。と同時に、敗戦国の運命がどうなるのかもわからず、急に生きる目的を失った人々は、深い虚脱感に襲われていた。おしん(田中裕子)も竜三(並木史朗)も例外ではなかった。しかし、どんな時が来ようと、生きてだけはいかなければと、おしんは自分で自分の気持ちを励ましていた。

 

 

山道を歩いていた竜三が出会ったのは、ひとり道端に座っていた禎だった。迎えに来たと思って喜ぶ禎だったが、竜三は、禎の花嫁姿が見たかった、お母さんが迎えに来る、お母さんの髪と似てるね、など言い残して去っていく。

 

お母さんの話し相手になってとも言ってたけど、現代パートを見るとそれは初ちゃんがしてるっぽく見える。とにかく、現代パートの禎は存在感が薄い。仁と一緒に仕事をしてるのが禎の旦那さんで、希望や初子はスーパー田倉には関知せずって感じだった。

 

二晩ほど竜三が帰らなかった翌日、竜三からおしんあての手紙が届き、役場の男が訪ねてくる。正座で心臓を一突きにした竜三が発見されたというのだ。遺体を確認したおしんのアップとセミの声…すごい回だったなぁ。

 

竜三は雄だけでなく、仁まで死んでしまったと思ってしまったのが、さらなる追い打ちになってしまったのかな。積極的に戦争協力したせいで自分の息子達を殺すことになってしまった、隣組の子供まで殺してしまった。竜三が殺したわけではないけどね。

 

戦後の混乱におしんや子供たちを置いて死ぬというのがクズだボンクラだと言われてしまう所以なのでしょうか。だけど、竜三は戦後平気な顔をして生きていられるほど強くはなかった。

 

竜三は妻子を残して自殺という、お加代様の夫・政男と同じことをしていて、その後のお加代様を思うと無責任というよりほかないけど、竜三贔屓なもので、どうも政男とは別に考えたくなってしまう。おしんは竜三なしでも雄と二人で力強く生きていた実績もあるからね。

 

おしんに巡り合えたことが幸せだったと竜三は言っていたけど、お清チョイスの佐賀出身の女性と結婚してたらどうだったんだろう? 

 

お清お気に入りの恒子さんが聡明な女性だったせいか、竜三に合った女性を選んでいたんではないかと思ってしまう。羅紗問屋が潰れても佐賀には帰らず、勤め人になる道を選んだんだから、そのまま東京で、震災で佐賀に帰ったとしても佐賀出身の女性ならまた違っただろうし、なんておしんの物語なんだから考えても仕方ないのこと。

 

おしんと竜三はお似合いだと思う一方、竜三には強すぎる妻だったのではとも思ってしまう。おしんができすぎる女だったせいで、余計に男のロマンとか言っていたのではないか?

 

あぁ、もう竜三さんの顔も見られないし、声も聴けないんだ…。